金泉尚武でのプレーが決まった元札幌ク・ソンユン [写真]=J.LEAGUE
今月27日に開幕するKリーグの2021年シーズンに向けて、多くのクラブが韓国各地で冬季キャンプに熱を上げている。そんな中、韓国サッカー界特有とも言える発表が2月3日にあった。それが、韓国国軍体育部隊傘下のサッカーチーム「金泉尚武(キムチョン・サンム)」に入隊する選手の発表だ。
韓国では成人男性の兵役が義務付けられており、それはサッカー選手も例外ではない。昨年5月、GKク・ソンユンが兵役義務遂行のため、惜しまれつつも北海道コンサドーレ札幌から大邱FCへ完全移籍したのが記憶に新しいサッカーファンもいるだろう。
今回発表された金泉尚武への入隊者は14人。彼らは1月の1次書類審査で合格した後、体力測定や身体検査、面接などを経て、最終合格者に選ばれた。
最終合格者には前述のク・ソンユンのほか、元鹿島アントラーズDFチョン・スンヒョン(蔚山現代)に元FC東京MFユ・インス(城南FC)と、3人の元Jリーガーが名を連ねた。それ以外では、昨年1月のAFC U-23選手権優勝メンバーであるU-23韓国代表FWチョ・ギュソン(全北現代モータース)や、昨シーズンのAFCチャンピオンズリーグ準々決勝ヴィッセル神戸戦で先制点を決めたFWパク・サンヒョク(水原三星ブルーウィングス)らも含まれた。
A代表経験者など国内トップクラスの選手が多く加わった金泉尚武ではあるが、新シーズンはKリーグ1(1部)ではなくKリーグ2(2部)を戦う。というのも、これまでは尚州(サンジュ)市をホームタウンとする「尚州尚武」としてKリーグ1を戦っていたのだが、昨シーズン限りで尚州市との契約が終了。そこで新たに金泉市とホームタウン契約を交わしたため、韓国プロサッカー連盟の規定に基づき、2部からの再出発となったのだ。
尚州尚武の「ラストシーズン」となった昨シーズンは、2部降格が決まっていながらも、12チーム中4位と、過去最高順位でのフィニッシュに成功した。果たして、新たに生まれ変わった金泉尚武は1年でKリーグ1に復帰することができるのだろうか。最終合格者14人は3月8日から陸軍訓練所に入所予定だ。
文=ピッチコミュニケーションズ