横浜FMの“舵取り”喜田拓也 [写真]=金田慎平
2023シーズンの明治安田生命J1リーグ第1節が17日に開催され、昨シーズンの王者である横浜F・マリノスが敵地で川崎フロンターレを2-1で下した。試合後、横浜FMのMF喜田拓也がメディア対応に応じた。
横浜FMは立ち上がりの4分に相手のミスからFW西村拓真が先制点を決めると、38分にはセットプレーからFWエウベルが追加点をマーク。後半は川崎Fに押し込まれる時間帯が続き、アディショナルタイムに失点を許したが、2-1で逃げ切りに成功した。
キャプテンマークを巻いてスタートからピッチに立ち、82分までプレーした喜田は「チーム全員の勝利への執念が出た試合」と総括。「(川崎Fは)素晴らしい相手で、絶対に簡単にはいかないというのはみんなで確認し合っていた」と話した後、「這いつくばってでも勝つという姿を見せられたのは良かったと思います」と続け、チームの姿勢を称えている、
「特に後半は少し不恰好というか、自分たちが理想とする姿ではなかったかもしれないですけど、絶対に結果は譲らないというところはピッチの中でも話をしていました」
後半は押し込まれる時間が長く、喜田自身も「守備で足を使わされた感じだった」とピッチ上での感覚を明かす。そこからなかなか攻撃への糸口を見出せなかったことに関しては「プレスの行き方だったり、『握り返して押し返す』というところが成長に向けた次の段階になっていくのかなと思っています」と語った。泥臭く掴み取った1勝をチーム全員で今後に繋げていく。
「すべてが完璧ではなく、『もっとこうできるよね』という部分ももちろんありました。そこは成長できる部分だと思います。勝っても負けても成長できる部分は絶対にあると思うので、そこは冷静に成長に繋げていきたいと思います」
また、喜田はファン・サポーターの後押しにも言及。「マリノスサポーターの迫力がすごくて『ここはアウェイなのか?』という風な感じでした。非常に心強かったです」と感謝を述べただけでなく、「皆さんの楽しみだという気持ちもそうですけど、何よりも勝ちたいという気持ちを感じたので、文字通り一緒に戦ってくれる存在でした」と共に掴んだ勝利であることを強調。25日には本拠地『日産スタジアム』で浦和レッズとの“ホーム開幕戦”が控えているが、「次はホーム、自分たちの家ですので、何もさせる気はないですし、彼らに勝利を届けられればと思います」と意気込んだ。
取材・文=榊原拓海