サンペールの神戸加入が発表された
ヴィッセル神戸は7日に、バルセロナとの契約を解除した元U-21スペイン代表セルジ・サンペールの加入を発表した。
「元バルサ」という金看板はあるものの、サンペールがどのようなキャリアを有する選手で、どのような特長を持っているのか、日本ではまだあまり知られていない。
そこで今回は、Jリーグで彼のプレーを堪能する前に知っておきたい5つの情報を紹介する。
■1.純正カンテラーノ
彼のバルサ生活は、6歳の時にスタートした。2001年にバルサのスクールに入校すると、すぐに類まれな才能を発揮。各カテゴリーを順調に駆け上がり、2014年9月17日にはチャンピオンズリーグのAPOELニコシア戦でトップチームデビューを飾った。
サンペールが多くのカンテラ選手と異なっているのは、トップチームデビューを果たすまでに一度もバルサを出て行かなかったことだ。つまり、彼は本当の意味での「純正カンテラーノ」ということになる。“バルサ化”を目論む神戸にとっては、まさに打ってつけの人材と言える。
■2.テニスの道に進む可能性もあった?
サッカー界のエリート街道を歩んできたように思われるサンペールだが、場合によっては異なる競技を選んでいた可能性もあった。
父がテニスを好んでいたことも手伝い、サンペール少年はテニススクールに入団。兄と共にテニスを始めた。ちなみに、兄は後にプロのテニス選手となっている。
サンペールの将来の目標がテニスからサッカーに変わったのは、祖父がスクールの生徒募集を見つけたことがきっかけだった。祖父の鋭い“目利き”がサンペールをサッカーと引き合わせ、プロ選手への道を拓いたのだ。
■3.下部カテゴリーではキャプテンを歴任
物静かな表情をたたえていることの多いサンペールだが、実は強いキャプテンシーを備えている。これまで、アレビン、インファンティル、カデテ、フベニールといったカテゴリーのほとんどでキャプテンを歴任。2015-16シーズンは、セグンダBに降格していたバルサBでキャプテンを務めた。
馴染みのない日本サッカーに飛び込んでも、責任あるポジションを引き受けてきた経験を生かし、物怖じすることなくチームを牽引していくことだろう。
■4.怪我との戦い
19歳にしてバルサのトップチームまで上り詰めたサンペールだったが、その後は順風満帆とは言えない日々を過ごした。
複数回に及んだ負傷は、彼のキャリアアップにブレーキをかけた。バルサBに所属していた2015-16シーズンは、終盤戦で怪我を負ってチームを離脱。ラス・パルマスにレンタル移籍していた2017-18シーズンも、序盤と1月に負傷を経験した。とりわけ、1月のエイバル戦で受けた左足の怪我は、残りのシーズンを棒に振るほどの深刻なものだった。
そしてバルサに復帰した今季も、アピールの場が巡ってきたと思われたコパ・デル・レイのクルトゥラル・レオネサ戦で筋肉トラブルにより途中交代。公式戦の出場は、このレオネサ戦の33分間のみとなっている。
■5.“ブスケツ2世”と呼ばれていたが……神戸ではどのように起用されそう?
サンペールはカンテラ時代から“ブスケツ2世”と称されてきた。広い視野、正確な長短のパスといったプレーの特長は、たしかにセルヒオ・ブスケツと共通する部分ではあるだろう。
だが、ブスケツがアンカーポジションで相手のパスコースを限定して攻撃の芽を摘むことをストロングポイントにしているのに対して、サンペールはドリブルの推進力や高いキープ力で試合をオーガナイズする能力に長けている。守備力を要求されるアンカーよりも、一列前目のポジションに配置したほうが、サンペールのポテンシャルが十分に発揮されるのかもしれない。フアン・マヌエル・リージョ監督が三原雅俊や山口蛍にアンカーを任せ、元スペイン代表アンドレス・イニエスタやダビド・ビジャ、元ドイツ代表ルーカス・ポドルスキにより近い位置でサンペールをプレーさせる可能性は十分にあるだろう。
文=松本武水
写真=Getty Images
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