セレッソ大阪への移籍が決まった都倉賢 [写真]=Getty Images
北海道コンサドーレ札幌が20日、32歳のFW都倉賢がC大阪に完全移籍することを発表した。
今季チーム最多の12得点をマークし、在籍5年間でクラブ歴代最多得点となる72得点を記録したエースが、さらなる成長を求め札幌を離れる決断を下した。
都倉は札幌のクラブ公式サイトを通じて次のようにコメントを残している。
「北海道コンサドーレ札幌の都倉賢を応援してくださった皆さんへ。自分の気持ちを伝える場所を探したのですが、今の自分にはここしかないので少し長くなります。まず、5年間本当にありがとうございました。5年前の自分からは想像も出来ない未来がコンサドーレにありました」
「海外挑戦に失敗して失意のどん底の中、帰国した時に空港まで駆けつけ契約をしてくれた三上さん(GM)、コンサドーレでの1年目が終わり他チームからオファーが届き気持ちが揺れていた時に、チームとして成功体験する価値の重要性を説いて慰留してくれた野々村さんがいたからこそ今があります。一緒に目標達成の為に頑張ってきたチームメイトがいたからこそ、チームとしても個人としても成長出来ました」
「どんな時でも寄り添い戦ってくれたコンサドーレサポーターには、沢山の愛とエネルギーをいただき、僕らが持っている以上の力を引き出してもらいました。アウェー戦でも本当に多くの赤黒サポーターの姿があることが何よりも嬉しくて、誇りでした。本当に感謝しています」
「振り返ってみると、自分にとっては2014シーズンのホーム松本戦での初ゴールから全てが始まりました。2016シーズンではJ2優勝を占うフクアリで、あの時のウッチーのゴールはいつ思い出しても鳥肌が立ちます。2017シーズン、みんなでもがき這いつくばって果たした残留。チーム最高順位の4位で終えた2018シーズン。そんな全ての経験が僕を育ててくれました。このチームで、この経験をできたことは間違いなく一生の宝物です」
「今回の移籍に関しては、決断でした。僕は来年33歳になります。未来を約束することが年々難しくなる中で、僕を信じ挑戦させてくれる評価でした。自分の人生について考えに考えて、挑戦したいと思いました」
「札幌に成長させてもらい、この土地そのものが好きになり、家も買い、初めての子育てを経験した場所を離れる事は本当に辛いですが、自分の決断に悔いが残らないように、これからの自分が行動で示していけるようにしていきます」
「北海道が、これからも自分と家族にとって、大好きな場所であることには変わりありません。決めたからには全力で頑張りますが、『さよなら』ではなく『いってきます!』そんな言葉で終わりたいと思います。本当にありがとうございました」
また、加入するセレッソ大阪のクラブ公式サイトでは、次のように意気込みを語っている。
「セレッソ大阪の皆さん、こんにちは。2019シーズンから、加入させてもらうことになった都倉賢です。サッカー界に偉大な選手を輩出し続ける、歴史あるチームの一員になれることがとても嬉しいです。機会を与えてくださったセレッソ大阪の関係者の皆様、本当にありがとうございます。今、自分自身が持っている全てを出し尽くして、セレッソ大阪と共に成長していきたいと思います。1つでも多くのタイトルを獲得し、セレッソサポーターの皆さんと喜びを分かち合える事を楽しみにしております!セレッソ大阪の都倉賢をよろしくお願いします!」
1986年生まれで東京出身の都倉は、2005年に川崎フロンターレでプロデビュー。しかし川崎では出場機会を得られず、2008年シーズン途中にザスパクサツ群馬(当時ザスパ草津)に期限付き移籍し、2009年シーズンからは草津に完全移籍加入した。すると2009年は香川真司に続くリーグ2位となる23得点をマーク。日本中に名を知らしめた。
2010年からはヴィッセル神戸でプレーすると、2013年シーズン終了後、契約満了により神戸を退団。夢の欧州挑戦のためにデンマークでトライアウトに参加した。しかし、契約には至らなかった。
そして未所属の状態でデンマークから帰国した都倉賢は、成田空港で北海道コンサドーレ札幌の三上大勝GMに出迎えられると、2014年3月に当時J2の札幌に加入を決断。札幌でプレーをはじめた。
すると、同年のJ2第38節湘南ベルマーレ戦で、ゴールキーパーからのロングフィードを胸トラップして放ったミドルシュートを決め、そのゴールが2014年のJ2最優秀ゴール賞に選ばれた。また、このゴールは札幌のクラブ通算1000号ゴールとしてクラブの歴史に刻まれている。
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