勝ち抜きを決めたアーセナル [写真]=Getty Images
チャンピオンズリーグ（CL）準々決勝・セカンドレグが16日に行われ、レアル・マドリード（スペイン）とアーセナル（イングランド）が対戦した。
昨季の王者であるレアル・マドリードはリーグフェーズを5勝3敗の11位で終え、決勝トーナメント・プレーオフでマンチェスター・シティと対戦。一昨シーズンの王者を2戦合計6－3で破り、ラウンド16ではアトレティコ・マドリードとの激闘をPK戦の末に制して準々決勝へ駒を進めた。対するアーセナルは、クラブ史上初の欧州制覇を目指してリーグフェーズを6勝1分1敗の3位で通過。PSVとのラウンド16を2戦合計9－3という大差で勝ち抜き、8強入りを決めている。
そんな両者が激突したファーストレグは、アーセナルの本拠地『エミレーツ・スタジアム』で開催。序盤からゲームを支配したアーセナルが3－0の先勝を収め、“白い巨人”を相手に大きなアドバンテージを掴み取った。運命のセカンドレグはレアル・マドリードの本拠地『エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ』でキックオフ。ベスト4への切符を勝ち取るのはどちらのクラブか。
試合は立ち上がりからレアル・マドリードが圧を強めるなか、9分に主審がゲームを中断してオンフィールドレビューを実施。直前のアーセナルのコーナーキック時にラウール・アセンシオがミケル・メリーノのユニフォームを掴んで転倒させており、アウェイチームにPKが与えられる。しかし、キッカーを務めたブカヨ・サカのチップキックはティボー・クルトワがストップ。スタジアムは大歓声に包まれる。
すると23分、今度は主審がレアル・マドリードに対してPKを与える。右サイドからルーカス・バスケスが送ったクロスにR・アセンシオがヘディング。流れたボールに反応したキリアン・エンバペがデクラン・ライスと交錯して転倒した。だが、長いVARチェックの末に主審は判定を変更。レアル・マドリードのPKは取り消される形になった。
その後もホームチームが主導権を握って相手を押し込むものの、クロスを中心とした攻撃は相手の守備陣に跳ね返され続ける。一方のアーセナルも堅いブロックを軸に時折カウンターを仕掛けるが、目立ったチャンスを作れないまま時間が経過。冷静に時間を使いながら敵地でゲームのテンポをコントロールする。前半終了時点でレアル・マドリードは6本のシュートを記録したが、枠内シュートは0本。一方、アーセナルは4本中3本が枠内に飛んだものの、スコアは動かずハーフタイムを迎えた。
後半も一進一退の攻防が続き、レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督は61分に3枚替えを敢行。ロドリゴらがピッチを後にしながらバルベルデが右サイドバックにポジション変更され、代わりにダニ・セバージョス、エンドリッキ、フラン・ガルシアが投入された。
そんななか、65分にアーセナルがスコアを動かす。右サイドに飛んだゴールキックにM・メリーノが競り勝ち、ボールを収めたサカがマルティン・ウーデゴーアにバックパス。細かく繋ぎながらボックス正面に侵入すると、フリーで前を向いたM・メリーノがペナルティエリア内にグラウンダーのスルーパスを入れる。走り出したサカがワンタッチで確実にネットを揺らし、アーセナルが貴重な先制点をマークした。
追い込まれたレアル・マドリードも2分後に反撃。ボールをキャッチしたGKダビド・ラヤのスローイングからアーセナルがビルドアップを試みると、ヴィニシウス・ジュニオールが前線より激しくプレスを行う。ウィリアン・サリバの判断が遅れた隙を逃さずボールを奪取し、相手のミスからゴールを奪ってスコアを振り出しに戻した。勢いに乗りたいレアル・マドリードだったが、73分に思わぬアクシデントが発生。ライスと接触したエンバペが右足首を痛めてピッチにうずくまり、プレー続行が不可能となったことで負傷交代を余儀なくされた。
以降はアーセナルがレアル・マドリードの猛攻を耐え凌ぎ、後半アディショナルタイムにガブリエウ・マルティネッリが勝ち越し弾を獲得。結局、そのまま試合は2－1で終了し、2戦合計5－1で準々決勝突破を決めた。準決勝・ファーストレグは29日に行われ、アーセナルはパリ・サンジェルマン（PSG）と対戦する。
【スコア】
レアル・マドリード 1－2（2戦合計：1－5） アーセナル
【得点者】
0－1 65分 ブカヨ・サカ（アーセナル）
1－1 67分 ヴィニシウス・ジュニオール（レアル・マドリード）
2－1 90＋3分 ガブリエウ・マルティネッリ（アーセナル）
【スターティングメンバー】
レアル・マドリード（4－3－3）
GK：ティボー・クルトワ
DF：ルーカス・バスケス（61分 エンドリッキ）、ラウール・アセンシオ（75分 ルカ・モドリッチ）、アントニオ・リュディガー、ダヴィド・アラバ（61分 マフラン・ガルシア）
MF：フェデリコ・バルベルデ、オーレリアン・チュアメニ、ジュード・ベリンガム
FW：ロドリゴ（61分 ダニ・セバージョス）、キリアン・エンバペ（75分 ブライム・ディアス）、ヴィニシウス・ジュニオール
アーセナル（4－3－3）
GK：ダビド・ラヤ
DF：ユリエン・ティンバー（90＋5分 ベン・ホワイト）、ウィリアン・サリバ、ヤクブ・キヴィオル、マイルズ・ルイス・スケリー
MF：マルティン・ウーデゴーア、トーマス・パルティ、デクラン・ライス（90＋5分 オレクサンドル・ジンチェンコ）
FW：ブカヨ・サカ（77分 レアンドロ・トロサール）、ミケル・メリーノ、ガブリエウ・マルティネッリ（90＋5分 キーラン・ティアニー）
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By サッカーキング編集部
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