2015.01.21

3戦連続弾の本田圭佑…決勝Tで求められる“右足”での得点と多彩な攻撃

本田圭佑
ヨルダン戦で先制点を決めた日本代表FW本田圭佑 [写真]=兼子愼一郎

「僕自身は外したところはもうしょうがないと思ってるんで、それよりもビッグチャンスをあと3~4本作れれば、7~8本は外さないだろうと。たぶん得点を量産する選手って言うのはそういう考え方なんじゃないかなとも思ってるんで。自分の中ではもちろんビッグチャンスを決めようと思うのは当たり前のことですけど、それでも決めれない可能性があるのがサッカー。今日あった3本のチャンスを6本にするフィジカル的要素、駆け引きの要素、周りとのコンビネーションを高めていった方が結果を出せるかなと思います」

 16日に行われた2015年アジアカップ・グループリーグ第2節のイラク戦(ブリスベン)で3度の決定機をクロスバーやポストに阻まれた本田圭佑(ミラン)は、何があっても果敢に得点を狙い続けるゴールハンター特有のメンタリティの重要性を口にしていた。20日のヨルダン戦(メルボルン)で奪った前半24分の先制ゴールは、まさにそういったポジティブシンキングの成果だろう。

 長谷部誠(フランクフルト)から乾貴士(フランクフルト)へスルーパスが入った瞬間、本田は早くもゴールへ動き出していた。乾からのパスを受けた岡崎慎司(マインツ)が強烈シュートを放ち、GKに弾かれたボールに詰めた本田は、右足で冷静にシュートを流し込んだのだ。

「いいところにこぼれて来たんでよかった。あのシーンに限っては、(長谷部がボールを出した瞬間に)非常にいい形で反応できたんじゃないかと思います。ただ、もっと反応しないといけないシーンは他にもあった。チャンスになってないところでも、反応してればチャンスになっていた場面がいくつか心に残ってます。今日はビッグチャンスが少なかったですから、自分自身のビッグチャンスを増やしていけるように、いい動き出しを続けたいと思っています」と本田は3試合連続ゴールに手ごたえを掴みつつ、チームメートとのさらなる連携向上に努めていく考えだ。

 後半ラストの時間帯に左ポストに当てた決定機もそうだったが、最近の本田は右足でシュートを打つ場面が劇的に増えている。ミランで右サイドを担っているのが大きな要因だろうが、利き足でない右足でフィニッシュを決めにいく意識が本人の中でも確実に高まっているようだ。

 ただ、その右足の精度をもっと高めないと、日本代表でゴール量産は難しくなる。というのも、ヨルダン戦でも顕著だった通り、現時点でのチームの主な攻撃パターンが「左サイドで崩して右サイドで仕留める」という形になっているからだ。

「『左で作って右で仕留める』というのは、圭佑君と話した中での考えです。右から左に展開して、そこから右の自分がもう1回入っていくイメージを持っててほしいと言われたので。僕としては圭佑君を前で前でプレーさせたいし、得点を取らせるところで関わらせたいなと後ろで思いながらやってます」と右サイドバック・酒井高徳(シュツットガルト)は語っていたが、長友佑都(インテル)、乾、香川真司(ドルトムント)らが連動して崩したラストボールを最終的に決めるのが自分の役目だと本田は捉えている様子だ。その場合、左サイドからのクロスに反応しやすいのは、もちろん右足だ。しかし利き足の左に比べると、右のシュート力はどうしても落ちる。本田がその弱点を克服すべく、意欲的に取り組んでいるとしたら、それは前向きに捉えていい。

 とはいえ、ザックジャパン時代には、長友と香川の「左のホットライン」の崩しに依存しすぎて、ブラジル大会で失敗した苦い過去もある。当時の右サイドは岡崎だったが、1つのパターンを止められたら岡崎の輝きも失われた。そういう例を踏まえると、本田と酒井高徳の右サイドで相手を崩し、左の乾や長友、香川にチャンスボールを供給する形がもっとあってもいいはずだ。キャプテンの長谷部は「2011年の時より攻撃のバリエーションが多い」と話したが、それをもっと推し進めないといけないと本田は強く認識している様子だ。

「ミランなんかもいい例ですけど、全員で同じような絵を見れないといいプレーはなかなか難しい。今大会もここからノックアウトですし、非常に厳しい緊張感の中、何が起こるか分からない。もし仮に先制点を取られるようなことがあっても、どうやって2点を取るのか、攻撃をさせてもらえない中でどういった攻撃をするのかっていうところまでのオプションは持っておきたい。今のチームの経験値でアジアレベルなら、割と少しの会話で解決策を見出すことができるような気がしてます」

 本人がこう話すように、この調子でチームにより多彩な攻撃バリエーションが生まれ、本田自身の得点場面が増えれば、今後の戦いも問題ないはず。日本の連覇、本田の2大会連続MVP獲得も現実味を帯びてくるだろう。

文=元川悦子

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