[写真]=兼子愼一郎、J.LEAGUE
■サンフレッチェ広島
【プラス材料】
第6節の湘南ベルマーレ戦でリーグ戦初勝利を挙げると、勢いそのままに水曜日の横浜F・マリノス戦で連勝を飾った。
しかも内容もほぼ完璧で、リーグ最多得点の横浜FMを完封。リーグ戦で最もシュートを打っている相手のシュートを4本に抑え込み、決定的なシュートは0本だった。
ボールは横浜FMに持たれたものの、多くの時間帯を相手陣内でプレーし、練習どおりのサイドアタックでMF森島司が2得点をゲットするなど、攻撃面でも多くの収穫を得た。
【マイナス材料】
誰が点を取ってもいいのがサッカーだが、やはり最前線の選手が得点を量産しないとチームの得点数も伸びない。
今季の全6得点のうち、1トップを務めた選手のゴールはFW鮎川峻の1得点だけ。湘南戦から1トップを務めてるFW永井龍の攻守にわたるチームへの貢献は大きいが、「FWとしては点を取らないと」と自分自身に課題を突きつけている。
チャンスは増えているだけに、あとはどうやってゴールネットを揺らすか。それについての試行錯誤は続く。
文:紫熊倶楽部 中野和也
■アビスパ福岡
【プラス材料】
昨季の対戦成績は1勝1分とアビスパ福岡がサンフレッチェ広島を上回った。その2試合ともゴールを決めているMF前寛之は「広島には良いイメージを持っているので、今回もゴールを狙いたい」と意気込む。
リーグ戦はここまで1勝4分2敗と勝ちきれない印象だが、主将の前は「(年間8位だった)昨季も第7節までは勝ち点8だった。今季と勝ち点1しか差はないので、まだまだこれから」とチームを鼓舞する。
前節、鹿島アントラーズを相手にボール支配率やパス成功率で互角の戦いができたことも好材料。
【マイナス材料】
リーグ戦7試合で計4得点、5試合で無得点という得点力の低さが課題だ。
シュート数に関しては、1試合平均で10本のシュートを放っており、チャンスの数は昨季を上回っているが、なかなかゴールに至らない。長谷部茂利監督は「チャンスの回数、大きさは(練習の成果を)出せているが、決めきる質の部分が課題」と話す。
さらにガンバ大阪戦で得点したMF田中達也は「全員がゴールに対して執念を持つことが大事」と話した。昨季J2得点王のFWルキアンに、そろそろゴールが欲しい。
文:新甫條利子