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【名古屋vs柏プレビュー】カップ戦でサブ組が“戦う姿勢”示した名古屋…柏は監督交代で選手間競争の激しさ増す

2018.05.18

下平隆宏前監督の解任を受けて新指揮官に任命された、加藤望ヘッドコーチ。柏の再建を託された [写真]=J.LEAGUE

名古屋グランパス 畑尾や児玉がカップ戦で存在感

【プラス材料】
 16日のルヴァン杯でサブ組中心のチームが見せた戦いぶりが、現在のチームが理想とする一つの形だったことは間違いない。代表クラスも多く含まれたG大阪を圧倒したハードワークと安定した守備を主力組がトレースできるかどうかは一つの見どころで、FWジョーやMFのG・シャビエルらの守備意識がどれだけ保てるかが勝敗のカギを握るといってもいい。そうでない戦い方で結果を出してこられなかったことを考えれば、練習の出来次第でルヴァン杯メンバーの積極起用も風間八宏監督の思案には含まれてくるだろう。

 また、DFホーシャの負傷の状態が不安定な中、DF畑尾大翔のパフォーマンスが上がってきていることは朗報だ。ルヴァン杯で出色の出来を見せたJFA・Jリーグ特別指定選手のMF児玉駿斗の起用など、現状のチームには好材料が増えてきた。


【マイナス材料】
 ルヴァン杯メンバーの好パフォーマンスにより、選手層は高まりを感じつつある状況。不安材料といえばFW佐藤寿人やホーシャの負傷の状況だが、それもカバーできるだけの人材は揃ってきている。

 気がかりはといえばやはりカップ戦で見せた一つの理想的なゲーム展開を、メンバーを代えて再現できるかということ。サブ組に増して上手い選手が揃えられる中でどれだけチームを闘わせることができるかについては、監督の手腕にも注目したいところだ。連戦も最後で選手の疲労はピークに達している。そのあたりを考慮したフレッシュなメンバー構成を選びぬけるかという点でも、指揮官の決断は重要になってくる。

文:今井雄一朗

柏レイソル 練習試合で細貝、瀬川、今井らが躍動

【プラス材料】
 13日に下平隆宏監督が解任され、後任監督には加藤望ヘッドコーチが昇格した。この監督交代によりスタメン選考では全員が同じスタートとなったため、特にモチベーションの高さを感じさせているのが、これまで出場機会の少なかった選手たちである。

 13日に行われたつくばFCとの練習試合ではMF細貝萌、FWハモン・ロペス、FW瀬川祐輔、DF今井智基らが躍動。また、加藤監督が「練習から全てを出し切ってほしい」「戦える選手を選考する」という方針を選手に伝えたことで、15日の本格始動以降は、バチバチとした球際の攻防や、シュートへの積極性が以前とは比べ物にならないぐらいに発揮されるようになった。練習自体は、非常に前向きな取り組みができている。

【マイナス材料】
 13日の監督就任から試合までは1週間。この限られた時間の中で、加藤監督が戦い方をガラリと変えるにはリスクが大きい。だからといって、前体制の戦い方を引き継いだとしても、直近の2試合はともに試合終了間際の失点で逆転負けを喫するなど課題は非常に多い。しかも前々節の磐田戦後には名波浩監督、前節の川崎戦後には中村憲剛、彼ら2人によれば、柏の守備のウィークポイントは、スカウティングによって完全に対戦相手には把握されている有様である。この課題を修正するにしても、加藤監督に与えられた時間は少ない。

 また、加藤監督自身がJリーグでは初采配となるため、マネジメントの部分でも未知数の部分が多く、柏の出方は全く読めない状態だ。

文:鈴木潤

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