2017.07.14

強豪ドルトムントを迎え撃つ浦和レッズ。勝負のポイントは「大きな展開」と「ボールロスト時の対処法」

7月15日に対戦する浦和レッズとボルシア・ドルトムント[写真]=Getty Images
サッカー総合情報サイト

7月15日(土)、浦和レッズが「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017」で香川真司が所属するボルシア・ドルトムントと対戦する。ドイツ・ブンデスリーガで安定した成績を残し、UEFAチャンピオンズリーグでも活躍する強豪クラブに、浦和はどのように立ち向かうのか。すでにチケットは完売、フジテレビ系列で全国生中継される注目の一戦を前に、ドルトムントの特徴と勝負の分かれ目となりそうなポイントをまとめた。

文=戸塚 啓

ドイツとヨーロッパを代表する強豪クラブ

歴史、伝統、実績、人気を兼ね備えたドイツ有数のビッグクラブ――それが14日に来日を果たしたボルシア・ドルトムントだ。創立は1909年、ブンデスリーガの優勝回数は歴代3位の8回を誇る。過去10シーズンに限っても、優勝2回、2位3回、3位1回と安定した成績を残している。

ブンデスリーガ最多の8万人強を収容する本拠地ジグナル・イドゥナ・パルクはリーグ戦、カップ戦を問わず、ほぼすべての試合が満員の観衆で埋まる。リーグ戦では2014年4月から実に38試合連続でホーム無敗。ブンデスリーガ歴代2位のこの記録も熱狂的な観衆の後押しがあってこそだ。

今年5月に閉幕した2016ー17シーズンは、リーグ戦を3位でフィニッシュするとともに、国内カップ戦(DFBポカール)では通算4度目の優勝を飾った。また、欧州ナンバーワンのクラブを決めるUEFAチャンピオンズリーグでは2シーズン連続でベスト8進出を果たしている。

近年の成功を生み出したのは、現リヴァプール(イングランド)監督のユルゲン・クロップだろう。08年から15年までチームを率いた同監督は、今もチームのベースとなっている激しいプレッシングと縦に速いサッカーをもたらした。さらに後任のトーマス・トゥヘルは、前任者のサッカーを継承しながら柔軟性の高いチームを構築。4ー3ー3や3ー4ー2ー1を駆使して世界中から集結するトップクラスの選手たちを輝かせた。

新シーズンはオランダ人のペーター・ボス監督が采配を振るう。かつてJリーグのジェフ市原(現ジェフ千葉)でプレー経験もある指揮官は、母国の複数クラブとイスラエルのクラブで監督としての実績を積み、直近の2016ー17シーズンは名門アヤックスをヨーロッパリーグ準優勝に導いている。オランダサッカーのアイデンティティである攻撃的なサッカーを実践するボス監督は、ドルトムントにふさわしい指揮官と言えるだろう。

世界有数のタレント、香川真司も回復

7月7日に始動したチームは明るい話題に包まれている。2014年のブラジル・ワールドカップ決勝でドイツを優勝へ導くゴールを決めたマリオ・ゲッツェが5カ月の長期離脱から復帰し、始動初日からチームの練習を消化している。

昨シーズンの主力も健在だ。31ゴールを挙げてリーグ得点王に輝いたピエール・エメリク・オーバメヤンは、爆発的なスピードと決定力を併せ持つ世界有数の点取り屋。加入1年目でいきなりチーム内アシスト王となったウスマン・デンベレも、そのドリブル突破は浦和にとって脅威だろう。

もちろん、香川真司も忘れてはならない。ドルトムント在籍6年目を迎える日本代表の10番には、新シーズンも安定した活躍が義務づけられている。先月の代表戦で負ったケガは順調に回復しており、浦和戦では元気な姿を見せてくれるはずだ。

ドルトムントの攻撃を支えるデンベレ(左)とオーバメヤン(右)[写真]=Getty Images

ドルトムントのコンパクトな陣形を分断せよ

では、強敵を迎え撃つ浦和はどのように戦うべきだろうか。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督率いる浦和は練度を高めた3ー4ー2ー1システムの下、自分たちでボールを保持するスタイルを確立してきたが、ドルトムントの激しいプレッシングの中でどこまでゲームを支配できるかは未知数。得意のワンタッチプレーを織り交ぜた中央突破も、フィジカルコンタクトに優れるドルトムント守備陣の前では威力が半減する可能性もある。

浦和としては遠藤航や阿部勇樹のダイナミックなサイドチェンジを活用し、ピッチを広く使うことで相手守備陣を揺さぶりたい。コンパクトな陣形を保ちにくい状況へと相手を追い詰め、プレスを分断するのだ。ドルトムントの最終ラインには新加入選手もいて、連係面はまだ成熟していない。相手の守備陣形を分断させ、アタッキングサードで一対一の状況を作り出せれば、関根貴大や駒井善成、宇賀神友弥らの突破力も生きてくる。

もう一つのポイントはボールを失った時の対処法だ。ドルトムントは守から攻への切り替えが速く、ボールを奪った瞬間に高速カウンターを発動させる。浦和はここで受け身に回らず、失ったボールを再度敵陣で奪い返すぐらいの積極的な守備を見せたい。それができれば、浦和のリズムでゲームは進んでいくはずだ。

親善試合の意味合いが強いとはいえ、浦和にとってはホームゲームである。Jリーグの代表として戦う責任感もあり、相手がどこであろうと勝利は譲れない。一方のドルトムントにも欧州を代表する強豪クラブという自負がある。長距離移動による疲労があるとしても、自分たちのコンディションに合わせたサッカーで勝利を目指してくるだろう。

勝つのは浦和か、ドルトムントか。試合終了のホイッスルが鳴り響くまで、両チームの情熱とエネルギーがぶつかり合う好ゲームが期待できそうだ。

攻守において浦和勝利のカギを握る阿部[写真]=Getty Images

明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017 浦和レッズ vs ボルシア・ドルトムント
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