2015.03.14

2015年に入り一変…“MSN”好調のバルセロナ、“BBC”不調のレアル

バルセロナの誇る“MSN”(上)と、レアル・マドリードの誇る“BBC” [写真]=Getty Images
フリーライター&フォトグラファー。スペインで活動中。

文=座間健司

 2015年に入ると全てが逆転した。ついにバルセロナがリーガ・エスパニョーラでレアル・マドリードから首位を奪還。エースのリオネル・メッシはルイス・エンリケ監督と衝突してから、まるで自分の実力をピッチで見せつけるかのように得点を重ね、リーガ前半戦で驚異的なペースでゴールを量産していたクリスティアーノ・ロナウドに追いついた。

 公式戦22連勝を達成するなど前半戦で驚異的な強さを示したレアル・マドリードだが、2015年に入ると失速。負傷でルカ・モドリッチ、ハメス・ロドリゲスが抜け、エースのC・ロナウドの得点数は目に見えて減少し、今ではC・ロナウドがシーズンで70得点を決めると予想する者はいなくなった。と同時に、レアル・マドリードが「サッカー史上最高のチーム」とかつてジョゼップ・グアルディオラが率いたバルセロナと比較する記事もなくなった。

 レアル・マドリードが負傷者を出し、スタメンを固定することで抜群のコンビネーションとチームバランスを手にしたが、選手たちはタイトル争いが本番を迎える3月にして、すでに疲労困憊だ。レアル・マドリード自慢のスリートップ“BBC(ベンゼマ、ベイル、C・ロナウド)”も2015年になってから6得点(ベンゼマ)、3得点(ベイル)、7得点(クリスティアーノ・ロナウド)と得点力が激減している。

 ゴール数は減るにしてもマドリディスタが気にしているのは、決定機の数が明らかに少なくなっていることだ。ホームで引き分けたビジャレアル戦、そして敗れたアウェーでのアスレティック・ビルバオ戦でレアル・マドリードが手にした決定機は2試合を合わせても片手で収まるほどだった。パフォーマンスは明らかに低下している。

 一方のバルセロナはルイス・スアレスが得点を決めていないと指摘されていたが、今やそれは過去の話となった。スアレスはバルセロナに欠けていた“9番”だと誰もが称賛する。そのスピードと運動量でチームに活力を与え、ゴールも量産し始めた。何よりもメッシとの連携がスムーズになり、両者が共にアシストし、ゴールを決めるという理想的な相互関係を築いている。

 メッシとネイマールも抜群のコンビネーションを示しており、南米の偉才が揃うバルセロナのスリートップ“MSN(メッシ、スアレス、ネイマール)”はタイトルが懸かった時期に来て、ついに真価を発揮し始めた。今のバルセロナはこの3人のタレントを最大限活かすことが戦術の軸となっている。かつての華麗なる中盤は省略され、攻撃はカウンター主体、とにかく前線の3人にボールを預けるのが、今シーズンのバルセロナだ。

 グアルディオラが指揮した時代に、クレが「これこそがバルセロナのサッカーだ」と胸を張っていたスタイルやクオリティにはないが、その黄金期を上回る破壊力を今のバルセロナは手にしている。2015年になってからメッシは18得点、ネイマール12得点、そしてスアレスが10得点を決めており、レアル・マドリードのスリートップを完全に凌駕している。

 2014年から2015年になり、立場が完全に逆転したバルセロナとレアル・マドリード。もし3月22日の行われる“エル・クラシコ”でバルセロナが完勝するようならば、今シーズンの王座は決定してしまうかもしれない。

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