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【磐田vs広島プレビュー】リーグ6連勝と絶好調の磐田…前節敗戦も主導権は握った新体制の広島

2017.08.04

磐田はリーグ最少の17失点と堅守が武器。センターバックの大井健太郎の奮闘が光る [写真]=J.LEAGUE PHOTOS

ジュビロ磐田 川又堅碁とアダイウトンの2トップが決定力を発揮

【プラス材料】
 リーグ前節の川崎戦は3連勝中の強敵から5得点を奪った。5-2で6連勝を達成しており、磐田の勢いは止まりそうにない。

 川崎戦はリーグ最少失点の守備が、勝利への道筋を切り開いた。2失点したが、相手の猛攻を粘り強く耐え、鋭いカウンターで得点を重ねた。チーム全体に守備の仕方が浸透し、組織だった守りに隙は見当たらない。


 攻撃陣も好調だ。川崎戦はシュート10本で5得点と決定力の高さが光った。勝利が続く6試合では、エース川又堅碁が5得点、アダイウトンも4得点。最前線の2人が攻撃を牽引している。

 元日本代表MF松井大輔のポーランド移籍が2日に発表された。J2時代からチームをまとめ、仲間からの信頼が厚いチームリーダーの最終戦。はなむけの勝利に対する思いは強い。

【マイナス材料】
 6連勝の原動力となってきた川辺駿とムサエフが出場停止。中盤の底で相手の攻撃の芽を摘む守備力に加え、積極的な攻撃参加でチームに推進力をもたらすダブルボランチを同時に欠くのはかなりの痛手だ。5月に敵地で行われた広島戦も契約の関係で川辺が出場できず、攻め込みながらスコアレスドローに終わった。

 代役候補の上田康太と松本昌也は今季1試合ずつ先発しているが、いずれも勝てなかった。高卒3年目の上原力也の大抜擢の可能性もあるが、今季1度もベンチ入りがない状態。左MFの宮崎智彦のボランチ起用も考えられるものの、今季はボランチでの先発はない。

 代役は複数いるが、好調の2人以上の働きができるかは未知数。川辺とムサエフを同時に欠くのも今季初めてで、連係面の不安も大きい。

文:totoONE編集部

サンフレッチェ広島 新戦力のパトリックを使う攻撃は実効性がある

【プラス材料】
 ヤン・ヨンソン監督の初陣となった鳥栖戦は相手の倍以上となる16本のシュートを浴びせ、ゲームの主導権を完全に握った。

 だが、多かった決定機を1本も決めることができず、逆に趙東建の50メートルのロングシュートを決められて0-1で敗戦。内容では手応えを感じさせはしたが、今は勝ち点1でも欲しい状況だっただけに、痛すぎる敗戦だった。

 ただ、ワイドで起点を作り、自在な前線の動きで相手を混乱させ、シンプルな攻撃ではあるが鳥栖の守備ラインを困惑させていたことは確かだ。パトリックを愚直に使った攻撃は、華やかではないが実効性はある。現実をしっかりと見て、戦えるチームになりつつある。あとはとにかく、結果を出すことだ。

【マイナス材料】
 チームにとって欠かせない攻撃の中心となりつつあるパトリックが、右ひざの疲労のために3日のトレーニングを回避。パトリック本人は「問題ない」と語っているが、先発として戦えるかどうかは最後までわからない。出場したとしても、これからのシーズンを考えれば90分間のプレーは難しそう。

 代役となるのは皆川佑介か工藤壮人となるだろうが、どちらも1トップの適性は見いだせない。高さ・強さだけでなく、裏へ走るスピードや馬力、周りを使う意識など、パトリックにとって替わる人材は正直、いない。出場できると信じたいが、もし欠場となった場合はチームに衝撃が走ることは否めない。

 工藤や皆川、あるいはアンデルソン・ロペスといった既存戦力が奮起しなければ、苦境打開にはならない。

文:紫熊倶楽部 中野和也

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