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「もう現役を終えよう」宮市亮、悲痛な胸の内を明かす…復帰に向けては「ラストチャンスと思って」

2022.07.30

横浜FMの攻撃陣を支えていた宮市が無念の長期離脱に [写真]=金田慎平

 横浜F・マリノスに所属している日本代表FW宮市亮が29日、自身の公式Instagram(@ryo381)を更新し、現在の率直な心境を明かした。

 宮市については、日本代表の一員としてEAFF E-1サッカー選手権2022・決勝大会に参加。2012年10月16日に開催された国際親善試合のブラジル代表戦で後半アディショナルタイムに途中出場して以来、およそ10年ぶりの代表招集だった。


 19日に行われた第1戦の香港代表戦で64分から途中出場すると、持ち味のスピードを発揮して印象的なプレーを披露。続く24日の中国代表戦にはスタメンで出場し、69分までプレーした。27日の韓国代表戦では59分に水沼宏太との交代でピッチに立っていたが、75分頃に悲劇が。右サイドでゴールライン際のボールを残そうと粘った際に右膝を痛め、立ち上がれなくなってしまった。プレー続行は不可能となり、そのままピッチを退いていた。

 所属クラブの横浜FMは、同日付で宮市の負傷状況を発表した。『右膝前十字靭帯断裂』と診断され、手術を受けることが決定。今季の残りのJリーグは欠場することが決まってしまった。

 宮市は公式Instagramを更新し、「リリースにあった通り右脚前十字靭帯再断裂の怪我を負いました」と報告。「受傷直後『やってしまった』と同時に『もう現役を終えよう』と思っていました」と悲痛な胸の内を明かし、以下のように続けた。

「自分の職業はプロサッカー選手、プロアスリートです。これまでの怪我歴、稼働率、本当にプロアスリートとして褒められたものではありません。チームを離脱する期間も長く、その都度チームに迷惑も沢山かけてきました。多くの人に失望もさせました。だから辞めようと思いました」

「けれど、皆さんから沢山連絡を頂き、待ってる、一緒に頑張ろう、と言ってくださいました。ファン、サポーターの方々からも、同様のメッセージがたくさん届きました。そのとき、そのメッセージを重荷に感じたわけではなく、心から嬉しかった。多分自分は、やっぱりサッカーがやりたいんだなと、その時思い知らされました。サッカーが大好きだと。だからまた、這いあがっていこうと思います。そして、その過程で少しでも誰かのためになるのなら、今回は復帰までの道のりをたくさん公開して行きたいと思っています」

 キャリアを通じて怪我に泣かされてきた宮市は、右膝の前十字靭帯を負傷するのはこれが3度目。左膝の前十字靭帯も含めると4度目の大ケガとなってしまった。それでも、宮市は「ラストチャンスと思って、そういう覚悟で頑張りたいです」と前を向くコメント。サッカー関係者の人々や横浜FMのファン・サポーターに対して感謝のメッセージも綴っている。

「沢山のメッセージ本当にありがとうございました。本当に感謝しております。サッカー界の先輩方、同志達、本当に心強いメッセージ勇気づけられました!爆泣きしてます笑。この涙が喜びに変わる日が来るよう頑張りたいと思います!先ずは手術頑張りたいと思います!」

「そしてFマリノスサポーターの方々へ。大事なシーズンの真っ只中で悔しい思いはあります。昨夏加入してから本当に本当に皆さんの励まし、応援に何度勇気づけられたことか。マリノスに加入して本当に幸せです!今シーズンはよりそれを実感しておりました」

「これからまたタイトル争いに向けて本当に大事な試合がやってきます!自分は外からになりますが、チームの為にやれることを精一杯やりたいと思います!このマリノスファミリーで最高の瞬間迎えれるようにまたスタジアムに足を運んで、最高に熱いチームメイト達に声援よろしくお願いします」

 最後には、30日に控えた“首位決戦”の明治安田生命J1リーグ第23節の鹿島アントラーズ戦に向けて、「とりあえず明日!最高の試合を必ずしてくれるでしょう」とチームメイトを鼓舞した。

 昨年夏に横浜FMへと完全移籍加入した宮市は、2021シーズンの明治安田生命J1リーグではなかなかメンバーに絡めず。わずか2試合の途中出場にとどまっていた。迎えた今季も、開幕から序列は決して高くなく、水沼宏太、エウベル、仲川輝人が君臨する横浜FMのウインガー陣に食い込むことができていなかった。しかし、3月2日に行われた明治安田生命J1リーグ第10節のヴィッセル神戸戦でスタメンに抜擢されると、右ウイングのポジションで多くのチャンスを演出。続く6日の第3節清水エスパルス戦にも連続でスタメン出場し、ケヴィン・マスカット監督の信頼を勝ち取ることとなった。

 5月18日に行われた第11節の浦和レッズ戦では、19分にアンデルソン・ロペスのゴールをアシストすると、30分にはペナルティエリア左から右足でインスイングの一撃を沈め、Jリーグ初得点を記録。2日に行われた第19節の清水戦、6日に行われた第20節のサンフレッチェ広島戦では連続してゴールを挙げ、今季はここまで15試合に出場して3ゴールを記録していた。

 チームはここから明治安田生命J1リーグ、JリーグYBCルヴァンカップ、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でタイトルを狙うが、宮市個人としては長いリハビリの日々が始まる。宮市が再びトリコロールのユニフォームを身に纏ってピッチに立った時、再びその快速で見るものを虜にさせれくれるだろう。

By サッカーキング編集部

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