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プレミアリーグ開幕戦で活躍した“ノンリーグ出身”の選手たち

開幕戦で活躍したノンリーグ上がりの選手たち [写真]=Getty Images

 13日に開幕した2021-2022シーズンのプレミアリーグ。74年ぶりに1部リーグで戦ったブレントフォードが、アーセナルを2-0で下す波乱の幕開けとなった。データサイト『オプタ』によると、昇格チームがアーセナルに勝利を収めるのは1976-1977シーズン以来、45年ぶりだという。

 そんなブレントフォードの最終ラインを支え、プレミア初勝利に貢献したのがDFイーサン・ピノックだ。5年前まではノンリーグでプレーをしていたという同選手のシンデレラ・ストーリーには、チームの歴史的勝利と合わせて注目が集まっている。

 イングランドではプレミアリーグとEFL(イングランド・フットボールリーグ)が統括するチャンピオンシップ(英2部)からリーグ2(英4部)までがプロリーグ。5部以下がノンリーグと呼ばれているが、レスターのFWジェイミー・ヴァーディを筆頭に、ノンリーグからプレミアまで上り詰めた苦労人は少なくない。

 そこで今回は、開幕節で活躍した“ノンリーグ出身”の5選手を紹介する。

■イーサン・ピノック(ブレントフォード)

イーサン・ピノック

[写真]=Getty Images

 今季注目のノンリーグ出身プレーヤーはブレントフォードのDFピノックだ。15歳でミルウォールを放出され、ノンリーグのダリッジ・ハムレットに加入。8部や7部で戦いながら、ウイングからセンターバックへコンバートし、2016年に当時5部のフォレスト・グリーン・ローヴァーズと初のプロ契約を交わした。ノンリーグ出身の先輩であるジェイミー・ヴァーディの存在を励みにしていたというピノック。2017年にバーンズリーへ移籍し、2019年にブレントフォードに加入。昨季は74年ぶりとなるトップリーグ昇格に大きく貢献し、ジャマイカ代表デビューも果たす飛躍の年となった。自身にとってプレミアリーグ初挑戦となる今季の開幕戦では、アーセナルを2-0で撃破し、クラブを同リーグ初勝利に導いたピノック。28歳のサクセス・ストーリーはまだ始まったばかりだ。

■マイケル・アントニオ(ウェストハム)

マイケル・アントニオ

[写真]=Getty Images

 アントニオのノンリーグ生活はある出来事をきっかけに終了を迎えた。2008年10月、チャンピオンシップのレディングは、当時7部のトゥーティング・アンド・ミッチャムでプレーをしていたアントニオと契約。経験を積ませるために、そのままローンバックの形で同クラブでのプレーを継続させた。しかしプロ選手となったアントニオは、アマチュアやセミ・プロとしてプレーをする選手たちから敵意を抱かれる存在に。試合中に危険なタックルを仕掛けられることも珍しくなかった。その様子をレディングの関係者に目撃されたアントニオは、ケガをしないよう、直ちに呼び戻されたという。その後、シェフィールド・ウェンズデイとノッティンガムフォレストの選手としてチャンピオンシップでプレーをし、2015年にウェストハムでプレミアの舞台を踏んだアントニオ。2016-17にはクラブの年間MVPに選ばれ、2年連続でプレミア二桁得点を達成中。ウェストハムで7シーズン目を迎える今季は背番号を「30」から「9」に変更し、4-2で勝利した開幕戦ではニューカッスルを相手に1得点1アシストを記録している。

■カラム・ウィルソン(ニューカッスル)

カラム・ウィルソン

[写真]=Getty Images

 ノンリーグでのプレーが自身を人として急成長させたと分析するC・ウィルソン。生まれ故郷のコヴェントリーのアカデミーに加入し、トップチームに昇格する前にノンリーグのケタリングとタムワースへのローン移籍を経験した。出場20試合で2ゴールしか決めることができなかったが、この時間は無駄にはならなかったようだ。ボーンマスでの活躍により、2018年11月にイングランド代表から初招集を受けた際に、ノンリーグ時代を振り返ったC・ウィルソン。当時のチームメイトたちが仕事を終えてから練習に来る様子を目の当たりにしたことで、「キャリアを通じてこのレベルでは絶対にプレーをしたくないと強く思った」とハングリー精神を強くしたと明かしている。二度の前十字じん帯断裂を乗り越えられたのも、この時の経験があったからかもしれない。昨夏ニューカッスルに加入し、今季から背番号「9」を付けるC・ウィルソン。開幕戦ではウェストハムに2-4で敗れはしたものの、開始5分に先制点を決めている。

■チェ・アダムス(サウサンプトン)

チェ・アダムス

[写真]=Getty Images

 サウサンプトンの背番号10もノンリーグ上がりだ。7年間所属したコヴェントリーを14歳で退団。出身地であるレスターのトライアルに何度も落ちながら、9部のオードビーや7部のイルクストンで腐らずに努力を続け、2014-15シーズンの初めには“ノンリーグで最も注目される選手”にまで成長。40以上のクラブがスカウトを派遣したこともあったという。シェフィールド・Uとバーミンガムを経て2019年にサウサンプトンに加入し、プレミアリーグにたどり着いた。スコットランド代表として出場したEURO2020の開幕前には、「自分の育った環境を誇りに思うし、それが人間としての強さにも繋がっている」とノンリーグの経験が自身を成長させたことを強調していた。名前の由来は革命戦士チェ・ゲバラにあるというアダムス。敗れはしたものの開幕エヴァートン戦ではアシストをマーク。2年連続でクラブ得点王だったダニー・イングスが抜けた今シーズンは前線のファイターとして、そして得点源としてさらなる期待が寄せられる。

■ジェイミー・ヴァーディ(レスター)

ジェイミー・ヴァーディ

[写真]=Getty Images

 プレミアリーグでノンリーグ出身のスター選手は誰かと問えば、十中八九、この名前が返ってくるだろう。16歳でシェフィールド・ウェンズデイの下部組織から放出されたヴァーディは、レスターにたどり着くまでの間に、ストックスブリッジ・パーク・スティールズ、ハリファクス・タウン、フリートウッドと8部から5部までのノンリーグのクラブを渡り歩いた。2012年の夏にノンリーグの選手としては史上最高額の100万ポンド(約1億5000万円)で、当時チャンピオンシップで戦っていたレスターに加入。2年でプレミア昇格を果たし、2015-16シーズンには奇跡の優勝の立役者となった。主力選手の多くがクラブを去る中、レスターに残留したヴァーディ。2019-20シーズンにはリーグ得点王にも輝いたイングランド屈指の名ストライカーは、34歳の今もなおチームの絶対的エースの座に君臨。今季も開幕戦ではウルヴァーハンプトンを相手に決勝点を決め、健在ぶりを見せつけている。

(記事/Footmedia)



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