[写真]=J.LEAGUE、鈴木颯太朗
■FC東京 日本代表選手の加入でチームの姿勢が変化。貪欲さを結果につなげたい
【プラス材料】
DF長友佑都が加入後、チームの姿勢が変わった。「前へ」の意識が強くなり、ここ2試合勝利を貪欲に求める熱いゲームを見せていることはプラス材料だ。
前節の名古屋グランパス戦は勝ちきることができなかったものの、試合内容は“勝ちゲーム”だった。長谷川健太監督も「気持ちのこもった熱い試合だった。勝ち点3を取れれば乗っていくことができた」と正直な心境を明かす。特に81分以降は10人での戦いを余儀なくされたが、数的ビハインドを感じさせず、途中出場の選手を中心に決定機を作った。長友は「腰の引けた戦いはしたくなかった」と話し、そのマインドがチームに浸透している。
浦和レッズ戦は2019年以降、5試合連続負けなし(2勝3分)。浦和に対して一時の苦手意識が払拭できたことも明るい材料と言えるだろう。
【マイナス材料】
名古屋戦の前半でDF小川諒也が負傷交代。現状でケガの状態は不透明だが、DFバングーナガンデ佳史扶らサイドバックにケガの選手が相次いでいることはマイナス材料だ。
また、名古屋戦ではMFレアンドロが一発退場となり、勝ち越しのムードが高まるチームに水を差す形となった。攻撃のリズムを作り、自らゴールも決めることができるレアンドロの不在は、今後に与えるマイナスの影響も大きいと言えるだろう。
そのため、今節のシステムは流動的。トップ下にMF髙萩洋次郎を起用することが考えられるが、FW永井謙佑やFW田川亨介らが好調なので2トップで臨む可能性もある。ただ、前の試合から中2日のため、準備期間の短さは否めない。
文:totoONE編集部
■浦和レッズ なかなか出場機会を得られていない実力者たちの復活が待たれる
【プラス材料】
前節のセレッソ大阪戦に勝利して、リーグ戦の連続無敗は6試合、連続無失点も5試合に伸びた。安定感のある戦いが続き、チーム状況は間違いなく良いと言える。
勝っているチームを大きく変えない傾向があるリカルド・ロドリゲス監督だけに、1週間のインターバルもあることからスタメンは継続起用が予想される。一方のFC東京は中2日で、退場処分を受けたMFレアンドロの出場停止が確実。そうした状況も優位と言える。
また、浦和レッズは右サイドにDF酒井宏樹、FC東京は左サイドにDF長友佑都と、今夏に欧州から戻ってきた日本代表選手がいる。それだけに、マッチアップに期待したい。
昨季は2敗した対戦カードだが、その前を見れば2014年から2019年まで7年間も公式戦無敗だった相手であり、相性は悪くない。3位争いのためにも勝ち点3が欲しいゲームだ。
【マイナス材料】
大きなマイナス材料はないが、強いて言えばベンチスタートやメンバー外が多くなっている選手たちの状態が気にかかる。FWキャスパー・ユンカーはデビュー直後の好調さが影を潜めており、FW興梠慎三やDF西大伍、DF山中亮輔といった実力者たちもなかなか出場機会を得られていない。終盤戦に向けて貴重な戦力なのは間違いなく、そろそろ復調の兆しが見たいところだ。
また、レアンドロが出場停止になるとはいえ、出場が見込まれるFW永井謙佑やFW田川亨介といった選手たちも含め、FC東京の攻撃陣は個々にJリーグでトップクラスの破壊力を持つ。シンプルな攻撃に対して最終ラインが持ち堪えられるかは注目ポイントで、不安材料を挙げるならそこになる。
文:totoONE編集部