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渾身シュートは無念のポスト直撃…涙の宮代大聖「悔しいままで終わらせない」

2019.06.05

韓国戦フル出場の宮代大聖。「決めきるところを決めきれなかった」と悔やんだ [写真]=FIFA via Getty Images

 U-20日本代表は4日に行われたFIFA U-20ワールドカップ ポーランド2019決勝トーナメント1回戦でU-20韓国代表に0-1で敗れ、2大会連続のベスト16敗退を喫した。

 最大のチャンスは78分に訪れた。FW宮代大聖がペナルティエリア右でこぼれ球を拾って素早く右足を振り抜く。相手GKは反応できない。シュートは枠を捉えた。ゴールかと思われた瞬間、無情にも左ポストに跳ね返されて、ボールがゴールから遠ざかる。「日々の積み重ねで何かが足りないからああいうシュートが入らなかった」。宮代は頭を抱えるしかなかった。「決めきれば絶対にこっちの流れになっていたと思うし、世界での戦いでの難しさを改めて感じました」

 2年前にも世界の壁を感じていた。宮代は2017年のU-17ワールドカップにも出場。チームは決勝トーナメント1回戦で、後に優勝を飾るイングランドにPK戦の末に敗れて敗退していた。W杯で悔しい思いをしているだけに、今大会への思い入れも違った。「U-17W杯もここ(ベスト16)で負けていたので、U-20W杯で借りを返そうという気持ちでやってきて、絶対に勝ちたいという気持ちは強かった」。

 しかし今大会も僅差で敗れてベスト16の壁を超えることはできなかった。「自分が決めきれなかった悔しさはある」。試合後には涙も浮かべた。「悔しい涙だけど、これはすぐに切り替えないといけないし、悔しいままで終わらせないようにしていきたい」と努めて前を向く。

 この試合で自身が描く理想像とのギャップも思い知らされた。「自分が目指しているのは、チームが苦しいときに1発で決めきる選手。今日は1発のチャンスで決めきれなかった。今後の課題だし、日本に帰ってもっともっと練習しないといけない」

 だが4試合を通じて手応えもつかんだ。宮代は19歳の誕生日に行われたグループ第2節のメキシコ戦で2ゴール。この日の韓国戦でも前線でボールを収めたり、クロスから決定機を演出したりと奮闘していた。「前で起点となるところや、ボールに関わるところ、テンポを作るところは通用したと思う。そういう部分は自信を持ってプレーできるなと感じた」

 W杯の悔しさはW杯で晴らすしかない。次のW杯はフル代表。「FWとして決めきる選手にならないと個人としても上にいけないと思うし、必要な選手になっていかないといけない」。19歳で味わったこの悔しさが、いい経験だったと言える日まで宮代は戦い続ける。

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By 湊昂大

Kota Minato イギリス大学留学後、『サッカーキング』での勤務を経てドイツに移住して取材活動を行う。2021年に帰国し、地元の広島でスポーツの取材を中心に活動中。

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