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清水、開幕4連敗も好プレーには拍手…立田は「自分たちの色が出た」と手応え

2020.07.13

明治安田生命J1リーグ第4節で清水エスパルスはガンバ大阪と対戦した [写真]=J.LEAGUE

 豪快に叩きつけたヘディング弾に、4131人の観客が湧き上がった。来場人数こそ平常時より大幅に少ないものの、中断明け初の有観客試合で、IAIスタジアム日本平らしい臨場感が少しずつ戻ってきた。

 12日に行われた明治安田生命J1リーグ第4節、清水エスパルスガンバ大阪をホームに迎え、1-2で敗れた。これでクラブワースト記録更新の開幕4連敗となったが、多くの時間帯でボールを保持し、ゲームの主導権を握っていたのは清水の方だった。ケガ明けの中村慶太が開幕戦以来となる先発復帰を果たしたことで、攻撃の“スイッチ”となる長短のパスを次々に供給。また、中村が溜めを作ることにより周囲の選手の攻撃参加も増え、複数人で連動して崩すシーンが何度も見られた。中村自身も試合内容には手応えを感じている。


「小さい頃からずっとポゼッションサッカーに憧れていて、今シーズンはやっとそれができている。(崩すまでの)イメージは他の選手よりも持っているつもりだし、オンザボールの時のクオリティで違いを出せなかったら、このボランチは務まらない。そういったところでは存在感は出せたかなと思う」(中村)

 84分に生まれた同点ゴールは、セットプレーの流れから中村が左サイドを突破してクロス。ファーサイドから立田悠悟が打点の高いヘディングシュートを叩き込んだ。「狙いどおりの形だった。あの時間帯に同点に追いつけたところまでは良かった」と立田。終盤に勝ち越しを許し、またしても勝ち点を逃す結果に終わったものの、「絶対に今日の試合は無駄にならない」と前を向く。

「直近2試合に比べたら、今日は前後半をとおして“自分たちの色”が出たと思う。もちろん勝てていないので何とも言えないけど、特にボランチの2人とは試合中にたくさん話をして、『どうしたら良くなるか』とよく考えながらできた。このプラス要素をまた次の試合、そのまた次の試合、と続けていければ絶対に勝利は見えてくると思う」(立田)

 今シーズン、ピーター・クラモフスキー新監督の下で攻撃的サッカーへの転換 を図る清水にとって、目指す方向を見失わないことが何より大事となる。Jリーグが定めた観戦プロトコルにより、観客はチャントを歌ったり、手拍子をしての応援などが制限される中、この日、来場したファン・サポーターは好プレーに対して惜しみない拍手を送り、今、可能な限りの“ホーム”の雰囲気を作り出していた。「自分たちのやりたいことは、サポーターの方にも届いたと思う」と立田が振り返ったように、それらは敗戦が続く選手たちの心の支えにもなっている。

「これからもまだスタジアムに来られる人、来られない人がいる中で、自分たちは結果を出すことがすべて。早く勝利を届けたい」(立田)。ファン・サポーターに感謝の思いを届け、新たに取り組むサッカーに対して自信を深めるためにも、勝利という結果を一刻も早く欲している。

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