J1月間MVPのルキアン(左)、月間優秀監督賞に輝いた山口智氏(右) [写真]=湘南ベルマーレ
Jリーグは13日、7月度の「明治安田Jリーグ KONAMI月間MVP」、「明治安田Jリーグ 月間優秀監督賞」、「明治安田Jリーグ月間ヤングプレーヤー賞」、「明治安田Jリーグ 月間ベストゴール」を発表した。
J1リーグの月間MVPは、湘南ベルマーレに所属するFWルキアンが受賞した。湘南は7月に開催された2024明治安田J1リーグで3戦全勝を達成。ルキアンは14日に開催された第23節ジュビロ磐田戦(○5-0)でハットトリックを記録するなど、計4ゴールを挙げて湘南が躍進する原動力に。Jリーグ選考委員会の槙野智章委員も「ハットトリックの活躍と月間1位の得点力。好調のチームを引っ張っている。今月は文句なしでルキアン選手しかいない」と大絶賛した。
J2リーグの月間MVPには、徳島ヴォルティスに所属するMF永木亮太が輝いた。7月度の2024明治安田J2リーグは2試合のみの開催だったが、徳島は第23節ヴァンフォーレ甲府戦(○3-1)、第24節ベガルタ仙台戦(○2-0)ともに白星。永木はアタッキングサードとミドルサードにおけるボール奪取数ランキングでは3位に名を連ねており、球際の強さやセカンドボール回収などで好調のチームを支えた。
J3リーグでは、ギラヴァンツ北九州に所属するFW永井龍が月間MVPを勝ち獲った。北九州は7月に行われた2024明治安田J3リーグ4試合を3勝1分と無敗で駆け抜け、成績を11試合負けなし(7勝4分)とし、7位で中断期間に突入している。安定した守備が売りの北九州において、永井は“点取り屋”としてチームの浮上に貢献。7月の総得点数「4」のうち、永井は実に3ゴールを記録する活躍を見せた。
加えて、J1リーグの月間優秀監督賞には、好調の湘南を率いる山口智監督が選ばれた。前記の通り、湘南は7月に3戦全勝を記録。Jリーグ選考委員会の足立修委員長は「ぶれずに落ち着いてベンチワークしている。動じず自分のサッカーをやり続け、選手も動じず湘南スタイルを築いている」と評価した。
J2リーグでは、永木と同様に好調の徳島から増田功作監督が選出。J3リーグでは、7月の4試合で全勝を達成したFC今治より、服部年宏監督が受賞している。
また、今シーズンから新設された月間ヤングプレーヤー賞には、J1リーグではサガン鳥栖からFW横山歩夢が初受賞。なお、横山は今月10日付でイングランドのバーミンガムへ完全移籍することが発表されている。J2リーグからはレノファ山口FC所属のFW河野孝汰、J3リーグからは今治に在籍するMF横山夢樹が受賞。横山歩夢と横山夢樹の兄弟が、同時に月間ヤングプレーヤー賞に輝いた。
そして、各リーグのベストゴールも発表。J1リーグでは、名古屋グランパスに所属するMF稲垣祥が20日の第24節ヴィッセル神戸戦(△3-3)で決めたダイレクトボレーが選ばれた。稲垣は1-1で迎えた54分、ペナルティエリア手前の位置でコーナーキックを受けると、ダイレクトで左足を振り抜く。狙い澄ましたボレーシュートを突き刺していた。
J2リーグでは、藤枝MYFC所属の矢村健が、6日に行われた第23節水戸ホーリーホック戦(○3-1)にて、36分に見事な裏抜けから決めたゴールが選出。J3リーグでは、アスルクラロ沼津所属のMF菅井拓也が、20日の第22節FC岐阜戦(○2-1)にて、26分に叩き込んだパワフルなミドルシュートがベストゴールとなった。
7月度の各賞受賞者一覧、および受賞者のコメントは下記の通り。
■明治安田Jリーグ KONAMI月間MVP
「月間MVPに選ばれ、とても幸せです。以前、J2で得点王を獲得することができましたが、この賞を受賞するのは初めてなので本当に嬉しく思います。J1の舞台でも結果を出せると信じ、決して諦めずに努力し続けた成果だと思います。個人の目標を達成できたのは、クラブ、チームメイト、スタッフ、そして監督が自分に自信を与えてくれたおかげです。この賞を獲得したことによりモチベーションも上がりますし、また選ばれるために頑張ります。自分だけではなく、チームメイトも選ばれてほしいですし、監督もまた優秀監督賞に選ばれることを願っています」
「明治安田J2リーグKONAMI月間MVPを受賞でき、すごく名誉で嬉しいです。第24節のベガルタ仙台戦では、今シーズンの中でもすごくいい試合だったと思います。個人としてもボールを奪う回数が多く、実際にボールを奪ったところから得点に繋がりました。そのようなところを評価してもらっての受賞だと思いますし、自分の特長を出すことができてよかったです。ここで緩まないことが大事ですし、慢心してしまったら落ちていくのがサッカーの常です。引き締めるところは引き締めて、シーズンが終わった時に喜べる順位にいられるようにしたいです」
「この賞は自分にだけではなく、ギラヴァンツ北九州全員にいただいた賞な気がしてすごく嬉しく思います。そしていつも支えてくれている奥さんと子供達に、あらためて感謝したいと思います。今回頂いたこのかっこいいブロックは、昨年亡くなってしまった僕の世界一のファンである祖母の仏壇に飾って良い報告をしたいと思います
■明治安田Jリーグ 月間優秀監督賞
「この度は、このような素晴らしい賞に選んでいただきありがとうございます。この賞は、選手はもちろん、コーチング、メディカル、サポートスタッフ、クラブの日々の積み重ねの成果が成績として表すことができ、それを評価してもらえた賞だと思うので“月間優秀チーム賞”としてみんなで喜びたいと思います。また、どんな時も支えていただいているファン、サポーターの皆さまにも感謝をお伝えしたいですし、これからも一緒に戦ってもらいたいです。この賞を励みにこれからもチーム全員で地道に日々向き合っていきたいと思います」
J2:増田功作監督(徳島ヴォルティス)
「選考委員の皆さま、この度は徳島ヴォルティスを選んでいただき、大変光栄に思います。序盤、苦しい時期もありましたが、選手、スタッフ、クラブが目の前の勝利のためにハードワークして諦めずに戦い続けてきたことが、少しずつ結果に結びついてきていると感じます。8月からも厳しい戦いが続きますが、クラブ、サポーター、選手、スタッフが勝利に向けて全力で戦っていきたいと思います。シーズン終了後に笑顔で終われるよう、更に強くなっていきたいと思います」
「ありがとうございます。と言っても僕自身の力は微々たるもので、選手がピッチの中でやってくれた結果だと思います。常に支えてくれているコーチングスタッフとメディカルスタッフ、マネージャー、ホーム戦でしっかりと準備してくれるバックスタッフ、そしていつも熱い声援を送ってくれるサポーターの方々のおかげだと思っています。本当にありがとうございます。7月の試合は全てが理想通りというわけでありませんでしたが、チームが一丸となって勝ちたい気持ちが出た試合や、自信を持ちながら戦える試合が増えてきました。成長した4試合だったと思います。この先、さらに厳しい戦いが続くと思います。自分たちができることを確認しながら、成長しながら戦っていきたいと思います」
■明治安田Jリーグ月間ヤングプレーヤー賞
「この賞を受賞できてとても嬉しいです!これに満足せずもっとゴール、アシストを増やしていきたいと思います!チームの勝利に貢献できるよう頑張ります!」
「今回このような素晴らしい賞をいただき、大変嬉しく思います。この賞は自分の力だけでなく、チームメイト、コーチングスタッフ、サポーターの方々、本当に沢山の方の支えのおかげで受賞できたと思っています。ありがとうございます。ここから厳しい戦いが続きますが、個人としては自分のプレーでチームの流れを変えられるような選手になれるように、そして自分のゴールでより多くの勝利を届けられるように現状に満足せずまたこのような素晴らしい賞を受賞できるように頑張りたいと思います!引き続き応援よろしくお願いします!」
J3:横山夢樹(FC今治)
「この度はありがとうございます。ヤングプレーヤー賞という素晴らしい賞をいただけてとても嬉しいです。7月は3試合出場した中で、金沢戦では思うようなプレーができませんでしたが、長野戦、岩手戦では自分の特徴を出しつつ得点も決めることができました。自分のプレーにまだ満足はできないですが、このような結果に結びついたのは本当に嬉しいです。この先のシーズンでもっと勝点を積むために、個人的にはもっと点をとって、特徴を出していけるように、普段からトレーニングを100%で取り組んで中断明けをいい形で迎えたいです。まだまだ試合が続きますので、昇格に向けて応援よろしくお願いします」
■明治安田Jリーグ 月間ベストゴール
▼2024年7月20日 第24節 ヴィッセル神戸vs名古屋グランパス 54分の得点
「今回、月間ベストゴールを受賞することができ、とても嬉しく思います。右足で狙っていましたが、ボールが左足で打つ位置に来たので、直前まで打とうか迷っていました。ただ、来たボール自体は得意なボールだったので、ピンポイントでコースを狙うというよりは、とにかく枠に入れることを考え、しっかりミートすることを心掛けました。シュートそのものも気持ち良いゴールでしたが、チームにとっても大きな意味のあるゴールになり、嬉しかったです」
▼2024年7月6日 第23節 藤枝MYFCvs水戸ホーリーホック 36分の得点
「この度の受賞は、ファン・サポーターの皆さんのご声援はもちろん、家族や友人、そしてチームメイトやスタッフの皆さんのおかげだと感謝しています。このゴールは今シーズンこれまでのゴールで最も自分らしさが出たゴールだと思います。チームの勝利を最優先として、これからもこのような素晴らしい賞をいただけるゴールを生み出せるよう頑張ります。本当にありがとうございました」
▼2024年7月20日 第22節 アスルクラロ沼津vsFC岐阜 26分の得点
「明治安田Jリーグ7月の月間ベストゴールに選んでいただきありがとうございます。距離はありましたが、足を振ることだけを考えて強気なプレーを選択した結果がゴールに繋がりました。チームの勝利に繋がるゴールを決められるようこれからも頑張っていきたいと思います」
By サッカーキング編集部
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