アルダ(右)はネイマールとメッシの欠場の穴を補って余りある活躍を見せている [写真]=Getty Images
アルゼンチン代表FWリオネル・メッシが負傷するというピンチを迎えたバルセロナだが、リーガ・エスパニョーラ第5節ではスポルティング・ヒホンを5‐0で粉砕すると、チャンピオンズリーグ・グループステージ第2節ではボルシアMGに2‐1で逆転勝利を収めるなど、大黒柱の離脱後もアウェイで連勝を飾っている。
その最大の要因となっている選手と言えば、両試合でゴールを挙げたトルコ代表MFアルダ・トゥランだろう。序盤戦ではスーペル・コパ・デ・エスパーニャの2試合およびリーガ・エスパニョーラの2試合に欠場したブラジル代表FWネイマールの穴も埋めたアルダは、今シーズンここまで公式戦9試合に出場して5ゴールと55.6%という高い得点率を記録している。
アルダのこれまでの得点率は、ガラタサライ時代は195試合45ゴールで23.1%、アトレティコ・マドリード時代は178試合22ゴールで12.4%、バルセロナの初年度は25試合2ゴールで8.0%と徐々に下降してきたが、今シーズンは急回復どころか過去最高の数字を叩き出している。また、これら3クラブ通算では398試合69ゴールで17.3%となっており、今シーズンはキャリア平均の3倍強という得点率を残していることになる。
ボルシアMG戦でも、ルイス・エンリケ監督から「ゴールを決めて来い」と送り出されると、わずか5分で同点弾を決めてみせたアルダは、今のチームにとって必要不可欠な戦力となっている。このアルダの“確変”がどこまで続くのか、今シーズンのバルセロナを大きく左右することになりそうだ。
文=北村敦