2015.11.18

【独占インタビュー】輝きとキレを取り戻した香川真司、復活の裏にある意識の変化

香川真司
ドルトムントでプレーする香川真司 [写真]=千葉格
サッカー総合情報サイト

 ブンデスリーガ第12節終了時点まで全試合に出場して3得点、チームトップタイの5アシストと、今シーズン好調のドルトムントの爆発的な攻撃陣の一翼を担う香川真司。

 マンチェスター・Uでの悔しさを胸に、栄光を手にした古巣へと帰還した昨シーズンは期待された成績を残せず、チームは7位に沈んだ。恩師であるユルゲン・クロップがチームを去り、新監督にトーマス・トゥヘルを迎えた今シーズンはチーム全体として、過去の輝きを取り戻すようなプレーを見せている。

 ロシア・ワールドカップのアジア予選を戦う日本代表のエースとしても活躍が期待される香川真司に、『サッカーキング』では独占取材を敢行。その充実ぶりやブンデスリーガの戦い、さらにはプライベートまで幅広く語ってくれた。

 短期集中の全5回でお送りする連載第2回のテーマは『今シーズンのプレー』について。キレを取り戻した体のコンディショニングやトレーニングについて手ごたえを感じてることを明かしている。

●インタビュー=岩本義弘

―――かなり苦しかった昨シーズン終了後、ユルゲン・クロップ監督からトーマス・トゥヘル監督に指揮官が代わりました。ブンデスリーガではバイエルンという圧倒的な力を持つクラブがありますが、ドルトムントも良い内容のゲームが増え、バイエルンへの挑戦権を持つ唯一のクラブと言っていいと思います。

香川 9月の後半に勝てない試合が続いた時期はありましたが、ここ数試合はしっかりと勝ち切って、自信を取り戻しています。監督が代わり、まだシーズンも始まったばかりなので、いろいろな波はありますが、このまま継続していければ、これから先、さらに自分たちは強くなると感じています。

―――強さを取り戻したドルトムントと、その中で香川選手が本来の姿でプレーできている一番の要因は何だと分析していますか?

香川 監督が志向するサッカーがポゼッション中心で、より自分に合うスタイルでプレーができています。監督は僕を信頼してくれていると感じますし、充実感は常にあります。みんなが一つになって、監督を信頼してプレーできているので、それが一番大きいと思います。

―――過密日程でフィジカル面の厳しさもあると思いますが、守備での前線からのハードワークが、香川選手をはじめ、チーム全体で効果的に機能しているように見えます。

香川 守備面でもこだわっていかないといけないですからね。守備の仕方やプレスの速さ、球際の強さなどは当然求められるので。そういうところでも常に戦わないと試合に出られないと意識しています。

―――プレーを見ていると、良いコンディションがキープできているんだろうなと感じますが、ご自身も実感されていますか?

香川 そうですね。(10月に)日本代表から帰ってきてすぐマインツと試合をして、タフな日程の中でアゼルバイジャンでのヨーロッパリーグもありました。そこからさらに中2日での試合(アウクスブルク戦)は心配も抱えていましたが、長距離移動のアウェーゲームを戦って、さらにコンディションが上がったと感じていました。だから、アウクスブルク戦でも試合前からコンディションの良さを実感し、ピッチに入った瞬間も変わらず動けていたと思います。日々の生活とコンディション調整に、現在はうまく取り組めていると感じますね。

―――先日、丸岡満選手にもお話を聞きましたが、香川選手を近くで見ていて、ピッチの上だけではなく、身体のケアを含めたピッチ外のことが一番勉強になる点で、そこを学んでいかないといけないという話をしていました。体のケアへのこだわりや意識していることはありますか?

香川 試合がとても多いので、基本的にはコンディション調整になりがちです。でも自分自身がもっとレベルアップする上ではトレーニングが欠かせません。試合間隔が短い中でもレベルを上げていくため、試合に影響しないようにトレーナーさんと話し合って調整しながら、多少負荷のかかるトレーニングも意識してやっています。もちろん、ここで満足はできないですし、もっと上のレベルを目指さないと。今シーズン、バイエルンに僕たちは1‐5で負けています。次の対戦でバイエルンに勝つため、さらには来シーズン以降、チャンピオンズリーグを取るためには、もっとレベルアップしないといけないので、一日一日しっかり練習をしていかないと差は埋まらないと思います。そういった目標に今、すごく明確に取り組めているので、練習でもモチベーションを高く維持できています。しっかりと取り組めているのは目標があるからだと思うので、すごく充実しています。

―――日本のファン・サポーターも香川選手がトップフォームを取り戻してくれることが何よりうれしいと思います。チームの練習以外でも個人で取り組んでいることはありますか?

香川 ドルトムントの練習は負荷のかかるトレーニングが多いので、チームと一緒にやった練習以外は基本的にやりません。でもジムでのトレーニングでは、体幹や上半身の強化に意識して取り組んでいますね。

―――負荷がかかりすぎない程度ですか?

香川 そうですね。調整だけではなく、バランスを考えてトレーニングをしています。

―――若い頃からやっていたんですか?

香川 体作りやフィジカルコンディションに気をつかうようになったのはここ1、2年ですかね。以前はいろいろな知識を持っていて、頭の中ではわかっているつもりでした。ただ、より明確に考えて、どうすれば試合で結果を残せるのか、そのためにはどう調整をしていくのか、今だけではなくこの先のことを考えて、どういう身体作り、どういうパフォーマンスをしていくかまで、深く考えられるようになりました。そういった違いはありますね。ただ単にサッカーに取り組むのではなくて、もっと考えて、と思うようになったことが、これまでとかなり違う点です。

―――以前に話を聞いた時に、「マンチェスター・Uやブラジル・ワールドカップで味わった悔しさを、自分にとって絶対にプラスにする」と言っていたことが印象に残っています。それを果たすために一つひとつ、見直していった結果ですか?

香川 どうやって結果を残せるのかと考えた時に、やはりそこが一番大事になっていくと強く感じました。特に気にかけていますね。

―――今はもう一度、自身をトップレベルへと高めていく過程にあると思います。そこも悔しさが原動力になっていますか?

香川 去年、ブンデスリーガに帰ってきて、個人もチームも結果が出なかった悔しさがありますし、W杯の悔しさもある。もちろん、マンチェスターでの悔しい思いもあります。ここ数年で悔しい思いをたくさん経験しました。その経験を絶対に次に活かさなければいけない。今はそれを感じて取り組めています。

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