ガーナ戦で1G1Aの藤野(左)と地元石川出身の北川(右) [写真]=金田慎平
『MS&ADカップ2024〜能登半島地震復興支援マッチ がんばろう能登~』が13日に石川県金沢市にて行われ、日本女子代表(なでしこジャパン)とガーナ女子代表が対戦した。
パリ・オリンピック2024開幕の目前を目前に控えるなでしこジャパンにとっては、出国前ラストゲーム。キャプテンの熊谷紗希がアンカーに入る4-3-3の布陣となり、マンチェスター・シティに移籍した清水梨紗は北川ひかるとともにサイドバックで先発。大黒柱の長谷川唯が長野風花とともに中盤でゲームメイクを行う。
序盤から押し込むなでしこジャパンは、12分に最初の決定機。田中美南がペナルティエリア手前から右足を振り抜いたが、強烈なシュートはクロスバーに阻まれた。
23分、なでしこジャパンが数的有利を得る。藤野あおばのドリブル突破を許した相手DFポーティア・ボアキエが、入れ替わられる際に手を使って藤野を倒し、DOGSO(決定的な得点機会の阻止)で一発退場となった。
その後もなでしこジャパンのハーフコートゲームが続くものの、ボール奪取からチャンスシーンにつなげることがなかなか出来ない。前半アディショナルタイムにはセットプレーの流れから高橋はなが押し込もうとしたが、シュートは相手DFにかき出されて得点に至らず。試合はスコアレスで折り返す。
なでしこジャパンの池田太監督は後半から浜野まいかを投入し、3-4-2-1にシステム変更。51分、敵陣でのボール奪取から速攻に転じ、田中が浜野とのワンツーパスでペナルティエリア左に侵入する。田中が左足で鋭いシュートを突き刺してゴールネットを揺らしたものの、田中の抜け出したタイミングがオフサイドだったとして得点は認められない。しかし、VARによる長いレビューの結果、田中のオンサイドと判定が覆り、日本が先制に成功した。
先制後は長谷川がボールに絡む場面が増え、徐々に日本の攻撃がテンポアップ。65分に藤野の右コーナーキックをニアの田中がすらし、ゴール前の浜野がボレーシュートを突き刺した。さらに67分、ペナルティエリア手前でフリーキックを獲得すると、キッカーの藤野が見事にゴール左上へ突き刺し、リードは3点に広がる。
80分、日本がガーナを突き放す4点目を奪う。右サイドでフリーキックを獲得し、キッカーの藤野が柔らかいクロスをゴール前に供給。植木理子がドンピシャのヘディングシュートを叩き込んだ。
試合終了間際、地元石川出身で前半から精力的にプレーしていた北川ひかるが右ひざを痛めてプレー続行を諦めるアクシデントが発生。北川は担架に運ばれてピッチを後にした。
終わってみれば4-0の快勝。日本女子代表がパリ五輪前最後の国際Aマッチを勝利で飾り、本番への弾みをつけた。パリ五輪の初戦スペイン女子代表戦は、現地時間25日17時(日本時間26日0時)に予定されている。
【スコア】
日本女子代表 4-0 ガーナ女子代表
【得点者】
1-0 51分 田中美南(日本)
2-0 65分 浜野まいか(日本)
3-0 67分 藤野あおば(日本)
4-0 80分 植木理子(日本)
【スターティングメンバー】
なでしこジャパン(4-3-3)
山下杏也加(66分 平尾知佳);清水梨紗(66分 清家貴子)、高橋はな、南萌華、北川ひかる;熊谷紗希(74分 古賀塔子)、長谷川唯、長野風花;藤野あおば(82分 林穂之香)、田中美南(74分 植木理子)、宮澤ひなた(46分 浜野まいか)
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト