[写真]=金田慎平、三浦彩乃
■川崎フロンターレ 連戦のダメージは深刻。指揮官の采配で難局を乗りきれるか
【プラス材料】
名古屋グランパスに敗れて連勝記録は「10」で止まり、ミッドウィークの第24節・ヴィッセル神戸戦は引き分け。2試合連続勝ちのない足踏みとなったが、DF登里享平は「連敗しないことが大事。今回は難しい試合展開だったが、引き分けに持っていけたのはポジティブに思っています」と前向きだった。MF三笘薫のアシストによるFW旗手怜央のJリーグ初ゴールが生まれ、新人コンビが躍動するなど明るい材料もある。この勢いを継続したいところだ。
対戦相手の清水エスパルスとはここ数年相性が良く、今年最初の公式戦となったJリーグYBCルヴァンカップの第1節では5-1と圧勝。相手のビルドアップに対して強気のプレッシングで圧力をかけていき、奪ってからのシュートカウンターで効率良くゴールを重ねていく展開に持ち込みたいところだ。清水戦で連続得点中のFWレアンドロ・ダミアンには期待がかかる。
【マイナス材料】
水曜日に第24節・神戸戦が前倒しで行われたこともあり、中2日での一戦となる。8月だけですでに公式戦8試合を消化し、次で9試合目。試合に出続けている主力の疲労はピークを超えている印象だ。今節の相手である清水が1週間のインターバルを経て準備していることを考えると、コンディション面での差があることは否めないところだ。
チームは来月半ばまで連戦が続いていくことを考えれば、このタイミングでフレッシュな選手を起用するのもひとつの手だろう。出場機会に飢えているであろうMF齋藤学やMF山村和也、DFジオゴ・マテウスらはもちろんのこと、復帰が期待されるMF中村憲剛や公式戦デビューを目指すMF原田虹輝に出番が巡ってきても面白いかもしれない。鬼木達監督の起用にも注目したい。
文:いしかわごう
■清水エスパルス 日程面でのアドバンテージを勝ち点3につなげたい
【プラス材料】
前節は中2日の日程でフィジカル面にマイナスの影響が出ていたが、今節は川崎フロンターレが水曜日に試合を行ったのに対して、清水エスパルスは1週間のインターバルがあったので、かなりリフレッシュできているはず。アウェイゲームながら体力面では優位に立てるだろう。
お互いにボールを支配しながら戦うことを目指すチームだが、その面で優位に立つためにも運動量や攻守の切り替えの速さは重要になる。その意味でも体力面がプラス要素になる可能性があり、ポゼッションで上回れば、川崎Fをより疲弊させることができる。
攻撃に関しては、2連敗中でも5点取れており、オウンゴールを除く4点はすべて異なる選手が決めている。ボランチのMF竹内涼と右サイドバックのDF金井貢史に今季初ゴールが生まれ、点を取る形のバリエーションが増えているのもプラス材料と言える。
【マイナス材料】
5試合負けなしで調子が上向いてきたと思いきや、直近は計7失点で2連敗。それほど攻め込まれているわけではないのに、ワンチャンスであっさり失点してしまうシーンが多いことが連敗の大きな原因になっている。特に前節の横浜FC戦はセンターバックのDFヴァウドが前半途中で負傷交代してから簡単に2失点しており、もし彼が今節も欠場となると大きなマイナス材料だ。また、元川崎Fの右サイドバック、DFエウシーニョも欠場が続いている。
川崎Fの得点数は断トツのリーグ最多で、清水の失点はリーグで2番目に多く、ベストメンバーで臨んだとしても失点ゼロに抑えるのは容易ではない。それでもいつもどおり自分たちのサッカーを貫くことが予想されるが、それは失点のリスクも伴うため、当たり外れが大きく出る可能性もある。
文:totoONE編集部