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もうコナンはサッカー映画でいいね? 異論がある人は『名探偵コナン 異次元の狙撃手』を観るように!

2018.10.19

コナンが住む米花町は、『シャーロック・ホームズシリーズ』の主人公が住む町、ベイカー・ストリートが由来となっている

編集部が独断で推薦!「秋に観たいサッカー映画」

 平日の昼間っから飲むビールは最高です。毎週水曜日は映画館に通い、ビールを片手に、たまにはポテトをつまみながら、一人で鑑賞を楽しむ、なんて時期もありました(今考えると、ものすごく贅沢)。私が選ぶのはドラマ、サスペンス、恋愛、ミステリー……だから、「秋の夜長に見たいサッカー映画」の推薦文を書く、というお題を出されて困りました。だって、パッと浮かんだのは『少林サッカー』くらい。こうなったらもう、グーグル先生に聞くしかありませんよね。「サッカー」スペース「映画」でポチりです。

 先生はほんとに優しかった。私にたくさんのことを教えてくれました。けれど残念ながら、どれも私の心には響きませんでした。締め切りも迫ってきたし、こうなったら編集部の紅一点として、かわいらしく『ベッカムに恋して』にするしかないやん……。ということで、今回はベッカムについて書こうと思っていて……いや、書きませんよ(ベッカムはイケメンで大好きだけれど)。妥協なんてするもんか。

 そういうわけで、考えた末に私が選んだのはコナンくんです。そう、見た目は子ども、頭脳は大人、のコナンくん。これまで「サッカー映画(アニメ)」として観たことなんてないけれど、考えてみてくださいよ。あんなに推理力の高い“サッカー少年”を他に見たことないでしょう?

 アニメの『名探偵コナン』は土曜日の18時から読売テレビで放送されていて、私は毎週録画しています。だって気になるじゃないですか、新一と蘭ちゃんの恋の行方(もちろん“黒の組織”も!)。そこで今回は、愛しの蘭姉ちゃんを助けるために、コナンくんが華麗なオーバーヘッドシュートを繰り出す『劇場版名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』を紹介しようと思います。

 華麗なオーバーヘッドと聞いて思い浮かぶのは、チャンピオンズリーグのユヴェントス戦で決めたクリスティアーノ・ロナウドのゴールでしょうか。そういえば、あまりの美しさに、ナイキの新しいロゴマークになるのでは? なんて噂もありましたね。でも、コナンくんのは単なるオーバーヘッドじゃないんです。いや、マジですごいんだから。

ロナウド

まるで映画のワンシーンのようなオーバーヘッド弾を叩き込んだC・ロナウド [写真]=Getty Images

 舞台は東都ベルツリータワー、いつもの流れで蘭姉ちゃんに危機的状況が訪れます。

「一か八か、やってやる! 待ってろよ、らーーーーーーーん!!」

 向かいの高層ビルから飛び降りたコナンくんは、伸縮サスペンダーとキック力増強シューズを使って地面を蹴り、ものすごい勢いで空に舞います。上空でどこでもボール射出ベルトからボールを出して、バック宙の体勢を作ったところで「行っけええーーーーー!」。プスカシュ賞級のシュートは犯人めがけて一直線に……ではない! なんと、ボールが爆発して花火が打ち上がるんです!! ドッカーンって。さすがのC・ロナウドもびっくりですよ。

 高い跳躍、空中での優れたバランス感覚、正確なキック……。新一は「サッカーは探偵としての体力をつけるためにやっていた」なんて言っていたけれど、その実力は誰の目にも明らか。そりゃ、Jリーグにスカウトされるって。

 この作品は謎解きシーンが少ないので、そういう意味では物足りなさを感じるかもしれません。でも、コナンくんの人間離れしたアクションシーンが盛りだくさん。非現実的すぎて、思わず「いやいやいや」とツッコミながら、笑っちゃいます(これがアニメのいいところ)。これまでのストーリーや設定を知らなくても楽しめるってところは劇場版の良さ。さらに今作は、原作を知っている人にしか分からない細工がきちんと入っているところがいい! 原作からの伏線を映画で回収するし、さらには原作へとつながる伏線を置いていくし……。すごく言いたいけれど、ネタバレしちゃうんでこの辺にしておきます。たまにはビールを片手にアニメを観るのも悪くないですよ。ま、私は『ベイカー街の亡霊』が一番好きですけどね。

文=高尾太恵子

By 高尾太恵子

サッカーキング編集部

元サッカーキング編集部。FIFAワールドカップロシア2018を現地取材。九州出身。

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