劇的な勝ち越し弾を喜ぶドスト(中央) [写真]=Bongarts/Getty Images
ブンデスリーガ第21節が14日に行われ、レヴァークーゼンとヴォルフスブルクが対戦した。
首位バイエルンを追いかける2位ヴォルフスブルクは、6位レヴァークーゼンの敵地に乗り込んだ。チームは第12節で日本代表DF内田篤人所属のシャルケに敗れて以来負けがなく、前節に続いて連勝を狙いたい。一方、レヴァークーゼンにとってもチャンピオンズリーグ出場権確保のために負けられない戦いだ。
試合は6分、ヴォルフスブルクは右サイドから攻めこむと、ヴィエイリーニャの上げたアーリークロスに頭で合わせたのはバス・ドスト。ヴォルフスブルクが早々に先制点を奪う。さらに17分、ゴール正面から約35メートルの位置でフリーキックを獲得すると、ナウドの長距離砲が炸裂。ゴールキーパーの目の前でワンバウンドしたボールがゴールに吸い込まれ、ヴォルフスブルクが追加点を奪った。
その後もチャンスを作るヴォルフスブルクは29分、左サイドでロベルト・ヒルバートとの一対一を制したケヴィン・デ・ブライネが、中央にグラウンダーの速いクロス。ニアに走りこんだドストがワンタッチで合わせ、前半のうちにリードを3点に広げた。
前半を3点差で終え、ここまでホームで調子が上がらないレヴァークーゼンだったが、エースの活躍で勢いを取り戻す。57分、ペナルティエリア内でシュテファン・キースリンクから浮き球のパスを受けたカリム・ベララビがボレーシュート。ヴォルフスブルクの守護神ディエゴ・ベナーリオはこれを防いだが、股下にボールが収まる。これをキャッチしようとするが、こぼれ球を狙っていたソン・フンミンが蹴りこみ1点を返す。
続く62分、キリアコス・パパドプーロスのロングボールに走りこんだソンが、ワンタッチで相手ディフェンスをかわすと、中途半端に飛び出ていたベナーリオを越すループ気味のシュートを蹴りこみ、レヴァークーゼンが1点差に迫る。
しかし直後の63分、ヴォルフスブルクは左サイドのリカルド・ロドリゲスが、ゴール前に速いクロスを上げる。GKとDFの間を突いたボールを、ファーサイドのドストが右足で合わせハットトリックを達成。再び2点差にリードを広げる。
リードを広げられたレヴァークーゼンだったが、ここから粘りを見せる。67分、ペナルティエリア右から切れ込んだソンが、ワンフェイントから左足でシュート。強烈なシュートにベナーリオは一歩も動けず再び1点差に迫った。さらに72分、レヴァークーゼンのロングボールに対しロビン・クノッへが中途半端なクリアをして、ベララビにボールが渡ってしまう。俊足を誇るベララビはそのままキーパーと一対一となり、ゴール左隅にシュート。遂にレヴァークーゼンが4-4の同点に追いついた。
一時は3点差を付けられながらも同点に追いつき、沸き立つレヴァークーゼンの本拠地バイ・アレーナだったが、最後に待っていたのは悪夢だった。82分、エミル・スパヒッチがこの日2枚目のイエローカードで退場すると、交代枠を使いきっていたレヴァークーゼンは、ディフェンスが少ない状況で残り時間を戦うことに。そして後半アディショナルタイム3分、ヴォルフスブルクの右サイド深い位置からヴィエイリーニャがクロスボールを上げる。ニアに走りこんだドストがこの日4ゴール目を沈め、土壇場でレヴァークーゼンを突き放す。
結局このまま試合は終了を迎え、アウェーの2位ヴォルフスブルクが5-4で6位レヴァークーゼンを下した。ヴォルフスブルクは勝ち点を44とし、8差で首位バイエルンを追う。一方、敗れたレヴァークーゼンは勝ち点32のまま変わらず、2差で5位アウクスブルクを追う。
【得点者】
0-1 6分 バス・ドスト(ヴォルフスブルク)
0-2 17分 ナウド(ヴォルフスブルク)
0-3 29分 バス・ドスト(ヴォルフスブルク)
1-3 57分 ソン・フンミン(レヴァークーゼン)
2-3 62分 ソン・フンミン(レヴァークーゼン)
2-4 63分 バス・ドスト(ヴォルフスブルク)
3-4 67分 ソン・フンミン(レヴァークーゼン)
4-4 72分 カリム・ベララビ(レヴァークーゼン)
4-5 90+3分 バス・ドスト(ヴォルフスブルク)