ポルトガルとのテストマッチに勝利したイングランド代表監督ホジソンは本大会へ自信を示す [写真]=Getty Images
現地2日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われた国際親善試合、10日に開幕するユーロ2016で上位進出が期待される強豪同士の注目の一戦は、イングランド代表が1-0でポルトガル代表を下した。
これにより、いずれも2-1で勝利を収めた22日のトルコ代表戦および27日のオーストラリア代表戦を含め、EUROに向けたテストマッチに3連勝して本番に臨むこととなったイングランド代表。とはいえ、FWクリスティアーノ・ロナウドにDFペペと攻守の要が欠場したうえ、35分のDFブルーノ・アルヴェスの一発退場により数的不利を負ったポルトガル代表を相手に、終了間際の86分に漸く1点を挙げるに止まった内容には、多くの疑問が投げかけられている。
だが、試合後の会見に臨んだロイ・ホジソン監督は、それら批判に苦言を呈すると同時に、テストマッチ3試合の中で最も内容が良かったとの強気の姿勢を示した。
「我々のプレーが悪かったという意見には同意できない。FIFAランキングで自分達より上位のポルトガルを相手に、我々は落ち着いて戦うことができた。また、10人となったチームを相手に戦うのはかえって難しいものだ。11人同士のままで続いていれば、もっと良いプレーができていたことだろう。私は3連勝を達成できて嬉しいし、全く失点する気配が無かった今日は前の2試合よりも良かったと思っている。トルコ、オーストラリア、ポルトガルを相次ぎ下して不満というなら、私は決して満足しない指揮官ということになってしまう」
ロイ・ホジソン監督はまた、テストマッチがいずれも1点差の勝利だったことを前向きに捉えると共に、EUROには良い形で臨めるとの自信を示した。
「テストマッチで3ー0とか4ー0といった快勝を収め続け、多くの人から優勝の期待を掛けられれば、若いチームにとっては過度なプレッシャーとなってしまう。それゆえ、本番前はこれ位の方がいい。戦いが始まるのはこれからであり、我々は自信を持ってユーロに向かう」
一方、今シーズンのプレミアリーグの得点王であるトッテナムのFWハリー・ケインと同2位のジェイミー・ヴァーディに、マンチェスター・UのFWウェイン・ルーニーを加えた3選手の同時起用が不発に終わったことについて質問されたロイ・ホジソン監督は、「個々の選手に対する批判は受け入れられない」としながらも、改善の余地があることを認めている。
「2人のストライカーの後方にセカンドトップを置いたシステムで戦う場合、サイドのディフェンスが難しくなる。それゆえ、両ストライカーはワイドに広がったり、互いの距離を縮めたりする動きが必要となる。また、両ストライカーがサイドにポジションを移した際の、セカンドトップのスペースへの飛び出しも重要となる。今日は彼らが攻撃時にサイドに寄り過ぎてしまう事があったので、適切なタイミングで適切な動きができるよう修正したい」
By WOWOW