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【ライターコラムfrom水戸】「連動の象徴」白井永地、高い献身性が水戸を躍動させる

開幕戦で先発フル出場を果たした白井永地 [写真]=J.LEAGUE

 長谷部茂利監督が最も重要視しているのが「連動」だ。攻撃においても、守備においても、「一人に頼るのではなく、グループやチームとして戦うことを意識している」と長谷部監督は説明する。一つのボールに対して、多くの人数が関わる。それこそが今季の水戸ホーリーホックのスタイルである。

「連動」の象徴と言えるのが、白井永地だ。開幕戦でボランチとして先発出場を果たした白井は90分間グラウンドを幅広く動き回り、チーム内に「連動」をもたらしていた。2得点を挙げたジェフェルソン・バイアーノ、若手の岸本武流や黒川淳史の活躍の影で、献身的な働きを続けた白井のプレーは勝利に欠かすことはできないものであった。「自分が目立つというより、チームのためにプレーすることを心がけている」と語る白井の真骨頂とも言えるプレーを発揮して勝利に貢献した。

 昨季まで右MFでプレーすることが多かった白井だが、今季は主に本職のボランチとして起用されることが予想される。白井の武器は何と言っても無尽蔵のスタミナ。パスを出してプレーを止めるのではなく、その流れのまま次の動き出しを行い、チームに躍動感を与える動きを得意とする。ただ、昨季までの水戸のサッカーにおいて、ボランチは基本的に中央にいることを求められていたため、むしろ、白井の良さを出すにはサイドMFの方がいいと考えられ、右MFで起用されることが多かった。

白井永地

今季はボランチでの起用が主になる [写真]=J.LEAGUE

 しかし、今季就任した長谷部監督は白井の活動量をボランチで生かしたいと考えを持っているようだ。白井が長谷部監督の心を射止めたのが1月末に行われたある練習試合のワンプレー。チーム始動後、白井はレギュラー組ではなく、サブ組で出場することが多かった。その試合も白井は2本目の途中からの出場となった。そして、出場から7分後、水戸が電光石火のカウンターを仕掛けた。最終ラインから前線にボールが入ると、中盤から一気にDFラインの背後に飛び出し、パスを引き出したのが白井であった。GKとの1対1を冷静に沈めてゴールを決めたのだった。

「あの飛び出す動きこそ、彼の良さ。そういうプレーを僕は求めているし、長所をチームに提供してもらいたいと思っている」と長谷部監督は白井のプレーを称賛。それ以降、白井を「ボランチの軸」に据えてチーム作りが行われるようになった。そして、2月3日に行われた、いばらきサッカーフェスティバル2018・鹿島アントラーズ戦では、前線へのロングフィードに素早くサポートする動きを見せてチームの3点目を決めた。まさに長谷部監督が求めたプレーを発揮して決めたゴールであった。

 水戸加入して5年目で、ついに本職のボランチとして勝負する時が来た。期する思いもあるだろう。白井は冷静に、そして淡々と思いをこう口にする。「自分に何ができるかを整理してプレーし、自分のやるべきことにこだわってやっていきたい」。決して派手さはない。だが、彼の献身性が「連動」を生み出し、チームを躍動させていく。

文=佐藤拓也

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