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クリスマスを制するものはプレミアリーグを制す? 過去10年のクリスマス王者を振り返る

2021.12.24

プレミアリーグの歴代王者たち [写真]=Getty Images

 プレミアリーグには、クリスマスを首位で迎えたチームがシーズンを制するというジンクスがある。

 プレミアリーグ創設後の過去29シーズンで、クリスマスに首位に立っていたチームが最終的に優勝したケースは、約半分の15回。直近の10シーズンに限定すると、7回とかなりの高確率だ。なお、最近10シーズンにおいて、最終的にリーグ優勝を逃した“クリスマス王者”は3回ともリヴァプール。プレミアリーグで通算6回も首位でクリスマスを迎えているリヴァプールだが、優勝したのは2019-20シーズンの一度だけとなっている。

 夏にシーズンが開幕してから、12月25日までに行われる試合数はシーズンによって多少の違いはあるものの、通常は17試合から19試合。総試合数の約半分となり、シーズンの折り返しまでに好位置に付けておくことが重要だという証明にもなるだろう。

 今年のクリスマスをトップで迎えたのはマンチェスター・Cだが、ディフェンディング王者の同クラブはジンクス通り、このまま優勝することができるだろうか。

 今回は、過去10シーズンのプレミアリーグにおける、“クリスマス王者”の運命を振り返る。

[写真]=Getty Images

▼2020-21シーズン

マンチェスター・C

クリスマス王者:リヴァプール
優勝チーム:マンチェスター・C

 3年連続でクリスマスを首位で迎えた前年度王者のリヴァプール。直前に行われたアウェイでのクリスタル・パレス戦では、南野拓実のプレミア初ゴールを含む7-0の大勝を収めていた。しかし、この試合を境に調子が急降下。年末から5試合連続で未勝利。3月にかけてはクラブ史上初となるホームでのプレミア6連敗も喫し、一時は順位を8位まで落とした。最終的に3位まで盛り返したが、連覇の夢は果たせなかった。優勝したのはクリスマス時点では8位に低迷していたマンチェスター・C。コロナ禍の影響でシーズン開幕が遅く、例年に加えて同時点での消化試合数が「14」と少なかったとはいえ、見事な大逆転劇を演じた。

▼2019-20シーズン

リヴァプール

クリスマス王者:リヴァプール
優勝チーム:リヴァプール

 前年度はクリスマスに得ていたアドバンテージをひっくり返されたリヴァプールは、開幕から全力で飛ばしていた。FIFAクラブワールドカップ参加の為、消化試合が1つ少なかったにもかかわらず、2位レスターに10ポイントの差をつけ、首位で聖夜を迎えたリヴァプール。新型コロナウイルスの感染拡大により、リーグが中断期間に入る時は、2位マンチェスター・Cとの勝ち点差を「25」まで広げていた。リーグ再開後も集中を切らさず、プレミア最速となる「7試合」を残した段階で優勝が決定。トップリーグでは30年ぶり、プレミアリーグではクラブ史上初となるリーグ制覇を成し遂げた。

▼2018-19シーズン

マンチェスター・C

クリスマス王者:リヴァプール
優勝チーム:マンチェスター・C

 アリソンを正GKに迎え、自慢の攻撃力に加え、守備の安定感が備わったリヴァプール。シーズンを通じてマンチェスター・Cと激しいデッドヒートを繰り広げた。10月から2カ月に渡って首位に立っていたのはマンチェスター・Cだったが、クリスマスを1位で迎えたのはリヴァプール。マンチェスター・Cと勝ち点差「4」で聖夜を祝ったリヴァプールは、4月下旬までトップに君臨。しかし14連勝でシーズンを締め括ったマンチェスター・Cが、最終的にリヴァプールを勝ち点「1」だけ上回った。このシーズン、わずか1敗でリーグ優勝を逃したリヴァプール。その唯一の敗戦を喫した相手はマンチェスター・Cだった。1ポイントに涙を飲んだリヴァプールだが、チャンピオンズリーグ(CL)決勝でトッテナムに勝利し、ビッグタイトルを手にしてシーズンを終えている。

▼2017-18シーズン

マンチェスター・C

クリスマス王者:マンチェスター・C
優勝チーム:マンチェスター・C

 ジョゼップ・グアルディオラ政権2年目のマンチェスター・Cが、イングランドのトップリーグ史上初となる「勝ち点100」を達成したシーズン。エデルソン、カイル・ウォーカー、ベルナルド・シルヴァといった、現在も主力として活躍する3選手を加えたマンチェスター・Cは、開幕から圧倒的な強さを見せつけていた。クリスマス時点でジョゼ・モウリーニョ氏が率いていた2位マンチェスター・Uに、勝ち点13差をつけていたマンチェスター・Cは、最後まで首位を独走。「勝ち点」に加え、「勝利数」、「得点数」、「得失点差」、「2位との勝ち点差」など、数多くのプレミアリーグ記録を塗り替えた。

▼2016-17シーズン

チェルシー

クリスマス王者:チェルシー
優勝チーム:チェルシー

 アントニオ・コンテ氏を指揮官に迎えたチェルシーは、11月中旬に首位に立つと、その座を最後まで明け渡さなかった。ベルギー代表GKティボー・クルトワを中心に堅守で勝ち点を重ね、2位リヴァプールに勝ち点6差でクリスマスを過ごしたチェルシー。年明けにはエースのジエゴ・コスタが試合から外される騒ぎもあったが、チームが悪影響を受けることもなく、2試合を残した段階でリーグ制覇が決定。最終的に2位トッテナムとの勝ち点差は7ポイントだった。なお、クリスマスを首位で迎えたシーズンは、全5回のうち5回とも優勝しているチェルシー。一方で、それ以外のシーズンは一度も優勝しておらず、チェルシーにとってクリスマス王者になることがプレミア制覇の絶対条件のようだ。

▼2015-16シーズン

レスター

クリスマス王者:レスター
優勝チーム:レスター

 2015年12月25日の順位表でトップに立っていたのは、1年前のクリスマスには最下位に沈んでいたレスターだ。岡崎慎司の加入で日本でも注目された2015-16シーズンのレスター。ジェイミー・ヴァーディが11試合連続ゴールを決めてプレミア記録を樹立するなど、クラウディオ・ラニエリ新体制の下で旋風を巻き起こしていた。クリスマスを首位で迎えたレスターだが、2位アーセナルとは勝ち点差「2」と僅差だったこともあり、解説者たちは一様に優勝はないだろうと予想していた。実際、年末にアーセナルにトップを奪われ、新年は2位で迎えることに。しかし1月下旬に首位の座を奪回。最後までその場をキープした。前年度に「クリスマスに最下位のチームは降格する」というプレミアリーグのジンクスを覆して残留を果たしたレスターは、「クリスマスに首位のチームは優勝する」という言い伝えは見事に守った。

▼2014-15シーズン

チェルシー

クリスマス王者:チェルシー
優勝チーム:チェルシー

 ジョゼ・モウリーニョ氏が監督に復帰してから2年目のシーズン。開幕から14試合連続で無敗を維持したチェルシーは、5シーズンぶりに1位でクリスマスを迎えることに成功。その時点で、前年度王者である2位マンチェスター・Cとの勝ち点差はわずか3ポイントだった。しかし年明けにマンチェスター・Cの調子は急降下。ライバルの自滅にも助けられて、3試合を残して優勝が決定した。これによりモウリーニョ氏は、チェルシーでの第1次政権、さらにポルト、インテル、レアル・マドリード時代も含めて、自身が監督としてクリスマスを首位で迎えたシーズンは、全8回とも優勝を成し遂げている。

▼2013-14シーズン

マンチェスター・C

クリスマス王者:リヴァプール
優勝チーム:マンチェスター・C

 ブレンダン・ロジャーズ体制2年目のリヴァプールは、ダニエル・スタリッジとルイス・スアレスのツートップが序盤からゴールを量産し、クリスマス王者の称号を獲得。しかし、2位アーセナルとは勝ち点で並び、3位マンチェスター・Cとは「1」差。さらには4位チェルシーと5位エヴァートンとも「2」差という拮抗した状態だった。12月26日のボクシングデーにマンチェスター・Cに敗れ、一気に4位まで転落したリヴァプールはシーズン終盤に首位に再浮上。そんな中で迎えた第36節のチェルシー戦で“スリップ事件”が発生した。スコアレスで迎えた前半終了間際、横パスを受けようとしたキャプテンのスティーヴン・ジェラードが転倒。ボールをチェルシーFWデンバ・バに奪われてゴールを献上し、0-2で大事な一戦を落とした。敗戦ショックを引きずったのか、第37節クリスタル・パレス戦では3点を先制しながら引き分けに持ち込まれたリヴァプール。首位マンチェスター・Cと勝ち点2差で迎えた最終節は両チームとも勝利を収めたため、リヴァプールは2位でシーズンを終えている。

▼2012-13シーズン

マンチェスター・U

クリスマス王者:マンチェスター・U
優勝チーム:マンチェスター・U

 マンチェスター・Uがアレックス・ファーガソン氏の監督ラストイヤーを有終の美で飾った。前年度は得失点差でマンチェスター・Cにリーグタイトルを奪われたマンチェスター・U。2012-13シーズンは11月末以降、一度も首位の座を明け渡すことはなかった。2位マンチェスター・Cとの勝ち点差はクリスマス時点で4ポイント。最終的にはその差を「11」に広げて通算13度目のプレミア制覇を達成。13回ともファーガソン氏の下で成し遂げられたものであり、この記録が今後破られる可能性は極めて低いだろう。なお、加入1年目だった香川真司は、この年のプレミアリーグで20試合に出場して6得点3アシストという成績を残している。

▼2011-12シーズン

マンチェスター・C

クリスマス王者:マンチェスター・C
優勝チーム:マンチェスター・C

 プレミアリーグ史で最も記憶に残るシーズンの一つに挙げられるだろう。主役を演じたのは、先日、現役引退を発表したセルヒオ・アグエロだった。マンチェスターの2チームによる優勝争いが繰り広げられたシーズン。10月にオールド・トラッフォードで行われた最初の直接対決で6-1の大勝を収めたマンチェスター・Cがクリスマス王者に。この時点で2位マンチェスター・Uとは2ポイント差だった。残り10試合となったところでマンチェスター・Uが首位に浮上。その後、勝ち点差は最大「8」まで広がった。しかし第36節で行われた直接対決をマンチェスター・Cが制し、最終節を迎えた時には勝ち点で並んでいた。得失点差で大きく上回るマンチェスター・Cは、勝てば優勝は確実。しかし残留争いの渦中にあったQPRに1点リードされた状態で後半アディショナルタイムに突入。サンダーランドに1-0で勝利したマンチェスター・Uの連覇は決まったかと思われた。しかし92分にエディン・ジェコのゴールで追いつくと、その2分後にアグエロが決勝弾。マンチェスター・Cが劇的な形でプレミアリーグ初優勝を決めた。

(記事/Footmedia)

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By Footmedia

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