リヴァプールを率いるクロップ監督 [写真]=Liverpool FC via Getty Images
日本代表MF香川真司が所属するドルトムントを昨シーズンまで指揮していたユルゲン・クロップ監督が、イングランドに渡って早1カ月が経過した。祖国で最大の人気を誇る同監督だけに、彼がリヴァプールで見せる一挙手一投足は、今もなおドイツサッカーファンの関心を集めている。
しかし、そんな“人気者”クロップ監督も、ある男へ出したラブコールは断られてしまったようだ。
リヴァプールに渡った同監督の両脇には、見慣れた人物の顔がある。1人は巧みな戦術指導で知られるゼリコ・ブヴァチ、そしてもう1人は映像分析が専門のペーター・クラヴィーツ。この2人は、クロップ監督が指導者のキャリアを歩み出した2001年から同監督と一緒で、マインツでは7シーズン、そしてドルトムントで7シーズンの、計14年間をともに過ごしている。
ところがドイツ紙『ビルト』によると、リヴァプールはクロップ監督の要望により、このコーチングスタッフ陣営に、MF丸岡満が所属するU-23ドルトムントの前監督、デイヴィッド・ワーグナー氏をさらに加えようとしていたという。
「クロップと私はもう20年以上の付き合いになる。たぶんこれまで1万8000時間以上、彼とサッカーのことを話してきただろう。私は彼が目指すサッカーを熟知しているよ」と話すワーグナー氏は、プロ選手だった1991年から4シーズンにわたりマインツに在籍。同じく現役だったクロップ監督とは(遠征などの際に)同部屋で過ごし、引退後指導者の道に入ってからは、同監督との縁で2011年にU-23ドルトムントにやって来た。それ以降、先述の言葉通り、クロップサッカーに適応できる選手を育て、多くをトップチームに供給している。
そんなワーグナー氏は今月1日、約4年半在籍した同クラブとの契約を、双方合意により解消した。周囲は「リヴァプールに移籍し、クロップの下で再び働くのだろう」と確信していたが、同氏が選んだのはリヴァプールから東へ約90キロ、チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)に所属するハダースフィールド・タウンFCでの監督というポストだった。
ただし同クラブは現在リーグ戦で19位であるため、来シーズンのプレミアリーグ昇格はほぼ絶望的。しかしクロップ監督も認めるほどの男が、いかにしてチームを再建していくかは、ぜひとも注目したい点である。
文=鈴木智貴
By 鈴木智貴