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CLではサラーが新記録樹立! 欧州5大リーグの“最速ハットトリック”は?

2022.10.25

左から、マネ、サラー、レヴァンドフスキ [写真]=Getty Images

 欧州No.1を決めるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージも佳境を迎え、残るは今週と来週の2節だけ。果たしてどのチームがベスト16に勝ち上がるのか楽しみだが、試合結果と同じくらいに気になるのは個人の記録だろう。

 前回の第4節には偉大な記録が生まれた。10月12日のレンジャーズ戦で、リヴァプールのモハメド・サラーがCL史上最速でのハットトリックを達成したのだ。サラーは同試合、68分に投入されるとそこから3ゴールを奪って7-1の大勝に貢献した。それでは、サラーの記録はどれだけ凄いのか。各国リーグの「最速ハットトリック記録」と比べてみよう。

■チャンピオンズリーグ

モハメド・サラー

 前述通り、CLの最速ハットトリック記録を打ち立てたのがサラーだ。68分からピッチに立ったエジプト代表FWは、76分にチームの4点目をマークすると、そこから80分と81分にも立て続けにゴール。1点目から3点目まで、わずか「6分12秒」でハットトリックを達成し、CLにおける最速記録を樹立した。

 最速だけでも偉大だが、このハットトリックは深堀するとさらに凄さが見えてくる。1点目は浮いたボールをボックス内で収めて、角度のないところからトーキックでファーサイドに突き刺した。2点目はボックス内に入りかけた位置で3名のDFに囲まれながら放ったシュート。そして3点目は、得意の斜め45度からファーサイドに流し込んだものだった。

 サラーはゴールのほかにも1本シュートを放っており、4本で3得点という決定率。この日のサラーのゴール期待値(xG)を見ると「0.5~0.6」のため、「0.5ゴール」しか奪えないチャンスでハットトリックを達成したことになる。

 さらに驚くべきはボールタッチ数である。データサイト『Opta』によると、68分からピッチに立ったサラーは出場した22分間でタッチ数9回ながらハットトリックを達成。9回で3ゴールのため「33パーセント」のタッチがゴールという計算になる。これは2003-04シーズンから数え、CLで生まれた全112回のハットトリックのうち、最も効率の良いものだったという。なお、この「タッチ数」というのは、ボールに絡んだ回数であり、ボールに触れた回数ではない。一連のプレーを1回としてカウントしたものなので、流石に9回だけボールを触ってハットトリックを達成したわけではない。

 サラーはクラブ史にも名を刻んだ。リヴァプールの選手としてCLでのハットトリックは史上6人目。また、全公式戦を含め、リヴァプールで途中出場からハットトリックを達成したクラブ史上3人目の選手となったのだ(過去2名は1989年のスティーヴ・ストーントン、2010年のスティーヴン・ジェラード)。

 ちなみに、サラーに更新されるまでCLのハットトリック最速記録を持っていたのは元フランス代表のFWバフェティンビ・ゴミス。彼はリヨン時代の2011年に、ディナモ・ザグレブ戦にて「8分45秒」でハットトリックを達成していた。

■プレミアリーグ

サディオ・マネ

 プレミアリーグで最速ハットトリックを持つのは、サラーの元チームメイトで現在はバイエルンに所属するFWサディオ・マネだ。セネガル代表のエースは、サウサンプトン時代の2015年に、アストン・ヴィラ戦で驚異的な記録を打ち立てた。マネは前半13分に先制ゴールを決めると、直後の14分、そして16分にもゴールを奪ってハットトリックを達成。わずか「2分56秒」という、誰にも真似できないような記録を打ち立てた。

 ちなみに、マネに記録を更新されたのは元リヴァプールのFWロビー・ファウラー。彼は1994年のアーセナル戦にて、「4分33秒」でハットトリックを達成していた。

■ラ・リーガ

ベベット

 スペインのトップリーグで最速記録を持つのは、“ゆりかごダンス”で有名な元ブラジル代表のFWベベットだ。鹿島アントラーズでもプレー経験のあるベベットは、デポルティーボ時代の1995年にアルバセテ戦で最速記録を打ち立てた。

 しかし、この記録に関しては少し不確かな部分もある。まず、正確な数字が残っていないのだ。ベベットは82分、84分、86分にゴールを決めており、「およそ4分」でのハットトリックなのだ。さらに、実はこの試合でベベットは5ゴールも決めており、82~86分のゴールは彼の2~4点目なのだ。そこを切り取って“最速ハットトリック”と呼ぶのは、どうなのだろうか?

 いずれにせよ、2017年にアトレティコ・マドリードのフランス人FWケヴィン・ガメイロが「4分43秒」でハットトリックを達成したときに、ベベットが最速記録として紹介されていたので、ベベットの「4分」を認めるとしよう。

■セリエA

ケイタ・バルデ

 過去47年間で、セリエAの最速ハットトリックを持つのは、マネのセネガル代表の同僚であるケイタ・バルデ・ディアオ(現スパルタク・モスクワ)だ。バルデはラツィオ時代の2017年に、パレルモ戦で前半のうちにハットトリックを達成。21分に1点目を決めると、24分と26分にもネットを揺らしてわずか「5分間」で3ゴール。これは1975年以降で最速記録だった。ということは、セネガル代表は最速記録保持者を2人も抱えているわけだが、バルデは薬物違反による出場停止処分で今冬のワールドカップには出場できない見込みだ。

 ちなみに、1975年以前を含めると、セリエAの歴代最速ハットトリック記録はヴァレンティーノ・マッツォーラ氏だという。同氏はトリノ時代の1947年に、ヴィチェンツァ戦でわずか「2分」でハットトリックを達成したそうだ。

■ブンデスリーガ

ロベルト・レヴァンドフスキ

 最速ハットトリックで最も有名なのがブンデスリーガの記録だろう。2015年、当時バイエルンのエースだったロベルト・レヴァンドフスキが、ヴォルフスブルクを相手に驚異の記録を打ち立てた。レヴァンドフスキは後半から登場すると51分から55分にかけて、わずか「4分」で最速ハットトリックを達成。だが、それだけではない。レヴァンドフスキはその後もゴールを決め続けて「9分間で5ゴール」という記録まで打ち立てた。

■リーグ・アン

マット・ムシル

 フランスリーグの記録を持つのは、元コンゴ共和国代表FWマット・ムシルだ。ムシルはリール時代の2005年に、イストル戦で前半13~18分の間に3ゴール。わずか「4分間」でハットトリックを記録し、8-0の勝利に貢献した。

(記事/Footmedia)

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