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【土屋雅史氏のJ2展望】リーグ戦5連勝で自動昇格圏を射程圏内に…好調を維持する清水の勝ち点3獲得を予期

リーグ戦5連勝と好調を維持する清水 [写真]=Getty Images

 今シーズン初の5連勝を記録し、とうとう2位松本山雅FCと3ポイント差の3位まで浮上してきた清水エスパルス。J2最強2トップと言って差し支えない大前元紀と鄭大世の4試合連続アベック弾がフィーチャーされていますが、こちらも4試合連続での完封勝利にフル出場で貢献しているセンターバックの角田誠は、この終盤戦に差し掛かるタイミングでプロキャリアをスタートさせた古巣、京都サンガF.C.との対戦を迎えることになります。

 ジュニアユースから在籍していた京都で、まだ高校3年生だった2種登録時の2001年に早くもJ2リーグ戦8試合に出場。正式加入となった2002年にはJ1に昇格したチームで、やはりリーグ戦22試合に起用され、現在でもクラブ史上最高位の5位という結果に大きく貢献しました。2004年には名古屋グランパスへと新天地を求めますが、2006年シーズンには降格危機に喘ぐ京都へ期限付き移籍で復帰。チームは降格の憂き目に遭ったものの、角田は結局京都で翌シーズンのJ2を戦う道を選択し、見事1年でチームをJ1復帰に導くと、そこから3シーズンに渡って地元の京都でプレーを続けます。

 そんな彼が脚光を浴びたのは、2011年から4シーズンを過ごしたベガルタ仙台時代。移籍初年度から4位と躍進したチームの中で存在感を放ち、自身初のJリーグ優秀選手を受賞。2012年シーズンも優勝争いを繰り広げた仙台を牽引しながら、リーグ屈指のボランチという評価を高めるなど、30歳を目前にブレイクを果たしました。ただ、昨シーズンに完全移籍を果たした川崎フロンターレでは結果的に出場機会を失う格好で、8月に清水へと期限付き移籍したものの、その清水はクラブ史上初めての降格を強いられ、自身も9シーズンぶりにJ2で戦うことに。今シーズンも開幕直前の負傷で序盤戦は棒に振ってしまった中で、ようやく7月から完全復帰を果たし、今では若いチームを最後尾から支える不動のレギュラーの地位を確立しました。

 今節で清水と対戦する京都は、5戦未勝利という状況から昇格争いの生き残りを懸けた第35節のジェフユナイテッド千葉戦にアウェイで完勝を収め、FC岐阜にも勝って久々の連勝を達成。水戸ホーリーホックとの引き分けを挟んで、大一番となったファジアーノ岡山との前節にも競り勝っており、好調をキープしています。そんな京都を率いる石丸清隆監督は、角田にとっても2種登録時代にプロデビューを果たしたゲームで自身と交替した選手でもあり、勝利を目指して同じピッチに立ったこともある間柄。今回の一戦は古巣対決以上の意味を持つ90分間となります。それでも、連勝を「5」まで伸ばした今の清水の勢いは間違いなくリーグナンバーワン。舞台もここ7試合負けのないアイスタということで、ここはやはり清水が地力を見せるという「1」を予想したいと思います。

 第25節以降は怒涛の14戦無敗をキープ。気づけば北海道コンサドーレ札幌に3ポイント差まで迫り、首位奪取をその視野に捉え始めている2位の松本。ただ、なかなかゴールが奪えない苦しい展開を強いられた前々節の愛媛FC戦、前節のモンテディオ山形戦と途中出場で2戦連発となるゴールを記録し、チームを苦境から救ったのが、7月に昇格への切り札として水戸から完全移籍で加入した三島康平です。

 浦和東高校時代はトップ下やボランチを務める中盤の選手だった三島は、駒澤大学2年時にフォワードとしての才能が開花。圧倒的な空中戦の強さを武器に、三平和司(大分トリニータ)や永井謙佑(名古屋)らとともにユニバーシアード日本代表として世界も経験。大学屈指のストライカーとして2010年にヴィッセル神戸へ加入します。ただ、度重なる負傷もあって神戸での2シーズンはほとんど試合に出場することができず、主力としての期待を背負って完全移籍で加わった水戸でも、移籍初年度はやはりけががちでわずか9試合の出場にとどまり無得点。本人も忸怩たる思いを抱えていたであろうことは想像に難くありません。

 そんな三島にブレイクの兆しが見え始めたのは2013年シーズン。第4節の岡山戦でプロ4年目にして念願の公式戦初ゴールを記録すると、第9節の千葉戦では2ゴールを奪って勝利に貢献するなど、1シーズンを通じてコンスタントに出場機会を獲得。敵陣空中戦勝率でリーグ1位を誇る活躍を見せ、レギュラーを確保した2014年を経て、昨シーズンはやはり主力として7ゴールという結果を残し、年々自らの価値を高めていきます。そして、迎えた今シーズンは開幕から得点を量産し続け、第20節で早々にキャリアハイのシーズン8ゴール目をマーク。そのパフォーマンスを高く評価した松本からのオファーを受け、7月に完全移籍を決断。水戸でのラストゲームとなった第25節のFC町田ゼルビア戦では、アウェイへ駆けつけたサポーターの前で涙ながらに挨拶する三島の姿と、J2有数のストライカーに成長した彼を温かく送り出す水戸サポーターの雰囲気が強く印象に残りました。

 松本加入後はその大半が試合終盤での途中出場でしたが、やはり72分からの登場となった第37節の愛媛戦は、1点を追う展開の中で三島がPKを獲得します。大きなプレッシャーをものともせず、アルウィンの大サポーターが陣取る目の前のゴールへPKをきっちり成功させ、移籍後初得点で勝ち点1を手繰り寄せた39番は、前節の山形戦も80分からの出場にもかかわらず、その3分後に決勝ゴールを得意のヘディングで叩き込み、今度は勝ち点3の獲得に大きく貢献。この終盤戦にきて、チームの重要なピースとしての存在感を一気に高めてきました。今節の松本がホームで迎え撃つ熊本には、水戸の一員としてプレーした一巡目の対戦で三島はゴールを決めており、相性の良さも見逃せないところ。“最強のジョーカー”を手に入れた松本の優位は揺るがないと予想し、この一戦も「1」にマークしたいと思います!

文=土屋雅史

予想難易度が高いとされるJ2は、toto当せんのカギを握る重要な要素の一つ。国内サッカー事情に精通した土屋雅史氏がJ2を徹底解剖する! 『今週のJ2(http://www.totoone.jp/j2/)』はサッカーくじtoto予想サイト『totoONE(http://www.totoone.jp/)』にて好評連載中。
※本文中の「1」はホームチーム勝利、「0」は引き分け、「2」はアウェーチーム勝利。

■明治安田生命J2リーグ第39節
2016年11月3日(木)14時キックオフ
松本山雅FCvsロアッソ熊本(松本平広域公園総合球技場)

■明治安田生命J2リーグ第39節
2016年11月3日(木)14時キックオフ
清水エスパルスvs京都サンガF.C.(IAIスタジアム日本平)

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