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今さら聞けない…3分で分かる「W杯アジア最終予選のレギュレーション」

2016.04.12

ロシアW杯アジア最終予選のドローは12日にクアラルンプールで行われる [写真]=Getty Images

 いよいよ今日、マレーシアのクアラルンプールで「2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選」の組み合わせ抽選会が行われる。3月に全日程を終えた2次予選で首位通過を果たした日本代表は、果たしてどの国と対戦するのか。抽選結果が気になるところだが、ここでは最終予選のレギュレーションを改めておさらいしておきたい。

 今年の9月から約1年間かけて行われる最終予選では、2次予選を勝ち抜いた12カ国を6カ国ずつ、AとBの2つのグループに分けて、ホーム&アウェーの総当たり戦(各国10試合ずつ)を行う。そして、各グループの上位2カ国が本大会への出場権を獲得する。つまり、この時点で4カ国がロシア行きへの切符を手にすることになる。

 ただし、アジアに与えられた本大会出場枠は「4.5」。これは2014年に行われたブラジル・ワールドカップから変更なく、残りの「0.5」枠を懸けて、「アジア地区プレーオフ」、そして「大陸間プレーオフ」と呼ばれる2つのプレーオフが行われる。平たく言えば、“敗者復活戦”のようなものだ。

 まずアジア地区プレーオフでは、各グループの3位に入った2カ国がホーム&アウェーの2試合を戦う。そしてその勝者は“アジア代表”として、アメリカやメキシコらが属する北中米カリブ海の最終予選で4位なった国との大陸間プレーオフに臨み、同じくホーム&アウェーの2試合で勝者となれば、ようやくロシア行きの切符を手にすることができる。

 つまり、必ずしもアジアの国が本大会に出場できるわけではなく、「2つの大陸・地域間の間で1つの出場権を分け与えます」という意味が「0.5」には込められている。実際、ブラジル・ワールドカップ予選の大陸間プレーオフでは、ヨルダンが南米予選5位のウルグアイ相手(注:当時は南米勢とプレーオフを戦うレギュレーションだった)に2戦合計0-5で敗れたため、アジアから本大会に出場したのは、日本、韓国、イラン、オーストラリアの4カ国に留まった。もちろん、当時ヨルダンが勝利していれば、アジアからは5カ国が出場していた。

 ちなみに、この「最終予選」は正式な呼び名ではない。ワールドカップを主催する国際サッカー連盟(FIFA)の公式HPを見ると、正式名称は「3次予選(Round 3)」となっている。これは、アジア地区プレーオフと大陸間プレーオフの2つのプレーオフが存在するから。FIFAでは、アジア地区プレーオフを「4次予選」、大陸間プレーオフを「プレーオフ」と位置付けている。とはいえ、先述のとおり、3次予選で各グループの2位以内に入ればロシア行きの切符を得られるため、ワールドカップ本大会へ出場するための“ファイナルステージ”という意味で「最終予選」と呼ばれることがほとんどだ。「3次予選より最終予選と呼んだ方が盛り上がりやすい」という事情もあるだろう。

 いずれにせよ、1998年のフランス大会から6大会連続でのワールドカップ出場を狙う日本代表にとって、最終予選ではまずグループの2位以内に入ることが目標となる。我々ファンは、1位ではないからといってネガティブになる必要はないが、3位以下だと相応の覚悟が求められることを肝に銘じておきたい。

(記事/Footmedia)

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