2018.10.13

【ライターコラムfrom金沢】3連勝の立役者となったセンターバックコンビ…松本山雅攻略へ課されたミッション

庄司朋乃也(左)と山本義道(右)のセンターバックコンビが金沢に勢いをもたらしている [写真]=J.LEAGUE
フリーライター。J2昇格初年度の2015年から、ツエーゲン金沢の番記者として取材活動を開始。J2一年目の快進撃、二年目の残留争いを肌で感じ、監督が替わった三年目は新たなチーム作りを見届ける。

 前節・徳島ヴォルティス戦に3-0の勝利を収め、ツエーゲン金沢は今季初の3連勝を達成した。チームは以前からゲーム内容に手応えを感じていたのだが、ここにきて結果も付いてきた。つい最近までは“あとは決めるだけ”というような惜しい試合を演じて勝ち点を落とすこともあったが、この3連勝中は決定機をものにできている点が大きな違いだろう。ただ、それもこれも守備の安定があってこそ。現在3戦無失点試合を続ける守備陣の活躍も見逃せない。もちろん、前線からのファーストディフェンスにはじまり、チームとしての守備が機能した結果ではあるが、若き2人のセンターバックの貢献度は高い。

 まずは庄司朋乃也。今月8日に21歳の誕生日を迎えたばかりで、7日の徳島戦ではセットプレーからプロ初ゴールを挙げた。セレッソ大阪から期限付き移籍2年目の今季も定位置を確保しており、出場停止の1試合をのぞく全試合に先発。夏場の連戦もフル稼働だった。フィードや縦パス、ビルドアップも得意としている。金沢移籍直後と比べ、全体的にたくましさが増し、ヘディングに取り組んできた成果もあって、頭での跳ね返しも力強さを帯びてきた。庄司は終盤戦に向けて「去年も残りの7試合くらいは良い調子だったので、また去年みたいにやっていけたら良い」と話す。

21歳の庄司は7日の徳島戦でプロ初ゴールを記録した [写真]=J.LEAGUE

 その庄司とコンビを組むのは今季びわこ成蹊スポーツ大学から加入した大卒ルーキー・23歳の山本義道。こちらはシーズン途中に一気に序列を上げてスタメンの座をつかんだ。第30節・カマタマーレ讃岐戦、開始直後に怪我人が出るアクシデントが起き、山本が急遽途中出場。落ち着いた守備を披露し、アピールに成功した。良い意味で怖いもの知らずのガツガツとしたハードなディフェンスで、相手の起点を潰しにかかるプレーが強み。「僕が出始めた頃よりも守れているという意識は上がってきている。出始めの頃は、自分とマークする相手FWとの局面だけだったけど、今はサイドバックのカバーとかも意識しながらやれているので良いことだと思う」と、山本は手応えを口にする。

 カバーリングに長けた庄司と、対人に強い山本の組み合わせは相性も良さそうだ。「ノリくん(山本)は結構人にガツガツいくタイプなので、僕としてはそのカバーができれば良いと思うし、ノリくんもカバーしてくれるので僕もいけるときはいこうかなと思っている」(庄司)。

23歳の大卒ルーキー・山本は対人の強さを武器にレギュラーをつかんだ [写真]=J.LEAGUE

 前節対戦した徳島は前半こそポゼッションスタイルで臨んできたものの、後半開始からバラル、ピーター・ウタカの強力1トップにシフト。それでも、高い集中力で無失点に抑えた二人は「前線での体の使い方(がうまく)、強さがあって大変でした。2トップが外国籍選手になることはなかなかないので、非常に良い経験ができた」(庄司)、「僕がテーマにしていたのはFWの二人を自由にさせないこと。それは結構できたと思う」(山本)と、それぞれマッチアップを振り返った。

 今節の相手は松本山雅。金沢はこれまで松本の1トップ2シャドーに苦しめられてきた。高崎寛之が起点になり、その周囲でシャドーが速さやうまさを見せてくるだけに、自由を与えると危険極まりない。だからこそ、前線を封じることが守備陣のミッションとなる。日々経験を積み重ねている庄司と山本がいかにして立ち向かうのか。試合の大きな見どころになるだろう。

文=野中拓也

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