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「オニさんが来るとタイトルを取るチームの雰囲気になる」“鬼木チルドレン”知念慶がJ1制覇に王手をかける決勝弾

2025.11.09

鹿島MF知念慶 [写真]=兼子愼一郎

 2025年のJ1リーグもいよいよ最終盤。残されたゲームは今週末のJ1第36節含めて3試合しかない。2位・柏レイソルに1ポイント差の勝ち点67で首位に立っていた鹿島アントラーズは8日、本拠地・メルカリスタジアムで横浜FCと激突した。

 相手もJ2降格決定寸前の状況で、闘争心を前面に押し出してきたが、鹿島としても一つのポイントも落とせない。鬼木達監督は10月25日の前節・京都サンガF.C.戦からスタメンを4人変更。田川亨介や松村優太ら推進力あるタイプを前において攻め込もうとした。しかし、前半は横浜FCの強固な守備ブロックとタテに蹴り出すシンプルな攻めに苦戦。開始早々のレオ・セアラのゴールもVAR判定で取り消され、スコアレスのまま折り返すことになった。

「相手は結構割り切って戦ってきていたので、苦戦しましたけど、絶対に点を取れるだろうなと。自分たちのやりたいことを続けていけば問題ないと思っていました」。中盤で鋭いボール奪取を何本も見せていた知念慶がこう語るように、鹿島は決して動じていなかった。その言葉通り、後半17分に松村、田川とつながったパスをレオ・セアラが仕留めて1点目をゲット。その3分後には、キックの名手・小川諒也の右CKから知念が打点の高いゴールを決め、2−0とリードすることに成功した。

「諒也から質の高いボールが来て、マーカーとの駆け引きも勝っていた。ドンピシャで合わせられて良かったです」と背番号13は会心の笑みを披露。実はこの日、沖縄から両親が訪れていて、嬉しい親孝行弾となったのだ。「1年に1回くらいしか親が来ないので、そういう試合で決めれたのは良かったです。(川崎)フロンターレの時も親が来た試合で決めたことが1回あったので、今日で2回目ですね」と本人も嬉しそうだったが、このゴールが9年ぶりのJ1タイトル獲得に王手をかける一撃になったのだから、知念自身も感慨深いものがあったはずだ。

 2023年に鹿島へ赴いて以来、常に優勝を狙いながら終盤に脱落してきた。川崎F時代の恩師・鬼木監督就任1年目でここまで辿り着いたのは、やはり特別なこと。「オニさんがフロンターレで優勝した2017年も就任1年目だったけど、やっぱりオニさんが来ると、タイトルを穫るチームの雰囲気になると個人的に思います。オニさんは常に安心させてくれない。『上を目指せ』と常に言ってくる。どんなにいい試合をした時でも『もっともっとできる』と厳しく言われるので、自分も『もっともっともっとという欲』みたいなものが出てきますね」

 神妙な面持ちでこう語る知念自身も、鬼木監督との再会で「もう一段階上」を強く求められてきた。ご存じの通り、2024年にランコ・ポポヴィッチ監督からボランチへとコンバートされ、秘めていたボール奪取能力が開花。Jリーグベストイレブン入りを果たすまでになった。昨季まで川崎Fを率いていた鬼木監督も「知念をボランチで使おうと考えたことはなかったが、本当にいい活躍をしていると思います」と感心していたほどだ。

 普通の指揮官ならそのまま知念のボール奪取力や守備能力を重視したチーム作りを進めるところ。けれども、中村憲剛や大島僚太のようなボランチを理想とする鬼木監督は、知念に「前につけるボールをもっと出せ」「ゲームメークをしっかりしてほしい」とさまざまな要求を突きつけた。「全てできるようになったら、なかなかいないボランチになる」とも語りかけ、あえてスタメンで起用しないことも多かった。

「自分自身、昨季はずっと試合に出て、いいシーズンを過ごしたんですけど、オニさんからは『もっとやれる』と練習から厳しい指導をいただいてた。もがいた時期もありましたけど、今は求められてることをしながらも自分の持ち味を出すという、いい状態になれているのかなと思います」

 シーズン終盤になってようやく一定の自信を得た知念。今回の決勝弾も前向きな要素となったに違いない。鹿島は次節のアウェイ東京ヴェルディ戦、最終節となるホームでの横浜F・マリノス戦を残すのみとなったが、そこで勝ち切れば、他チームの結果に関係なく、悲願のリーグ制覇を達成できる。川崎F時代に優勝を知る知念は冷静にラスト2戦に突き進んでいけるはずだ。

「確かにフロンターレの時に優勝を経験したけど、僕は主力ではなかった。今の状況というのは、新しいというか、新鮮な気持ちもあるので。今回勝ったことで、もっとチームの雰囲気も良くなると思う。この後、2〜3週間空きますけど、またチームとして一回リセットして、いい状態で次に向かえたらいいなと思います」と知念は言う。

 確かに、同じリーグ制覇でも、自身の立ち位置やチームへの貢献度は全く違う。今回、鹿島で不可欠な主力として頂点に立てれば、ここまでの苦労や紆余曲折も報われる。恩師・鬼木監督とそれを達成できれば最高だ。その原動力となるべく、彼は持てる全てを出し切って、今季を走り切る覚悟だ。

取材・文=元川悦子

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By 元川悦子

94年からサッカーを取材し続けるアグレッシブなサッカーライター。W杯は94年アメリカ大会から毎大会取材しており、普段はJリーグ、日本代表などを精力的に取材。

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