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“ドンズ”の聖地『プラウ・レーン』で29年ぶりの試合!…AFCウィンブルドンの新スタがオープン

AFCウィンブルドンの新たな本拠地で試合が行われた [写真]=Getty Images

 3日に行われたEFLリーグ・ワン(イングランド3部)の試合でAFCウィンブルドンとドンカスター・ローヴァーズが対戦し、2-2で引き分けた。AFCウィンブルドンにとっては、新たなスタジアム『プラウ・レーン』で行った初の公式戦となった。イギリスメディア『BBC』などが伝えている。

 “ウィンブルドン”をクラブ名に冠するクラブが、『プラウ・レーン』と呼ばれるスタジアムで試合を行うのは、29年ぶりの出来事になる。元祖の『プラウ・レーン』は、1899年に創設された「ウィンブルドンFC」が1912年9月から1991年5月まで使用していた、約15000人収容のスタジアムだった。1977年にフットボールリーグに加盟したウィンブルドンFCは、熱心なホームサポーターからの後押しも受けて、わずか9年で1部へ昇格。荒々しいスタイルから“クレイジー・ギャング”の名でも恐れられたチームは、1988年に当時のイングランドで最強だったリヴァプールを下してFAカップを制したこともある。

 だが1990年、前年に起きた「ヒルズボロの悲劇」を受けて策定された「テイラー・レポート」と呼ばれる新たなガイドラインが発表されると、ウィンブルドンFCは新基準を満たすように『プラウ・レーン』を改築することは不可能とみなし、同スタジアムから離れることを決断。1991-92シーズンから、クリスタル・パレスと同クラブの本拠地『セルハースト・パーク』を共用していた。

 そんななか、ウィンブルドンFCは共用スタジアム問題の解決や慢性的な財政難などから、本拠地の移転を計画。イングランドサッカー協会(FA)の理事会から承認を受け、2001年にウィンブルドンから約90キロメートル離れたバッキンガムシャー州のニュータウンであるミルトン・キーンズへの移転が発表された。AFCウィンブルドンは、この動きに反発したサポーターたちによって創設された。一方のウィンブルドンFCは、2003-04シーズン終了後に「ミルトン・キーンズ・ドンズ」へと生まれ変わり、その歴史に幕を閉じた。

 AFCウィンブルドンは9部リーグから出発し、9年かけてプロリーグのEFL(イングリッシュ・フットボールリーグ、2部〜4部)に到達。創設当時からキングストニアンの『キングスメドウ・スタジアム』(現在はチェルシーの女子が使用)を本拠地としていたが、“ホーム”への帰還をクラブの理念に掲げていたAFCウィンブルドンは、民間住宅開発地へ姿を変えてしまった元祖『プラウ・レーン』から約200ヤード(約183メートル)離れた場所に新たなスタジアムの建設を計画した。2015年に計画が承認されると、度重なる資金難に悩まされながらもクラウドファンディングや地元実業家からの投資などで資金を調達。こうして、9300人収容(最大2万人まで拡張可能)の新生『プラウ・レーン』が完成した。

 残念ながら、新型コロナウイルスの影響でドンカスター戦に観客が入ることはできなかった。だが、スタンドにはサポーターによる横断幕が掲げられるなど、わずかながらもホームの雰囲気が醸し出されていた。AFCウィンブルドンのオーナー団体『ドンズ・トラスト』のメンバーであるグレアム・ステーシー氏は『BBC』に対し、「セルハースト・パークに行っていた時、私たちは『これは一時的なものだ』と話していたんだけどね。どんな場所でも私たちは立ち直れたさ。でも、私たちはウィンブルドンを代表している。だから、ここでプレーすることが全てだよ」とコメント。また、1968年からウィンブルドンを応援してきたというローレンス・ローン氏は、「クラブをこの場所に戻すことは、長年抱いてきたパッションだった。それはドンズ・トラストの目的の一つでもあったし、クラブの“DNA”の一部でもある」と喜びを口にした。

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