2015.11.11

熾烈を極める攻撃陣のポジション争い…武藤&清武らがスタメン入りか

清武弘嗣
先発が予想される清武弘嗣(中央) [写真]=兼子愼一郎

 2018年ロシアワールドカップアジア2次予選・シンガポール戦がいよいよ明日12日に迫ってきた。試合前日の11日は昼過ぎから日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督とシンガポール代表のベルント・シュタンゲ監督が記者会見を実施。夕方から決戦の地となるナショナル・スタジアムでそれぞれのチームが公式練習を行った。

 17時半少し前からトレーニングを開始した日本は、この日も冒頭15分のみのメディア公開。指揮官は3分間の屋外ミーティングで選手たちの士気を今一度、高めた。昨年10月のブラジル戦の際は砂場のようなピッチコンディションが問題視されたが、今回はだいぶ改善されたようだ。それでも「ちょっと激しくプレーすると悪くなるところはある」と長友佑都(インテル)が言うように、懸念材料はある。その芝生に加え、気温30度、湿度70%の高温多湿の気象条件もあり、明日は難易度の高いゲームを強いられるだろう。

 こうした悪条件下でも日本が勝ち点3を義務付けられているのは変わらない。指揮官は「選手のコンディションを見ながら今晩か明日の朝にスタメンを決める」と語っていたが、ベースの部分は大きくは動かさないだろう。GK西川周作(浦和レッズ)、酒井宏樹(ハノーファー)、槙野智章(浦和)、吉田麻也(サウサンプトン)、長友佑都(インテル)の最終ライン、ボランチの長谷部誠(フランクフルト)、右FW本田圭佑(ミラン)、左FW原口元気(ヘルタ・ベルリン)といったところは確実に先発に名を連ねるはずだ。

 流動的なのは、もう1枚のボランチ、トップ下と1トップのポジションだろう。

 ボランチに関しては、9月のカンボジア戦(埼玉)以降、公式戦3試合は山口蛍(セレッソ大阪)がスタメン出場したが、ハリルホジッチ監督は10月のシリア戦(マスカット)での出来に不満を覚えている様子。6月のシンガポール戦(埼玉)で攻撃的な柴崎岳(鹿島アントラーズ)を使ったように、今回もより攻撃の起点になれる柏木陽介(浦和)を頭から起用する可能性が高そうだ。

「スタメンかサブか、途中から出るかによって状況も変わってくる。ただ、自分のよさはつなぎの部分だったり、攻撃的な部分だと思うんで、そのへんはしっかり意識してプレーしたい。戦えないと意味ないんで、そこも意識してやっていきたい」と彼も言う。柏木なら長谷部や原口とも初めてではないし、連携面もスムーズに噛み合いそうだ。

 一方、トップ下は通常ならエースナンバー10・香川真司(ドルトムント)だが、彼は9日朝に現地入りしたうえ、10月代表2連戦後の1カ月間で、アゼルバイジャン遠征を含む6試合を消化。誰よりも消耗が激しい。本人は「2日間でできる限りのことをして調整したい」と語っていたが、コンディションを考えるとムリはさせられない。同じポジションを争う清武弘嗣(ハノーファー)の方は6日に直近のリーグ戦(ヘルタ・ベルリン戦)を消化していて、中6日と余裕を持ってこの一戦を迎えられる。しかも彼はブンデスリーガ2戦連続ゴール中と絶好調。「ハノーファーと代表のやり方は違うんで。代表はもっとアグレッシブに戦う必要がある」と本人も代表ではあくまでチャレンジャーの立場を貫いているが、「真司君のことはセレッソの時から見てきましたし、意識することはあります。今の代表はすごく結果が求められるし、いい競争ができればいい」と香川を脅かそうという意欲は少なからずある。今回は彼に賭けてみるのも面白いと言える。

 そして1トップだが、岡崎慎司(レスター)がイングランドで出場機会を減らしているため、今回は武藤嘉紀(マインツ)の先発が有力視される。清武も「ヨッチ(武藤)はすごいスピードがあるし、高さもあるし、強さもある。それに加えて柔軟さもあるから、ちょっとムリなパスでもたぶん追いつくだろうし、足も伸びる。裏に抜けるスピードはあるとは思うので、なるべく前を向かしてあげた方が、代表にとってはいいのかなと思います」と武藤を最大限生かすイメージを具体的に説明していた。そういう状況を作ってあげられれば、彼は10月のイラン戦(テヘラン)に続く代表2試合連続ゴールを達成できるだけの勢いがある。もちろん金崎夢生(鹿島)を有効活用する手もあるが、今回はその1トップの動向がチームの攻撃バリエーションを大きく左右しそうだ。

 こうしたフレッシュな面々が日本代表を活性化してくれれば、来年から始まる最終予選にも希望の光が見えてくる。ハリルホジッチ監督の思い切った決断に期待を寄せたい。

文=元川悦子

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