主力に負傷者が相次ぐ川崎。徳島戦ではシステム変更が濃厚 [写真]=Getty Images
■川崎フロンターレ 主力数選手が離脱、システム変更が濃厚
風間八宏監督はこの徳島戦を「総力戦」と評している。
それもそのはず。得点ランキングトップを走る大久保嘉人がリーグ戦で2試合の出場停止。中村憲剛とともに中盤を支えてきた大島僚太がU-21日本代表で離脱。さらに先週のナビスコ杯準々決勝C大阪戦での負傷により、森谷賢太郎、實藤友紀、杉山力裕、登里享平といった主力数名の出場が難しい模様だ。FW、MF、DF、GKと全てのポジションで入れ替わりが起きている。まさにチームの総合力が試される一戦となる。
この現状を踏まえ、風間監督は今週の練習で4-3-3の布陣を導入。カギを握るのは中盤か。トップ下には中村憲剛が配置され、ダブルボランチは谷口彰悟と稲本潤一のコンビで固めた。この3人の中盤で、チームの生命線であるパスワークをいかに機能させるか。そしてフィニッシュを担うFW安柄俊には初ゴールを期待したいところだ。
守備面では、無失点に期待したい。ここ最近は毎試合失点しており、無失点試合は第17節新潟戦まで遡らなくてはいけない。先発復帰が濃厚なGK西部洋平は、「チャンスだと捉えている。結果を出したいし、無失点にこだわりたい」と完封勝利に燃えている。
徳島は最下位とはいえ、リーグ戦再開後からの巻き返しぶりは警戒に値する。「前半戦とは別のチームだと思っている」と中村。チームに油断はない。ホームで勝ち点3を獲得し、上位追撃といきたい。(いしかわごう)
■川崎予想スタメン
4-3-3
GK
西部洋平
DF
田中裕介
ジェシ
井川祐輔
小宮山尊信
MF
稲本潤一
中村憲剛
谷口彰悟
FW
小林悠
安柄俊
レナト
■徳島ヴォルティス 前節敗戦も守備面で手応え、アドリアーノのコンディション向上も好材料
前節の広島戦では1失点に抑えながらも、得点を奪うことができず、0-1で黒星を喫した。少しずつチャンスを作れるようになってきただけに、前線の選手の決定力には期待が懸かる。そんな中、7月に加入したアドリアーノがコンディションを上げ、スタメンに名を連ね始めた。徳島に縦への推進力を加えた同選手だが、今節は自身の移籍後初ゴールにも注目が集まる。今週は天皇杯、ナビスコ杯を挟む週ではあるが、徳島は公式戦がなく、川崎戦に向けて念入りに準備を行えた。両大会で予選敗退を余儀なくされたことは残念ではあるが、裏を返せば割り切ってリーグ戦に照準を絞れたはずだ。
第6節の直接対決を振り返れば0-4と大敗を喫したものの、初のJ1リーグ戦ということもあり、序盤は不慣れな部分もあった。もちろん、川崎がリーグ有数の攻撃的なチームということに変わりはないが、徳島は前半戦での悔しさをバネに約5カ月かけて成長し続けてきた。さらに、村松大輔、エステバンといった守備的な選手を補強、中断期間中には3バックをより強固にするフィジカル、戦術トレーニングといった具体的な守備の改善が行われた。
リーグ戦最下位と苦しい状況が続く徳島だが、降格圏脱出に向けて勝ち点差は1桁台とまだまだ分からない。攻撃的な川崎を粘り強い守備で抑えて勝利できれば、終盤戦に向けて大きな弾みとなることは言うまでもない。(totoONE編集部)
■徳島予想スタメン
3-4-2-1
GK
長谷川徹
DF
村松大輔
福元洋平
藤原広太朗
MF
大崎淳矢
濱田武
エステバン
アレックス
衛藤裕
アドリアーノ
FW
高崎寛之