4日のバイエルン戦に臨んだクロップ監督 [写真]=Bongarts/Getty Images
日本代表MF香川真司と丸岡満が所属するドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEOが、来シーズンもユルゲン・クロップ監督が指揮を執ることを明らかにした。4日のドイツ紙『ビルト』が伝えている。
ヴァツケCEOは同紙のインタビューの中で、「クロップ監督で8シーズン目を迎えるというのは、我々が熟考した中で、間違いなく正しい結論だ」と述べた。
「クロップが自ら退くという不安はないのか」との問いには、「心配はしていない。彼がそうした決断をするとは思えない。来シーズンも監督はクロップだというのは、私にとって分かり切ったこと」と答え、双方の意思によるクロップ続投に自信を見せた。
ドルトムントは2013年10月に、クロップ監督との契約を2018年まで延長したが、就任7シーズン目の今シーズンは成績が低迷。現在は10位まで浮上したが(第26節終了時点)、一時は最下位まで順位を落としていた。
また、ヴァツケCEOは「まだヨーロッパリーグ(EL)出場権をうかがっている」としながらも、「現実的には、ヨーロッパリーグ出場の可能性は50パーセントにも満たない」と、来シーズンは国内戦のみの戦いになることも覚悟している。その上で、「当然、人員整理をすることになるだろう。欧州カップ戦のないクラブとしては、チームが大きすぎる」と述べ、チーム編成への着手は避けられないとの見方を示した。
続けて、同氏はプレミアリーグへの移籍が取沙汰されている、ドイツ代表DFマッツ・フンメルス(ドルトムントとの契約は2017年まで)に関しても回答。当人の意思に反して、契約満了まで残留させたロベルト・レヴァンドフスキ(昨シーズン、バイエルンに加入)のことを引き合いに出されると、「あの時、ロベルトを売却していれば2500万ユーロ(約32億6000万円)を手にできたかもしれないが、彼を残したことで5000万ユーロ(約65億2000万円)多く手に入れることができたのかもしれない。それと同じことで、早まった決断はしない。そうしたことは、お金が必要な時にやることであり、我々はその状況にない」と、長期的視野に立って結論を出すとした。
そして、「現時点では、オファーが届いていないのだから、全くの空論。オファーがあれば内部で議論して結論を出す。いずれにせよ、決めるのはドルトムントだ!」と、フンメルスの去就に関する雑音に少々うんざりといった様子で答えている。