マルセイユでは“復活”のシーズンを過ごしたオーバメヤン [写真]=Icon Sport via Getty Images
アル・カーディシーヤは18日、マルセイユからガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤンが完全移籍加入することを発表した。契約期間は2026年6月30日までの2年間と伝えられている。
オーバメヤンは1989年6月18日生まれの現在35歳。若くしてバスティアからミランのユースチームへ加入したが、トップチームでの出場機会は得られず、その後はディジョン、リール、モナコとフランスのクラブを転々とする。2011年1月に加入したサンテティエンヌで才能が開花。完全移籍へ切り替わった後も活躍を続け、公式戦通算97試合の出場で41ゴールを挙げると、2013年夏にドルトムントへ加入した。
ドルトムントではブンデスリーガ史上6人目となるデビュー戦におけるハットトリックを達成するなど、加入直後からインパクトを放ち、攻撃陣の主力としてチームをけん引。2015-16シーズンはブンデスリーガ31試合の出場で25ゴールを挙げてリーグ年間最優秀選手(MVP)に輝くと、翌2016-17シーズンには32試合出場31ゴールを記録して得点王にも輝いた。同シーズンはDFBポカール優勝にも貢献している。
2017-18シーズンもドルトムントで得点を量産するなか、2018年1月に当時のクラブ史上最高額でアーセナルへ完全移籍。初挑戦となったプレミアリーグでもその得点力を即座に発揮し、2018-19シーズンには36試合出場22ゴールで得点王を受賞した。同シーズン途中からキャプテンも託され、名実ともにアーセナルの“エース”として活躍。2019-20シーズンはFAカップのトロフィーを掲げた。
2021年12月、規律違反によりキャプテンはく奪とチーム練習からの除外が公に出ると、翌年2月には双方合意の元でアーセナルとの契約を解除。その後加入したバルセロナでは、公式戦24試合出場13ゴールを挙げたものの、わずか半年間の在籍でチェルシーへの移籍が決定。チェルシーでは期待通りの活躍を披露できず、昨年夏にマルセイユへ完全移籍加入した。
背番号10を託されたマルセイユでは、かつての輝きを取り戻して得点を量産。2023-24シーズンは公式戦通算51試合出場30ゴールをマークし、ベスト4進出を果たしたヨーロッパリーグ(EL)では10ゴールを挙げて得点王に輝いただけでなく、MVPも受賞した。
フランス紙『レキップ』によると、2023-24シーズンの活躍を受けて、マルセイユは慰留に努めていたものの、選手本人がサウジアラビア行きを熱望。今回の移籍が成立した模様だ。
オーバメヤンの新天地となるアル・カーディシーヤは、2023-24シーズンのサウジ・ファーストディヴィジョンリーグ(2部)を制覇しており、来る新シーズンは、4シーズンぶりにサウジ・プロフェッショナルリーグ(1部)での戦いに身を置く。クラブを率いるのは、ヘタフェ、セビージャ、マラガなどラ・リーガでの指揮経験が豊富なスペイン人監督のミチェル氏。今夏の移籍市場では、レアル・マドリードを退団したスペイン代表DFナチョ・フェルナンデス、カリアリを退団したウルグアイ代表MFナイタン・ナンデス、ヴォルフスブルクを退団したベルギー代表GKクーン・カステールスらの加入を既に発表。メキシコ代表としてコパ・アメリカ2024を戦ったFWフリアン・キニョネスをクラブ・アメリカから完全移籍で獲得するなど、積極補強を続けている。
By サッカーキング編集部
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