2016.11.28

【コラム】システム変更後に怒涛の7連勝――好調・チェルシーのカギを握るのは?

チェルシー
プレミアリーグ首位に立っているチェルシー [写真]=Chelsea FC via Getty Images
ロンドン在住のサッカーライター。

 チェルシーが黄金期の勢いを取り戻しつつある。

「私は彼の才能をプレシーズン初日から評価していた。彼にはトップレベルの質、技術、身体能力がある。彼がこれまで過小評価され続けてきたことには驚いている」

 そうナイジェリア代表MFヴィクター・モーゼズについて語るのはチェルシーの指揮官、アントニオ・コンテ氏だ。26日にホームで行われたプレミアリーグ第13節、トッテナムとのロンドン・ダービーでもモーゼズは勝ち越しゴールを決め、2-1での逆転勝利に貢献。チェルシーは7連勝で首位を保持した。

モーゼス

トッテナム戦でゴールを挙げたモーゼス [写真]=Chelsea FC via Getty Images

 チェルシーは開幕から3勝1分けと好発進した直後、今シーズン最初の山場となった第5節、第6節の対リヴァプール戦(1-2)、対アーセナル戦(0-3)で連敗を喫し、強豪相手に弱みを露呈した。しかし、その連敗後から使用している「3-4-3」のフォーメーションが奏功している。トッテナム戦こそ先制点を許したものの、それまでの6試合は連続完封勝利を収めた。

 そんなチェルシーのシステム変更に大きく貢献しているのが2列目の右MFとしてプレーする25歳のモーゼズだ。彼は2012年からチェルシーに在籍するも、過去3年間はレンタル移籍でリヴァプール、ストーク、ウェストハムを渡り歩き、各クラブでは定位置を確保する訳でもなく、宙に浮いた選手としてやり過ごした。

 だが今シーズン、チェルシーで確固たる地位を築いたモーゼズは現状について次のように話している。

「僕はようやくチェルシーの一員になれたと感じている。監督が僕にチャンスを与えてくれたことをうれしく思うし、僕は自分らしいプレーでチームに貢献したい」

 モーゼズが担う役目は、右サイドでウイングバックとして攻守に動くことだが、同システムで彼の攻撃面での長所が最大限に生かされている理由は、強固な3バックと2枚の守備的MFの存在に起因する。さらにタッチライン際で常にコンテ監督から出される指示を忠実に聞き、実行に移していることも大きい。トッテナム戦で81分にピッチから退いた際にスタジアム中から受けたスタンディングオベーションは、何よりもモーゼズの貢献度を物語っていた。

 コンテ監督もチームの仕上がりには手ごたえを感じているようで、「我々は一皮むけたチームへと成長したし、自信も付いたが、謙虚な姿勢と今の調子を維持することが重要だ。今後も継続して自信を付けていければいい」と語っている。

 12月3日に行われる次節、チェルシーは敵地でマンチェスター・Cとの大一番が控えるが、そこでは「3-4-3」の真価が問われるとともに、優勝有力候補との戦術面での駆け引きにも注目が集まる。

文=藤井重隆

欧州リーグ順位表

リヴァプール
76pt
マンチェスター・C
74pt
トッテナム
61pt
欧州順位をもっと見る
バイエルン
60pt
ドルトムント
60pt
ライプツィヒ
49pt
欧州順位をもっと見る
バルセロナ
66pt
アトレティコ・マドリード
56pt
レアル・マドリード
54pt
欧州順位をもっと見る
ユヴェントス
75pt
ナポリ
60pt
インテル
53pt
欧州順位をもっと見る