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異次元の個人技か?トータルフットボールか?初優勝をかけたブラサカ日本一決定戦!

決勝で対戦するbuen cambio yokohama(左)とfree bird mejirodai(右) [写真]=日本ブラインドサッカー協会/鰐部春雄

 東京2020パラリンピックでも注目を集めたブラインドサッカー。目が見えない状態でボールを蹴ることがいかに難しいかは想像がつくだろう。ボールの音と、監督、コーラー、キーパーからの声を頼りに、空間と状況を把握し、視覚以外の感覚を研ぎ澄ませてゴールを目指す。

 そんなブラインドサッカーの日本一を決める第19回アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権の決勝ラウンドが、1月22日に東京都八王子市の東京フットボールセンター八王子富士森競技場で開幕。頂点を目指した戦いが始まる。

■ブラインドサッカーとは

「ブラインドサッカー」通称「ブラサカ」は、いわゆる「見えないサッカー」。5対5で行われ、ゴールキーパーを除く4人のフィールドプレーヤーは全盲の選手で、アイマスクを装着。鈴が入ったボールの音と相手チームのゴール裏に構えるコーラーを頼りに、視覚以外の感覚を研ぎ澄ませてプレーする。

 ナショナルチームが参加する国際大会以外なら、晴眼者もアイマスクを着用して参加でき、障がいのある人とともに楽しめるスポーツだ。

 ブラインドサッカーの歴史は、1980年代から始まりヨーロッパや南米を中心にプレーされてきた。日本にやってきたのは2001年。翌年には日本視覚障害者サッカー協会が発足し、2010年に日本ブラインドサッカー協会(JBFA)に名称を変更した。JBFAのビジョンは「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること」である。

■日本選手権の歴史

「第1回日本選手権」が開催されたのは2003年3月だった。当時の出場チーム数は、たったの4チーム。そこから、関係者の地道な普及活動により、出場チーム数は年々増加していった。

 2013年からはアクサグループがメインサポーターとなり、「アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」に改称された。JBFA、クラブチーム、アクサグループがともに「アクサ ブレイブカップ」の歴史を創りあげてきた。

 19回目となる今回は、東京2020パラリンピックでの活躍を経て、注目を集めたなかで迎える大事な大会。ブラインドサッカーが、世の中に当たり前に存在するものとなるための第一歩となる。

■決勝を戦う2チーム

 昨年10月に開会した今大会は、予選4地域6会場に全21チームが出場した。そして決勝戦に勝ち進んだのは、「buen cambio yokohama」と「free bird mejirodai」だ。

 buen cambio yokohamaは、2020年12月にチーム創設10周年を迎えた歴史あるチーム。日本代表でも長く活躍した落合啓士が地元・横浜に立ち上げた。チーム名の「buen cambio」はスペイン語で「良い変化」を意味し、「チームに関わるすべての人に良い変化を」という思いが込められている。

 競技だけではなく、ブラインドサッカーの普及にも熱心に活動している。日本選手権の最高成績は2012年と2016年大会の2度の準優勝だ。

 対するfree bird mejirodaiは、2016年9月にチームを設立。筑波大学附属視覚特別支援学校の生徒、OBを中心としたチームだ。

 チームのコンセプトは、4人全員で攻めて、4人全員で守る“トータル・フットボール”。ボールも人も連動して動き続け、攻守において組織的で主導権を握ったサッカーを展開する。日本選手権では2019年大会で準優勝したのが最高成績だ。

■注目選手

 決勝戦の注目選手は、buen cambio yokohamaの7番・齊藤悠希と、free bird mejirodaiの11番・鳥居健人の両エースだ。

 齊藤は、恵まれた体格を生かしたドリブル突破が武器で、得点力に優れたプレイヤー。また、チームのバランスを取り、パスで味方を生かすこともできる。

 準決勝ラウンドでは兵庫サムライスターズ戦で2ゴール、A-pfeile広島BFC戦で1ゴールをあげ、得点という形でチームを決勝戦へと導いた立役者だ。

 そんな齊藤は「創設以来日本一を目指しています。あと一つというところまで来たので、チームとして絶対に優勝したい気持ちが強いです。二度準優勝はしていますが、あと一歩、二歩のところで優勝出来なかったので、この大会で必ず優勝したいという気持ちが強いです」と意気込みを語る。

 一方の鳥居は、足に吸い付くようなドリブル突破と、強烈で正確なシュートが持ち味だ。チームでは、自身の経験を生かし、監督と選手を繋ぐ役割も担っている。

 準決勝ラウンドのコルジャ仙台ブラインドサッカークラブ戦で1ゴール、たまハッサーズ戦でも1ゴールをあげて、チームを決勝進出に導いた。

 鳥居は「前回大会は決勝には進出しましたが、大敗してしまい悔しい結果だったので、同じ舞台に戻ってくることができて嬉しいです。対戦相手は前回大会の決勝戦とは違うチームですが、悔しい思いを持ってここに向けてやってきたので、チームとしても個人としても気持ちが入った試合になると思います」と気合いは十分だ。

 齊藤、鳥居ともに中心選手としてチームを引っ張るだけでなく、準決勝ラウンドの全試合でゴールを決めて見せた。この2人の活躍が決勝戦のキーになるのは間違いないだろう。
民放ラジオ初の生中継!

 初タイトルを目指した熱き戦いは日本ブラインドサッカー協会のYouTubeチャンネルでのライブ配信に加えて、TBSラジオでも一部生中継される。ブラインドサッカーの生中継は民放ラジオ局では初めての試み。

 決勝戦のキックオフは1月22日(土)14時。buen cambio yokohama、free bird mejirodaiのどちらのチームが優勝しても日本選手権初優勝となり、ブラサカの新たな歴史の1ページを刻むことになる。

文=渡邉知晃

■放送概要

◆ラジオ放送
・番組名:TBSラジオ「週末ノオト」
・放送時間:13時00分〜14時55分(うち決勝戦の生中継時間:14時00分〜14時30分)
・対戦カード:buen cambio yokohama vs free bird mejirodai
・出演者:バービー氏、駒田健吾アナウンサー、モハメド・オマル・アブディン選手(Avanzareつくば/参天製薬株式会社)
※TBSラジオの聴き方:https://www.tbsradio.jp/listen/
※ラジオ受信機および「radiko」でパソコン・スマートフォンからもお聴きいただけます。

◆YouTube配信
・YouTube Live配信URL:https://bit.ly/3r2g6ff
・3位決定戦(11時00分キックオフ) A-pfeile広島BFC vs コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ
・決勝戦(14時00分キックオフ) buen cambio yokohama vs free bird mejirodai

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