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3バック減少、スルーパス流行…プレミアリーグの戦術トレンドを分析

2023.06.28

プレミアリーグの戦術を分析 [写真]=Getty Images

 2023-24シーズンの日程も発表され、各クラブが新たな戦いに向けて準備を進めるプレミアリーグ。そんな世界最高リーグでは、どんな戦術が流行っているのだろうか?

 それでは、マンチェスター・Cの“トレブル”という歴史的な快挙で幕を閉じた2022-23シーズンを、戦術トレンドの観点から分析していこう。

[写真]=Getty Images

■3バックの減少

トッテナム

 可変式が主流となった現代サッカーにおいて、数字を並べたフォーメーションは参考程度に過ぎないが、昨シーズンのプレミアリーグでは「3バック」の減少傾向が見られた。スポーツ専門サイト『The Athletic』によると、これはトレンドの変化だという。実は、近年のプレミアリーグは3バックが徐々に増えていたそうで、2020-21シーズンにはスタメンの約30%が3バックだったという。

 しかし、2022-23シーズンはそれが10%近く低下。3バックの布陣での先発を見ると、昨季は2016-17シーズン(18.8%)以降で最低となる20.6%だったというのだ。さらにミケル・アルテタ監督のアーセナルやトップ4に大躍進したニューカッスル、そしてユルゲン・クロップ率いるリヴァプールを含めた計6チームが、試合中の変更はあったとしてもスタメンは全38試合が4バックだった。

 エリック・テン・ハフ監督体制1年目のマンチェスター・Uも4-2-3-1に固定したほか、昇格1年目で10位と大健闘したマルコ・シウヴァ監督のフルアムも全試合で4バックを採用。シーズン途中に監督を交代して7位に入ったアストン・ヴィラも4枚の最終ラインで戦った。実は、4バックに固定してシーズンを戦い抜いた6チームは全てトップ10に入っており、4バックの安定性がうかがえる。

 一方、2022-23シーズンのプレミアリーグで、ほぼ3バックに固定して戦い続けたのは8位に甘んじたトッテナムだけだという。同チームは公式戦50試合のうち、4バックの先発を採用したのはシーズン終盤の3試合だけだったそうだ。

■可変式

ジョン・ストーンズ

 冒頭でも触れた通り、数字を並べたフォーメーションというのは、あくまで目安に過ぎない。今は多くのチームが守備時と攻撃時にフォーメーションを変更するし、敵の戦い方に応じて試合中に流動的に布陣が変化させることもある。

 そんな可変式が主流となっているサッカー界だが、2022-23シーズンのプレミアリーグも例外ではなかった。中でも“トレンド”として定着してきたのが攻撃時にディフェンダーが中盤に入ることだ。これを世に広めたのがマンチェスター・Cのジョゼップ・グアルディオラ監督だろう。彼は“偽サイドバック”を用いて、守備時の4バックから攻撃時には3バックに移行して中盤の枚数を増やしてきた。

 さらに今シーズンは、ボール保持時にセンターバックのジョン・ストーンズを中盤に上げて3-2-2-3のようなシステムに移行した。シーズン終盤にはストーンズを中盤に固定して3バックで戦う試合もあった。それまで偽サイドバックを採用してきたペップだが「ブカヨ・サカやヴィニシウス(・ジュニオール)、(モハメド・)サラーなどと対峙したときには歴としたDFじゃないとデュエルに勝てないと学んだ」として、現在の形を優先するようになったようだ。

 無論、偽サイドバックが絶滅したわけではなく、ペップの教え子であるアルテタ監督は左SBオレクサンドル・ジンチェンコに中盤でゲームメイクを任せる可変式を使い続けたし、シーズン終盤のリヴァプールも右SBトレント・アレクサンダー・アーノルドが中盤に入って“背番号6”の役目をこなした。

 こういった影響により、サイドバックがオーバーラップしてクロスからアシストする機会が減り、2022-23シーズンのプレミアリーグでサイドバックのアシスト数は過去5年間で最少の84本に留まったそうだ。

■スルーパスの復活

マンチェスター・C

 2022-23シーズンのプレミアリーグはスルーパスが増加したという。実は、スルーパスによるチャンス演出数はシーズンによって大きな差が生じる。例えば、2020-21シーズンは「スルーパスからのゴール」がわずか48点だったが、22-23シーズンはそれが過去5年間で最多の95ゴールまで増えた。得点だけでなく、スルーパスからのシュート数、スルーパスによる決定機の回数も過去5年間で最多の数字を記録したという。

 大きな影響を与えた一人がプレミアリーグ初挑戦で大暴れしたマンチェスター・Cのアーリング・ハーランドだろう。同選手はケヴィン・デ・ブライネからのパスで8ゴールを叩き出しており、これが昨季のプレミアリーグで最も得点を生み出したコンビだ。

 2位は6得点を奪ったマンチェスター・UのFWマーカス・ラッシュフォードとMFブルーノ・フェルナンデスのコンビだ。そして「スルーパスからの得点」に関して、最多ゴールを決めたのがラッシュフォード(4ゴール)だった。このように、実はマンチェスター・C以上にスルーパス増加に貢献したのがマンチェスター・Uなのだ。

 彼らはリーグ最多となる105本のスルーパスを出しており、これは最少のフルアム(20本)の5倍以上の数字。そんなマンチェスター・Uで、チームの3分の1のスルーパスを出したのがB・フェルナンデスである。彼はリーグ最多となる35本ものスルーパスを出して、チームが得意とする素早いカウンターからチャンスを演出した。

 当然、スルーパス本数で2位に入ったのはマンチェスター・CのMFデ・ブライネだ。前線にハーランドという走れる怪物が加入したことで、一撃必殺のスルーパスがより効果的になったのだろう。

■交代枠5枚の影響は…

チェルシー

 一足遅れてプレミアリーグも2022-23シーズンから交代枠を従来の3枚から5枚に増やした。これにより、選手層の厚いビッグクラブが恩恵を得ると考えられたが、そういうわけでもなかったそうだ。前年度と比べて、交代数は40%も増加したが、交代出場選手による「ゴールとアシスト」の数は7.8%しか増えなかったのだ!

 1シーズンは38試合なので、全ての交代枠をフルに使い切ると190回も交代できるのだが、そんなチームは1つもいなかった。最も選手交代を行ったチームは、最下位で降格したサウサンプトンで175回。2番目に多かったのが12位と大不振に陥ったチェルシー(173回)なのだ。一方で3冠を達成したマンチェスター・Cは、エヴァートン(116回)に次いでリーグで2番目に少ない123回だったという。

 このように2022-23シーズンのプレミアリーグは色々なトレンドが見られた。果たして来シーズンはどんな流行が生まれるのか? 今から新シーズンの開幕が楽しみだ。

(記事/Footmedia)

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