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完全プロ化のスペイン女子1部、審判団のストで開幕が延期に…ラ・リーガと同等の報酬を要求

2022.09.12

昨季の女子エル・クラシコ [写真]=LightRocket via Getty Images

 スペイン女子1部リーガFの開幕が、審判のストライキにより延期となった。11日、スペイン紙『マルカ』や同『アス』などが報じた。

 リーグ創設35周年となる2022-23シーズンより、スペイン女子1部は完全プロ化。10日、11日の第1節から新たな歴史が幕を開ける予定だった。

 しかし、リーガF担当の女性審判団がプロの地位、およびラ・リーガの審判団と同等の報酬を要求。今月8日に「現在の労働条件と経済状況では女子トップリーグの試合で審判をしない」とストライキを宣言した。

 これに対し、リーグを運営するLPFF(リーガ・プロフェシオナル・フェメニーナ・フットボル)は「脅しには屈しない」と反応。16チームの選手たちは定刻通りピッチに登場したものの、やはり審判団はスタジアムに現れず。開幕節の全8試合がキックオフ予定時刻から30分経過した時点で試合不成立とみなされ、延期となった。

 審判団のストライキに対し、関係者の反応はさまざま。今季から1部に参戦するアラマCFエルポソのランドリ・ガルシア監督は、「誰にでもストライキをする権利はあるし、我々は審判が最高の条件で働けるようにサポートしているが、もっと別のやり方があったはずだ」とコメント。バルセロナのMFアイタナ・ボンマティは「プロリーグになっても、私たちはまだ同じ状況にあります。同じ問題、同じ不利益…まだまだ課題は山積みです」と語り、レアル・ソシエダのMFジェマ・ヒリは、「長い間プロリーグのために働いてきたのに、何もかもが変わらないようです…幸せだったはずの一日が、同じ犠牲者である私たちと共にとても悲しい結果に終わってしまうのは、何とも残念です」と反応した。

 また、スペイン男子1部・2部の審判員は、リーガFの審判員に連帯する声明を発表している。

「同僚たちが仕事のために割く時間は、トレーニングや準備、移動、パフォーマンスと多岐にわたり、審判の仕事を他の職業と組み合わせることは実現不可能です。プロの大会は、それを構成するすべてのクラブがプロである以上、アマチュアの女性審判団が裁くべきではありません。すべてのサッカー団体は、女子サッカーが向上し、我々の競技にふさわしい世界的な認知度を獲得するために団結しなければなりません」

 開幕節が延期となった後、LPFFは新たな声明を発表。審判団に対し、「他の利害関係者(=スペインサッカー連盟)に影響されたり条件付けられたりすることを避けて、報酬に関する問題を直接話し合う」ため、スポーツ上級委員会(CSD)の本部で会議を開催することを提案している。

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