2015.07.22

6週間で3度のひざ手術…独2部選手が最後に頼ったのは元クラブドクター

バジョーリ
1860ミュンヘンに所属するバジョーリ [写真]=Bongarts/Getty Images
ドイツ在住。ライター兼サッカー指導者

文=鈴木智貴

 今週末、ブンデスリーガ1部より3週間早く、同2部が開幕の時を迎える。

 どのクラブも「1部昇格」または「2部残留」といったそれぞれの目標に向かい、最終調整に勤しんでいる最中だが、一方で昨シーズンの負傷がまだ癒えず、復帰に向けてリハビリに汗を流す選手がいるのもまた事実。日本代表FW大迫勇也が一昨シーズンに所属していた1860ミュンヘンの、スペイン人DFギジェルモ・バジョーリだ。

 2012年1月にグラスホッパー(スイス)からやって来たバジョーリは、191センチという大柄な体格を武器に、これまでリーグ戦93試合に出場。しかし5月17日に開催された昨シーズン2部第33節のニュルンベルク戦で、右ひざの前十字じん帯を断裂する大けがを負ってしまった。

 これだけでも十分痛々しい出来事ではあるが、不運はこのあとも続く。

 ドイツ紙『ビルト』によると、6月初旬にミュンヘンのATOS病院で手術を受けたバジョーリだったが、その後、患部に内出血が起こっていることが発覚。それを除去するために再度オペが必要であることが分かったため、2回目の手術を実施し、ひとまず内出血はなくなった。しかし今度は右ひざの可動域が狭まり、たった60度しか曲げられない状態になってしまったという。

「絶望的な気分だった」と当時の心境を話すバジョーリが最後の手段に選んだのは、アロイス・エングルハート医師だった。博士号を持つこの医師は、1860ミュンヘンのチームドクターとして約6年間勤めていたが、ゲルハルト・ポシュナー強化部長との折り合いが悪くなり今年1月に辞任。また65歳という年齢もあり、以後は年金生活に入っていた。

 しかし、これまで長らく面倒を見ていた選手が自分を頼ってきては無下にできない――もともとひざの治療に関してはドイツでも屈指の存在というエングルハート医師は、バジョーリにわずか30分で終わる手術を行い、1時間未満の“現役復帰”を果たした。

 6週間で3度の手術を受けたバジョーリは、喜びの表情を見せながら、復帰時期についてこう話したという。

「手術のすぐ後から90度まで曲げられるようになった。今では120度まで数字が伸びたよ。リハビリ期間が長くなってしまったが、我慢しなければ。冬の移籍市場では1860ミュンヘンの “新加入選手第1号”になりたいね」

 ところで、先述のエングルハート医師は同クラブを去る際、関係が悪化したポシュナー強化部長について「彼の下では何も良くなっていかない。むしろ悪くなる一方だ」とコメントを残していた。バジョーリのひざがたった数十分のオペで回復に向かったところを見ると、同医師のポシュナー強化部長に対する評価も、あながち間違いではないのかもしれない…。

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