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ミラン番記者、昨季の不振から一転した本田は「つぶれず成長。精神力の強さ感じる」

2014.11.06

今シーズン、ミランで好調の本田圭佑 [写真]=Getty Images

 イタリアの大手スポーツ紙『コリエレ・デッロ・スポルト』でミランを担当する記者であるジュゼッペ・ディ・ステファーノ氏が、10月31日に発売された雑誌『CALCiO2002/2014年12月号』内のインタビューにて、同クラブに所属する日本代表MF本田圭佑について採点。今シーズンの出来を10点満点で「7.5」とし、高い評価を与えている。

 今シーズンの本田はセリエA開幕戦でゴールを挙げるなど、リーグ戦10試合で6得点を挙げ、チーム内得点王と好調だ。ディ・ステファーノ氏は、昨シーズンの本田と比較し、「中身(能力)は何も変わっていない。今シーズンはそれがスムーズに表に出てくるようになっただけだ。エンジンの性能はもともと高かったのだが、昨シーズンは車輪がスムーズに回転しなかった。今は足が非常に軽くなっている」と、本田が本来持つ能力を発揮している結果だと主張。「単純な話ではあるが、運動量の増加こそが、今シーズンのホンダの好調を支えている一番の要因だ」と分析している。

 昨シーズン、冬の移籍市場でCSKAモスクワからフリーで加入した本田は、背番号「10」を背負い、サポーターの期待を受けたが、低調な出来に終わった。「多くの批判が彼に向けられた。新聞には『期待外れ』の文字が踊り、サン・シーロでも味方のティフォージからブーイングが起きた。我々も批判的な報道をせざるを得なかった。実際のところ、『戦犯』が必要とされていた」と当時を振り返ると、「かなり厳しい状況だったが、それでもホンダはつぶれなかった。それどころか、一回りも二回りも大きく成長したところに精神力の強さを感じる」と、今シーズン復調した本田のメンタリティを称えた。

 具体的には、「右サイドのポジションはチームのバランスを考えると収まりがいい。特にアバーテとの相性が良く、試合を重ねるごとにコンビネーションに磨きがかけられている」と、本田と右サイドでコンビを組み、全9試合に先発しているイニャツィオ・アバーテとの関係性を評価し、攻撃面と守備面の両方が機能していることを評価した。

 さらには、「加入から10カ月が経過し、徐々にイタリア語を使うようにもなっている」と語学の面にも言及し、「周囲との連係が良くなっているのも、語学力の向上が関係しているのだろう。あらゆる意味で、ホンダはミランに、そしてイタリアサッカーに適応しつつある」と、さらなる活躍も十分期待できるとしている。

 本誌内ではディ・ステファーノ氏を含む、イタリアの有力各メディア番記者10名による“本田評”を聞いている。

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