2018.03.29

代表では絶好調のイスコ、なぜレアルでは控え? スペイン紙が分析

イスコ
スペイン代表では主軸となりつつあるイスコだが… [写真]=Getty Images
「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 27日に行われたアルゼンチン代表との国際親善試合で、キャリア初のハットトリックを達成したスペイン代表MFイスコ。同代表では定位置を確保しているが、所属するレアル・マドリードでは直近の公式戦11試合でスタメン出場が5試合に留まるなど控えに甘んじることも多い。なぜ、代表とクラブでこれほど対照的な立場にあるのか。28日付のスペイン紙『アス』が3つの理由を挙げている。

■監督からの信頼
 同紙がまず挙げたのは、監督からの“信頼”の差だ。アルゼンチン戦後のイスコのコメントは象徴的である。同選手は「ロペテギ監督は僕に出場機会を与えることで信頼を示してくれる。レアル・マドリードでは選手が必要とする信頼が得られていない。それはおそらく、信頼を勝ち取れていない僕に問題があるだろう」と語った。

 2013年のU-21欧州選手権で優勝したスペイン代表を率いたのは、ロペテギ監督だった。イスコは当時の教え子に当たる。同監督はその頃からイスコを“お気に入りの選手”として扱い、A代表の監督就任以降も「彼は好きな選手」だと公言してきた。

 昨年9月に行われたイタリア代表とのW杯予選でも、ロペテギ監督はイスコを先発起用。すると、同選手は2ゴールを挙げて、3-0の勝利の立役者となった。「イニエスタとイスコは2人でとてもうまくプレーできる」。試合後に指揮官がそうコメントしたように、同タイプのバルセロナMFアンドレス・イニエスタとの共存も成立させた。

 一方、レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督も、基本的にはイスコを気に入っているという。過去には「自分に似ている選手」と発言したこともある。しかし、昨シーズンの終盤に好パフォーマンスを見せ、チャンピオンズリーグ(CL)の連覇達成に貢献したにも関わらず、今シーズンはすでに23試合で途中交代を命じている。最近ではスタメン落ちも珍しくなく、イスコを全面的に信頼しているとは言い難い。

■4-3-3との相性
 同紙は次に、レアル・マドリードが採用する4-3-3との相性が悪いと指摘している。現状、中盤の3枚はブラジル代表MFカゼミーロ、ドイツ代表MFトニ・クロース、クロアチア代表MFルカ・モドリッチの3選手が不動。そのため、前線3つのポジションを、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド、フランス人FWカリム・ベンゼマ、ウェールズ代表FWギャレス・ベイルの“BBC”と争わなくてはならない。イスコにとっては高いハードルとなっている。

 昨シーズンの終盤、ベイルの負傷離脱によって中盤を1枚増やした4-4-2が採用されて以降、イスコが好パフォーマンスを見せたことは示唆に富む。ただし、今シーズンのCLパリ・サンジェルマン戦で4-4-2が採用された際には、スペイン代表FWルーカス・バスケスや同代表FWマルコ・アセンシオ、またクロアチア代表MFマテオ・コヴァチッチらに先発出場のチャンスが与えられ、同選手はベンチスタートとなった。それだけポジション争いが激しいとも言えるが、レアル・マドリードでは絶対的存在のC・ロナウドに合わせた戦い方が優先されることも、イスコにはハンデになっていると、同紙は指摘している。

■プレースタイル
 そして最後に同紙が挙げた理由は、プレースタイルだ。スペイン代表は選手同士の流れるようなパスワークをベースにした連携プレーで相手陣内に攻め入るのに対し、レアル・マドリードはより選手個々の能力に頼った直線的なサッカーを志向している。そのため、スピードがあり縦への突破力に優れるL・バスケスが、クラブではイスコを一歩リードしているとされる。

 またスペイン代表には、相手の出方を“待つ”ことでプレーを選択する「ラ・パウサ」の使い手が多いことも、イスコにとってはプラスに働いていると、同紙は指摘する。アルゼンチン戦では45本のパスを試み、失敗したのはわずか2本だけ。ボールを奪われたのも5回だけだった。一方、レアル・マドリードでは、1試合平均12回のボールロストを記録しているという。一方的に仕掛けるのではなく、相手の動きの逆をとることでボールを奪われるリスクを軽減する。そのスタイルが、イスコの良さを引き出しているという。

 得点数にも違いが表れている。ロペテギ監督就任以降、イスコはスペイン代表で13試合に出場して9ゴールをマーク。出場75分につき1ゴールを奪っている。一方、レアル・マドリードでは今シーズン、1ゴールを奪うのに327分のプレー時間を必要としているという。

 代表とクラブで“2つの顔”を持つイスコ。今後、レアル・マドリードでも好パフォーマンスを見せることはできるのか、注目が集まる。

(記事/Footmedia)

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