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目指すは頂点と東北のライバル越え プレミア復帰の尚志、勢いそのまま選手権へ

2022.12.26

2年連続13回目の選手権出場となる尚志

東北のもう一つの雄が今冬、王者との立場を逆転させる。福島県代表の尚志は2年連続13回目の高校選手権出場。来季は高校年代最高峰のリーグ戦、プレミアリーグ復帰を決めている強豪校だ。

 東日本大震災直後の2011年度選手権で初の4強。2年生FW染野唯月(鹿島アントラーズ)を擁した2018年度に2度目の準決勝進出を果たしている。“怪物”CBチェイス・アンリ(シュトゥットガルト)を擁した前回大会は2試合無失点もPK戦で2回戦敗退。上位進出が期待されただけに悔しい結果に終わったが、今年も楽しみなチームに仕上がっている。

 今夏のインターハイは、“鬼門”のPK戦で初戦敗退。昨年からの経験者が少なく、リーダーシップを取れる選手がいないことも影響した。だが、仲村浩二監督は「夏はふわっとしたところが多かった。でも、勝負へのこだわりがちょっとつきましたよね」と成長を喜ぶ。プレミアリーグ昇格をかけた12月のプレーオフでは、得点後に3年生が「ゼロで行くぞ!」という気持ちが伝わるようなプレー。勝利への執念が表現されたチームはインターハイベスト8の岡山学芸館、北信越王者の帝京長岡に連勝してプレミアリーグへの切符を勝ち取った。

 GK鮎澤太陽は日本高校選抜の実力派守護神。右SB鈴木大翔はU-17日本高校選抜でスピード、対人の攻守が持ち味の注目株だ。加えてCB山田一景主将やハードワーカーのMF吉満迅、10番MF岡野楽央ら3年生は自分たちの役割を理解し、ピッチで表現。そして、指揮官が「ちょっと面白い」と評するタレント揃いの2年生たちが乗っかる形で個性を発揮し、対戦相手との差を生み出している。

 仲村監督期待のフィニッシャー、FW網代陽勇、スピードスターのMF安斎悠人、空中戦で強さを発揮するCB市川和弥ら2年生と3年生がリンク。これは2年生FW染野と実力派の3年生たちが融合した4年前と重なる。2018年度大会は、準決勝でその後優勝した青森山田に3-3からPK戦負け。染野が3得点を挙げて強烈なインパクトを残したが、東北のライバルである青森山田の壁に阻まれた。

 今回、互いに勝ち上がれば3回戦で対戦する。青森山田は2011年に発足したプレミアリーグで降格ゼロ。セカンドチームもプリンスリーグ東北で常に優勝争いを演じるなど、リーグ戦で基盤を築いてきたチームだ。尚志は来季、Aチームがプレミアリーグ、セカンドチームがプリンスリーグ東北へ同時昇格。リーグ戦で青森山田と同じ強化を図れることが決まっている。東北の地から3度の選手権制覇やプレミアリーグ優勝を果たした青森山田は自分たちが追いかけてきた存在。背中に一つ並んだ尚志が、今回の選手権で自信を持つ攻撃力などを発揮し、ライバルを超える。

By サッカーキング編集部

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