石井正忠氏(撮影はサムットプラカーン・シティ時代) [写真]=Getty Images
石井正忠氏がタイ代表の新監督に就任することとなった。22日、タイ代表のチームマネージャーを務め、実業家としても知られるヌアンパン・ラムサム氏が自身の公式SNSを通して発表した。
タイサッカー協会(FAT)は22日、アレシャンドレ・ペルキング監督の退任を発表。タイ代表はアジアからの出場枠が「8.5」に拡大した北中米開催のFIFAワールドカップ26で史上初の本大会出場を目指しているが、グループCに入ったFIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選では、開幕戦で中国代表を相手に1-2と逆転負けを喫した。第2節ではシンガポール代表を3-1で破ったものの、グループ内最大の強豪である韓国代表との大一番を前に監督交代を決断。2021年9月より指揮を執るブラジル人指揮官に別れを告げていた。
同監督の後任として、タイ代表のテクニカルディレクターを務めていた石井氏がバトンを引き継ぐこととなった。日本人監督がタイ代表を率いるのは、2019年7月から2021年6月まで指揮を執っていた西野朗氏以来、史上2人目のこととなる。
なお、タイ代表は2024年1月1日に「TOYO TIRES CUP 2024」で日本代表と対戦予定。石井新監督にとって、日本代表との“元日決戦”がタイ代表を率いての初陣となる。
現在56歳の石井氏は、現役時代にNTT関東サッカー部(※大宮アルディージャの前身)や鹿島アントラーズで活躍。鹿島時代にはJ1リーグ優勝も経験した。現役引退後は指導者に転身。古巣の鹿島で各種コーチ業に従事した後、2015年7月より鹿島のトップチームで監督に就任した。鹿島では数々のタイトルを獲得。2015シーズンのJリーグカップ(※当時はJリーグヤマザキナビスコカップ)、2016シーズンの明治安田生命J1リーグ、同シーズンの天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会でトロフィーを掲げ、FIFAクラブワールドカップ2016ではアジア勢初の決勝進出も成し遂げた。
鹿島で監督の座を退いた後は、2017年11月に大宮の指揮官に就任した。シーズンのラスト3試合というタイミングで、当時明治安田生命J1リーグの降格圏に沈んでいた大宮の指揮を執ったが、クラブを危機から救うことはできず。翌シーズンは明治安田生命J2リーグを5位で終えると、J1参入プレーオフで敗れ、1年でのJ1復帰とはならなかった。同シーズン限りで大宮の監督を退任している。
以降は監督業を一時休止していたものの、2019年12月にはタイ・リーグ1(1部)のサムットプラーカーン・シティの監督に就任。2021年12月からはタイの名門ブリーラム・ユナイテッドを率いていた。ブリーラム・ユナイテッドでは1年目から国内3冠(タイ・リーグ1、タイFAカップ、タイリーグカップ)を達成し、自身も年間最優秀監督賞を受賞。翌シーズンもクラブを国内3冠へ導き、タイ史上初の偉業を果たしていた。
By サッカーキング編集部
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