2015.05.12

吉田麻也も実践中? プロが指南するアマチュアでもできる体調管理術

オートミール、ポーチドエッグ、パスタ、サプリメントと栄養摂取の方法は多種多様 [写真]=Getty Images
ロンドン在住のサッカーライター。

文=藤井重隆

「プレーするのは週末だけ。それに試合前日は飲み会…」

 そんなアマチュア選手が実力を最大限に発揮するにはどうしたらいいのか?

 日本代表DF吉田麻也が所属するサウサンプトンでスポーツ科学部長を務めるアレック・グロス氏が、イギリス紙『デイリー・ミラー』の中でそんな疑問にプロの視点から答えている。

 欧州最高峰のリーグともなれば、選手が1試合の90分間で平均10km走るのは当たり前。そのうち平均約600mはダッシュで、ほとんどの選手が最大心拍数の85%の運動強度でプレーしており、そのエネルギー消費量は1600キロカロリーにも及ぶ。

 昨今、プロのスポーツ界では毎日の栄養管理や運動前後の食事などに細心の注意が払われるが、グロス氏によると、試合当日の食事や毎日の体調管理の一部はアマチュア選手でも真似できるという。以下がプロチームの選手たちが実践している一例だ。

<試合当日の朝食>
模範例:ポリッジ(英国人が朝食に食べるオートミールに牛乳を入れて作った粥)
=ビタミン、ミネラル、食物繊維などを多く含み、ゆっくりとエネルギーを解放し、徐々に炭水化物を分解しながら体に吸収されるため、筋肉のグリコーゲン値が運動に適したレベルに保たれる。日本で言えば、玄米や雑穀米の粥に牛乳と言ったところだろうか。

 朝一番の試合に臨む場合、この食事を2~3時間前までに摂取すると良い。キックオフが午後の場合は、全粒パンにポーチドエッグといった栄養価の朝食を摂り、昼食に次のような食事を心がけると良い。

<試合当日の昼食>
模範例:シーチキンのベイクドポテト/鶏胸肉のパスタサラダ
 やはり食事は消化のためにキックオフの2~3時間前までに摂取することを心がけ、朝食との間も3時間以上あける。吸収の速い炭水化物を中心にタンパク質を少々摂取する。

 仮に朝食が遅すぎたり、昼食の時間がない場合、バナナ、シリアルバー、スポーツドリンクなどを代用すると良い。水分を多く摂取しておくことも重要。

<試合後の食事>
模範例:魚や肉を含んだパスタ
 試合後の食事で気を付けることは体の回復だ。タンパク質を多く含む魚、肉などを摂取する。体全体、特に関節部位が疲れているため、不飽和脂肪酸のオメガ3脂肪酸EPA(エイコサペンタエン酸)を積極的に摂ると、筋肉の炎症を抑制できる。

<サプリメントの摂取>
 試合当日に上記のような完璧な食事を取ることは重要だが、毎日サプリメントを摂取することも重要な要素の一つだ。特に摂取したいのは、オメガ3脂肪酸、マルチビタミン、プロバイオティクス。マルチビタミン、特にB6は貯蓄したエネルギーを放出する役目を果たし、代謝を良くする。プロバイオティクスもタンパク質の吸収を促進するほか、食べ物の消化を助け、体の調子を整える役割を担う。

 一方、サウサンプトンの今季躍進の陰にはサプリメントの活用が一つの要素としてある。今年2月にはラグビーやヨットなどのプロチームと提携しているイギリスの大手サプリメント会社『ヘルススパン・エリート』と正式なスポンサー契約を結んでいる。

 サウサンプトンは同会社に協力してサッカーに適したサプリメント製品も開発中であるとされ、グロス氏は次のように語っている。

「サウサンプトンはサプリメント製品を活用しており、選手たちには毎日摂取させている。サプリメント会社と の業務提携は我々の戦略の幅を広げることになる。互いに協力することで栄養管理への専門知識を最大限に深め、新たなサプリメントを開発することで選手たちのプレー向上や体力回復の促進を狙える」

 現代サッカー界では年々、スポーツ科学を取り入れた体調管理が一般的になりつつあるが、アマチュアやユースレベルでもこうした知識の底上げが図れれば、実践する国やクラブは自ずと強くなるかもしれない。

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