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ラッシュフォードの壁画への落書き、「人種的なものではない」…地元警察が見解

多数のメッセージで埋め尽くされたラッシュフォードの壁画 [写真]=Getty Images

 イングランド代表FWマーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・U)の壁画が落書きによって一部破壊された事件について、地元警察は「人種的な内容ではない」との見解を示した。イギリスメディア『BBC』が16日に報じた。

 マンチェスターにあるラッシュフォードの壁画は、イングランド代表がEURO2020決勝で敗れた直後に、同選手を侮辱するような落書きによって一部破壊されていた。地元警察は、人種差別を理由に壁画が破壊されたとの通報を受けて、調査を開始。11日に行われたEURO決勝後には、PKを失敗したイングランド代表のラッシュフォード、MFジェイドン・サンチョ、MFブカヨ・サカの3選手がオンライン上で人種差別的な誹謗中傷の被害に遭っていた。

 地元警察は16日、壁画破壊事件について、「破壊行為の内容は人種差別的なものではないと思われます」との見解を発表。「ですが、作品に落書きをした動機については、偏見にとらわれない調査を続けています」とコメント。動機については人種差別の可能性が残っているようだ。現在は壁画がある地域の監視カメラと使用されたスプレー塗料の科学的証拠を調査している模様。まだ逮捕者は出ていない。

 壁画は昨年11月、貧困問題の解決に取り組んだラッシュフォードの功績を称えて作られた。同選手が幼少期を過ごしたマンチェスター市南部のウィジントンで、地元のアートプロジェクトの一環としてストリートアーティストのAkse氏が制作。壮大なモノトーンの肖像画はすぐに話題となり、町の象徴的な存在となった。

 同選手は昨年、新型コロナウイルスのパンデミック中に貧困家庭への食糧支援に取り組み、イギリス政府を動かして約130万人の子供たちに無料給食を届けたことで称賛を集めた。多くの子供たちを救った活動が評価され、昨年10月には大英帝国勲章の5ランクのうち5番目にあたる「メンバー(MBE)」が授与されていた。だが、ピッチ内外での活躍にもかかわらず、これまでも人種差別の被害を受けていた。

 地元ヒーローの壁画が汚されたことを受け、地元市民たちは愛ある行動で対抗。「ヒーロー」や「ロールモデル」などと記されたハートマークの張り紙や、同選手へのサポートを示すメッセージを壁画に多数貼付け、落書きされた部分を覆い隠した。そして、一夜明けた13日には、壁画の作者であるAkse氏が落書きされた部分を塗り直し、修復が完了していた。

 修復完了後も同選手へのサポートは止まず、続々と支援と連帯のメッセージが集まり、壁画は数百枚にも及ぶ張り紙で覆い尽くされた。さらに、13日には反人種差別団体『Stand Up to Racism』の呼びかけで壁画の前でデモも行われ、約700人がひざをついて人種差別に抗議していた。

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