決勝でU-23韓国代表を下したU-23日本代表 [写真]=Anadolu Agency/Getty Images
2月3日、日本サッカー協会(JFA)の霜田正浩技術委員長はJFAハウスにて先のAFC U-23選手権カタール2016(リオデジャネイロ・オリンピック・アジア最終予選)に関する総括記者ブリーフィングを行い、報道陣からの質問に答えた。
まず大会全体については、「23人が本当に拮抗したいいグループになった。それがターンオーバー制につながり、みんなで仲良くするというまとまりではなく、みんなが戦っているという当事者意識を持たせることをできたことが手倉森(誠)監督の一番の功績」とした上で、勝因としては「まずフィジカルコンディションが良かったということ」を真っ先に挙げた。
「ホーム&アウェイで(大会をやる場合)、5日間だけインドネシアへ行って、5日間だけ中東へ行くとなると、もうコンディション云々よりもその前後のJリーグの試合でどのくらい疲労しているかというだけになってしまう」と過去の五輪予選との比較をしつつ、今回は一発勝負だったので、12月にリーグが終わっていて、中東に10日間行き、沖縄に10日間行き、コンディションを整えられた。ピッチの外の部分は日本サッカー協会として蓄積しているものを全部生かすことができた」と、チームマネジメントの勝利だったことを改めて強調した。一方、「試合の内容、個人の力、A代表に何人入るか」といった競技成績を離れた部分については「そこに課題がある」とも明言している。
つまり、「力の差がない23人」だったことは確かなのだが、それは裏を返すと突出した選手が出てこなかった23人ということでもある。「大会の収穫と課題を挙げるならば、五輪に出られたことが収穫で、課題はA代表のレギュラーを奪っている選手が他の国にはいる中で、そういう選手が日本にはいないこと。負けたオーストラリアやイランにもすごく良い選手がいた。個人のところにフォーカスすれば、そういう点(チーム成績ではなく、個の育成では勝てていないということ)はあると思います」と好成績に浮かれてばかりもいられない現実についても指摘している。
その上で五輪本大会に向けて注目のオーバーエイジ枠の採用についても、「これからみなさんと話していく」とした上で、私見として前向きなコメントを残した。「(前回大会の)ロンドン(五輪)のときにも(オーバーエイジの選手を)使いましたし、手倉森監督が『メダルを獲る』という目標を堂々と掲げていますので、それに対して僕らが『そんなの無理だよ』とか、『そこまでする必要がない』なんてことは、これっぽっちも思っていない。オーバーエイジというルールがある以上、勝つために必要ならばちゃんと使ったほうがいいと思います」と語った。また具体的な人選については、組み合わせが決まってから(4月ないし5月の見込み)相手に合わせて人選を考える旨も明らかにしている。
もっとも、オーバーエイジを使わずに「目先のメダルではなく、経験をさせる」という発想を捨てているわけではない。「僕の一存とか、監督の希望だけでは決めるべきではないと思っています。日本サッカー協会として監督と相談して、どっちにするか決めたい」とも語った。
また「オーバーエイジではなく、東京五輪世代の“アンダーエイジ”を入れる発想はあるか?」という問いに対しても、「あるというか、国のためにもあったほうがいい。23歳以下の代表だからと言って全員が23歳では先行きが不安になる。できれば、今年高卒でJリーグに入った子がブレイクして、手倉森監督の目に止まるようなことがあれば。そこは積極的に探したいと思っています」とも語り、現U-19世代からの抜擢についても意欲を見せた。
仮に日本サッカー協会がオーバーエイジの採用を決断したとしても、いくつかクリアすべき課題が残っている。一つはFIFA(国際サッカー連盟)の拘束力が働くのかが未決定の状態で、「ロンドン(五輪で吉田麻也を招集したとき)のようにいくかは分からない」状態で、海外組の招集可否が不透明なこと。「南野(拓実)や久保(裕也)ですら呼べるか分からない」状況なのだから、ましてやオーバーエイジの選手となれば、より分からない。Jリーグ組から採用する場合でも、リオ五輪期間中もリーグ戦は普段通りに行われる関係から、クラブとの調整が必須になる。「僕もFC東京のときには選手を出していた側なので、その苦労は痛いほど分かる」という霜田委員長にとって、何とも悩ましい課題となる。
全体の強化日程についても、事前の準備大会として最も重視する5月のトゥーロン国際ユース大会が、こちらもJリーグの開催期間とバッティングしているなど、クラブと代表の綱引きとなりそうな課題は山積している。「Jリーグでレギュラーを奪ってくれることが一番の強化」としながらも、監督にチームとしての準備期間を与えたいのも確かで、両者の落としどころを話し合いの中で探っていくことになりそうだ。
文=川端暁彦
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By 川端暁彦