FOLLOW US

乾貴士が改めて「成長」語る充実の1年 スペインでのプレーは「夢」「幸せ」「宝物に」

2017.05.29

代表合宿初日の練習に臨んだ乾 [写真]=野口岳彦

 日本代表は28日、6月に行われるキリンチャレンジカップ2017のシリア代表戦、2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選イラク代表戦の2試合に向け、海外組のみの合宿をスタートした。

 初日は川島永嗣、吉田麻也、岡崎慎司、酒井高徳、酒井宏樹、浅野拓磨、久保裕也、乾貴士、加藤恒平の9名に加え、乾貴士が右足首に負傷を抱えているため、バックアップメンバーに含まれていた宇佐美貴史も合流し、ランニングを中心としたメニューに汗を流した。

 約2年2カ月ぶりの日本代表招集となった乾。「すごく楽しみでした。久しぶりに会う人たちもいますし、一緒にサッカーができるのはうれしいです。そこは喜びをかみしめながら、楽しみながら、その中でしっかり勝てるように、自分自身貢献できるように」と、喜びを表現しつつも気を引き締める。

 乾が在籍するエイバルは今シーズン、一時はヨーロッパリーグ出場権を争うなど、クラブ規模から考えられるよりも上位を戦った。そのチームにおいて、リーグ戦28試合に出場し、サイドアタッカーとしてのポジションを確立した。「すごくいい1年でしたし、成長できた1年でした。出られない時期もありましたが、その時期も腐らずにやれたことは、自分自身の成長でもあると思いますし、そこから這い上がってスタメンを勝ち取れた。今シーズンは、コンスタントに試合に出られたことは自分にとってすごくよかったですし、成長できたところだと思います」と振り返った。

乾貴士

ランニング中、岡崎慎司との会話で笑顔がこぼれた乾貴士 [写真]=野口岳彦

 成長のシーズンを締めくくるリーガ・エスパニョーラ最終節、アウェイのバルセロナ戦では2得点を挙げる活躍。かねてから憧れを隠さなかった相手に素晴らしい結果を残し、日本へと帰国した。乾は、「去年初めてカンプ・ノウでプレーしたときは夢だったし、うれしかったですけど、何もできなかったとき、ピッチに立つだけでは満足できない、その中で何とかしたいという思いがありました。その思いが2点につながったのは、すごくよかったです。(スペインでのサッカーは)小さいころから夢見ていたので、そこで今、やれているのは幸せなこと。その中で長くやれれば、自分のサッカー人生ですごく宝物になると思います。すごく楽しくできていますし、何の不満もないですね」と、その充実ぶりを改めて話した。

 そのバルセロナ戦の2点目を決めたシーンで着地の際におそらく痛めたと話す右足首の状況は気になるところ。「ただの捻挫です」と話す乾は、「今日も普通に走れていましたし、昨日もトレーナーの方とセレッソで一緒にやらせてもらいました。問題なくやれていると思いますし、多少痛くてもやりたいと思っています」と、負傷は問題ないことを強調している。

 練習前、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督と5分ほど、ピッチ上で話をした乾。負傷の状況以外にも、代表での役割についてなどを話したようで、「クラブでは足元で受けることが多く、そこから仕掛ける、自分の個人技をだす、サイドバックとのコンビネーションを求められている。代表では基本的には裏を狙って、ゴールを狙いに行くことが重要になってくる。求められていることをまずはやりながら、その中で自分の特長を出せていけたら」とコメント。よりゴールに近い、バルセロナ戦での2得点のようなシーンを代表でも作ることが期待される。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO